SSHブログ

SSH活動日誌

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)Ⅲ期指定について

13日(水)、文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校の内定を頂きました。今回はⅡ期(平成31年度~令和5年度)から引き続いてのⅢ期であり、令和6年度から10年度までの5年間が指定期間となります。

令和6年度から新設される「文理融合基礎枠」での採択となり、Ⅱ期までに開発してきたことをさらに発展させていくことになります。研究開発課題は「チーム安積モデルによる地球的課題解決に向けた国際共創力を有する科学技術系リーダーの育成」です。

理数系カリキュラムの開発のみならず、自然科学と人文・社会科学を融合させながら探究活動のさらなる充実を目指し、実践に励んでまいります。


詳細につきましては、文部科学省WEBサイト「令和6年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校の内定等について」等をご覧ください。

第6回少人数ゼミを行いました。

2月27日(火)に第6回の少人数ゼミを行いました。

本日は宮城学院女子大学の緑川早苗先生をお招きし、

「甲状腺検査について考えよう」というテーマで講義を行いました。

甲状腺検査でわかることや、そのデメリットについてなど、

福島県で過ごす私たちにとって必要な情報を教えていただきました。

  

第5回少人数ゼミを行いました。

2月19日(月)に第5回の少人数ゼミを実施しました。

今回は国立天文台の林左絵子先生から

「月に転勤します 広がる宇宙の職場」というテーマでご講演をいただきました。

 

講演の中で、宇宙を観測した様子や、観測するための望遠鏡に関するお話、

さらには生徒の進路に関するご助言など、大変貴重なお話をいただきました。

 

生徒の感想では、

「宇宙で探査活動をするロボットの開発やロケットの開発に興味があったのだが、自分が宇宙に行き宇宙を研究の拠点とするという選択肢もあるとは思わず、また可能性が広がった。」

「宇宙に関する最新情報をたくさん知れて知識のアップデートができた。宇宙が遠いもののように感じていたが、自分でも簡単に行けてしまうような未来もあって、より身近なものに思えた。」

などが挙げられ、天文学分野に関する知識を深め、自分の進路についても考えるきっかけとなりました。

 

 

豊岡高校の生徒の皆さんと交流しました!

本校で実施のSSH探究活動発表会・成果報告会に参加される

兵庫県立豊岡高等学校の皆様が2/2(金)に来校し、本校生と交流を行いました。

 

来校された豊岡高校の生徒の皆さんが、生物分野を発表テーマにしていることもあり、

生物分野に興味のある安積高校生5名が交流をしました。

 

生物に関する話のほか、地元の名産品など様々な話題で盛り上がり、有意義な交流の時間となりました。

交流をしていただき、誠にありがとうございました。

令和5年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会に参加しました

令和5年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会が、秋田市にぎわい交流館AUにて1月26日(金)、27日(土)に開催されました。東北地区の16のSSH指定校が集い、口頭発表とポスター発表を行いました。

安積高校からは物理部が参加しました。口頭発表には「なぜスマホは画面を下にして落ちるのか」の2名、ポスター発表には「マグナス式風力発電機の研究」「絶対零度の測定実験の検討」の合計6名が参加しました。

来場いただいた大学の先生、高校の先生からの指導助言や生徒間の質疑応答を通し、生徒たちは思考力が高まり、研究の一層のブラッシュアップを行えたようです。

第3回少人数ゼミiを行いました。

1/17(水)に、希望者を対象に第3回の少人数ゼミiを実施しました。

今回は、会津大学生の本校OGである林樹里さん、会津大学への留学生であるAhmed Hawaslyさん、Einhoff Joshua Lasseさんの3人を講師としてお招きし、国際交流や会津大学についてなど、多くのことについてお話をいただきました。

    

 

生徒からは、

「海外の方々と英語で話す機会は日本にいる限り少ないからこの経験がとても良いものになったし、何より参加してよかったと思った。」

「英語でのコミュニケーションも日本語でのコミュニケーションと同様に相手のことを考えて、伝えようとすることが大切だと感じた。」

「大学では自分から積極的に動かないといけないのが高校との大きな違いだというお話が印象的だった。」

などの感想が挙げられました。

普段できない外国の方との交流や、現役の大学生の方からの大学生活や学業に関するお話を聞くという貴重な経験をすることができました。

SSHドイツ研修班がエッセン市を訪問してきました! ~Super Science High School international exchange program (Germany team) visited Essen!~

1月7日(日)~11日(木)の5日間、ドイツ研修班生12名がエッセン市を訪問し、Wolfskuhle高校の生徒さんたちとの交流活動を行ってきました。

From January 7th to 11th , 12 students visited Wolfskuhle high school in Essen, Germany. 

 

8日(月) Jan 8th Mon

Wolfskuhle高校にてホームステイ先のパートナーたちと対面。すぐに意気投合。その後、エッセン市庁舎を訪問。副市長、在デュッセルドルフ日本国総領事河原様と対面し、歓迎のお言葉をいただきました。午後からは、Junior Universityの先生によるワークショップ。ドイツ生まれの星形プログラミング教育コンピュータCalliope(カリオペ)を使用した授業でした。このプログラミングを活用し、それぞれの学校や街でSDGsな生活を送るための方策について話し合いました。

Students met their German host partners and became friends with each other quickly. We visited the city hall and greeted the Consul General Setsuko Kawahara and the deputy mayor. In the afternoon, we joined the workshop by the professor at Junior University. We worked on the programming lesson with Calliope, which was invented for German education. 

 

 

 

 

 

 

9日(火)Jan 9th Tue

午前中は、Wolfskuhle高校の授業に参加したり、日本語によるスクールツアーを受けたり、Green Club(SDGsの目標に沿った探究活動)の発表を聞いてディスカッションを行ったりしました。その後、バスと電車で市街地に移動し、昼食にCurrywurst(エッセン市のあるルール地方の伝統料理のひとつ)を食べました。午後は、Zeche Zollverein(ツォルフェアアイン炭鉱業遺産群)を見学しました。

In the morning, we joined their classes and the school tour, then German students gave their presentation about SDGs projects. For lunch, we ate Currywurst in the city, which is one of the traditional German dishes. In the afternoon, we visited Zeche Zollverein, which is designated a World Heritage Site.

 

 

 

 

 

 

 

10日(水)Jan 10th Wed

最終日朝、日本とのオンライン授業を実施しました。エッセン駅前から、そしてホームステイ先から中継を行いました。学校ではドイツの朝食をごちそうになり、最後にいよいよ私たちが国内研修で学んできたことや日本文化を発表しました。ドイツの生徒たちは真剣に耳を傾け、意見を述べてくれました。また、剣道や箸の使い方を実演し、日本食を味わってもらいました。お別れに、オーケストラの演奏があり、本校生も飛び入りで参加し一緒に演奏しました。短い期間でしたが、ドイツの文化に触れ、人々のやさしさに触れ、たくさんの経験をしました。多くの気づきがあり、考え、行動した5日間は、とても充実した研修となりました。関係各所の皆様方、ありがとうございました。

 In the early morning, we hold an online meeting with students in Japan. We enjoyed German breakfast, then finally presented our study in Japan and some aspects of Japanese culture with some authentic materials. For the farewell ceremony, the orchestra played us, and some Japanese students joined them, too. Thank you for your hospitality. We learned more than we expected from you and your country.

 

 

 

 

 

 

令和5年度「安積高校SSH探究活動発表会・成果報告会」について

令和6年2月2日(金)午後~3日(土)午前に、令和5年度「安積高校SSH探究活動発表会・成果報告会」 を開催いたします。見学・視察などの希望がございましたら、下記PDFファイルをご覧の上、お申し込みいただければ幸いです。なお、保護者の皆様へはお子様を通してご連絡差し上げます。(R6/1/23・一部修正版に変更)

R5安積高校SSH探究活動発表会・成果報告会(関係者各位).pdf

【実験報告】物理基礎 運動方程式の検証・考察

11月21日、1年生物理基礎の授業時に「運動方程式の検証・考察」実験を行いました。

プリント(→【実験】運動方程式の検証.pdf)を用いて、班ごとに実験します。センサー付き台車スマートカートを用いて精密に実験し、最後はレポートにまとめます。優秀なレポートはこちら(→生徒のレポート例.pdf)、実験結果はこちら(→各班の実験結果.pdf)です。
本校はSSH指定に伴いスマートカートを各班分購入しています。

 

 

 

 

 

目的:運動方程式「ma=合力」 を元に、実際に物体に生じる加速度を説明できるか検証する。2物体の運動について考察する。

1校時目:実験①a2はa1の何倍か?を予測したのち、スマートカートを用いて実験して加速度を実際に測定する。(大半の生徒は2倍と予測するが、結果は異なる。)
予想と違った理由を、運動方程式を実際に解いて納得する。

2校時目:実験②加速度がa2の半分になるように実験するには、どのようにすればよいかアイデアを班ごとに考える。スマートカートを用いて実験して加速度を測定して自分たちのアイデアを確かめる。結果をレポートにまとめる。その際、誤差の要因についてじっくり考察する。

レポートを評価して、後日返却しました。その際、考察やレポートの書き方などを、優秀なレポートをもとにアドバイスをしました。

1年生SSHクラスと2年生SSHクラスの交流会を実施しました

12月9日、本校にて1年生SSHクラスと2年生SSHクラスの交流会を実施しました。

2年生からは現在やっている研究の紹介、研究の進め方、部活との両立の仕方などのアドバイスがありました。有志で集まったにも関わらず20名を超える生徒が参加してくれました。

1年生は熱心な先輩たちの話に聞き入りました。伝統を引き継ぎ、来年からのSSH活動に一層積極的に参加していってください。

福島県高校生徒理科研究発表大会2023に参加 受賞

生物部・化学部・物理部・地学部・二年生SSクラス生徒が生徒理科研究発表会に参加しました。
県南大会は10月7日(土)岩瀬農業高校、県大会は11月18日(土),19日(日)日大東北高校にて開かれました。
 
本校からは合計15班が出場し、それぞれが日頃の研究の成果を発表しました。県大会にて多くの表彰を受けました。

 

 

 

 

 

 

 

 

物理部
・スマホの画面を守るために(物理部門最優秀賞、県1位相当、来年度全国総文参加)
・絶対零度の測定実験の検討(同優秀賞、県2位)
・マグナス式風力発電機の研究(同優良賞、県4位)
・衝突防止パラグライダーの開発Ⅲ(同優良賞、県5位)

生物部
・植物ホルモンを用いた水耕栽培による甘草の発根実験(生物部門優良賞、県4位)
・麹菌「カビA」の活用~食べ残しからバイオエタノール~(同優良賞、県5位)
・麹菌「カビA」の活用~食べ残しからバイオエタノール~(ポスター部門、県5位)

化学部
・バイオ燃料電池に用いる酵母の固定化(化学部門優良賞、県5位)

 を受賞しました。

 

他校の生徒とも研究を通して交流し、実りある研究発表会となりました。
受賞した諸君はおめでとう!
一年生は来年ぜひよりよい成果を残してください!

【生物部/SSクラス】 令和5年度 県南生徒理科研究発表会[[生物部門/ポスター部門]に参加しました

10月7日(土)岩瀬農業高校で行われた県南理科研究発表会の生物部門とポスター部門に、生物部やSSクラスで生物分野の探究活動をしている生徒16名が参加しました。県南大会は県大会へ向けての中間発表会に位置づけされています。生徒は今までの研究成果だけでなく、これからの実験計画についても発表しました。また、他校生や顧問の質問にも冷静に回答していました。今回の発表を反省材料とし、県大会までにさらに実験を積み重ね、発表を練習して県大会に臨みます。

[テーマ]

・「朝河桜」から単離した天然酵母の製パン適性

・麹菌「カビA」の活用~食べ残しからバイオエタノール~

・植物ホルモンを用いた水耕栽培によるカンゾウの発根実験

 午後は東北大学大学院生命科学研究科准教授 Jamie M.Kass 先生から「生物多様性の測定と予測」について講演を聴きました。先生は生物分布を予測するシミュレーションソフトを開発しています。そのソフトを利用すれば、気候変動による生物分布の変化や、測定していない地域に特定の生物が存在する可能性を予測できます。実際のデータを元に将来と未知の場所の生物の予測ができることは大変興味深かったです。生物分野の講演会だったので、生徒は特に関心が髙久、熱心に質問していました。最後に代表として本校生物部部長がお礼の言葉を述べました。

 

 

 

SSH国内課題先進地域研修Ⅱ~茗溪学園中学校高等学校訪問・交流~

 9月26日(木)に1年次のSSクラス希望者が、茗溪学園中学校高等学校(つくば市)を訪問しました。

 茗溪学園では、中学アカデミアクラスという「真に理解した学びを実現できるカリキュラムとプログラム」を展開するなど、先進的な教育活動を行っています。そこで本校生が、具体的な実践の様子を直接体験したり、教員同士が情報交換、交流したりしました。

 生徒達は、中学2年生の国語または3年生の数学の授業を茗溪生と一緒に受けました。

 国語の授業では、これから古典を学ぶ立場として「なぜ古典を学ばなければいけないのか」という教員の問いに対し、生徒達が仮説を立て、検証する流れの1コマでした。探究活動を国語の授業で実践しています。茗溪生は「既に古典を学習している」安積高校生にインタビューし、自分達の仮説が正しいのか、それとも他の考えがあるのか、検証していました。

 数学は関数でした。しかし、テキストが工夫されていて、この考え方が身につけば、中学の関数だけでなく高校で学習する2次関数も解けるような、一般化を意識した内容でした。高校1年生で2次関数は学習しますが、教科書とは違った解き方が新鮮だったようです。

 どちらの授業も、茗溪生が積極的に教員に質問したり、生徒同士で話し合っている様子に、安高生は大いに刺激を受けていたようです。

 午後は『44回生 個人課題研究中間発表会』を見学しました。これは茗溪の高校生が取り組む課題研究の中間発表会です。生徒達は茗溪生と一緒に発表を聞き。質問したりしました。

 休憩の後、発表した2年生の代表が控室を訪れ、交流会が行われました。SSクラスの生徒は2年次から本格的に探究活動に取り組みます。茗溪の先輩達から、探究活動への取り組み方や問題の解決の仕方について、経験談を語ってもらいました。交流の輪は「安高あるある」「茗溪あるある」から始まり、和気あいあいと進みました。

【生徒感想】

・授業中の質問等、生徒の自主性を見習うべきだと思った。
まだ自分たちが高校で学習できていない単元を中学3年生の時点で学習していることに驚き、負けないような努力をしなければならないと思った。

・抽象的な議論に関しては安高より高いレベルで行っていると感じた。

・一緒に授業を受けた中学生が、みんな積極的に話し合ったり質問したりしていてすごいなと思いました。授業中でも、分からないところを先生に遠慮せず聞いていたので、そのような授業の雰囲気が素敵だなと思いました。

・茗渓学園の授業や探究活動から、思考力が重要であることを改めて感じたので、日常の小さなことでも疑問を持って生活するようにしたい。

・バスの中でや交流活動での同じ安高生や茗溪の生徒との交流で人と関係を築くことの楽しさ、難しさを再確認できた。コミュニケーション能力を高めていこうと思う。

・中高一貫ということもあって、安高とは違う雰囲気でいい刺激になった。特に積極性のある生徒が多く、見習いたいと思った。また、今回学んだことをSSクラス希望者以外の生徒にも伝えていきたいと思った。

 

【SS探究Ⅱ(2年生)】お願いします先輩方!~2期シニアサポーター合流~

9月21日(木)の2年生普通科の探究活動に、令和5年度募集のシニアサポータ-が合流してくださいました。

 安積高校では、昨年度から「安積高校SSHシニアサポートネットワーク」として、学校の教育活動を支援していただけるOB・OGを募っています。今年度は新たに8名の方が登録してくださいました。継続してくださっている方々を含め、22名のシニアサポーターが2年生の探究活動を中心に、生徒の活動を支援してくださいます。

 新たなサポーターの方々は、シニアサポーターとして委嘱された後、探究担当の教員や継続のサポーターと合流し、打ち合わせの後、それぞれのゼミに向かっていかれました。

 サポーターを待ち受けていた生徒たちは、仮説設定発表会を元に練り直したテーマや手法を新しいサポーターの方々にプレゼンしたり、サポーターからの新たな知見やアドバイスを受け、探究活動をより深く進めていました。

 サポーターのご指導をもとに、生徒達は来年2月に校内中間発表会、そして5月には生徒研究発表会で成果を発表する予定です。

SSアカデミーⅡ(2年・生物選択)

8月31日(木) 2年SSクラスの生物選択者は校外学習を行いました。

 郡山市内の河川4カ所について、水質調査と水質指標生物、周囲の植生や生息する昆虫の調査を行いました。

 生徒はその結果をもとに、郡山市の河川がホタルが生息できる環境か、生態系バランスはどうなっているかについて考察しました。

 普段、座学や実験室での学習ですが、今回は半日、自然の中で郡山市の河川や環境について考える良い機会となりました。

 

SSHコンソーシアム千葉との交流会について

8/23(水)にSSHコンソーシアム千葉の皆さんとの交流会が開催されました。SSHコンソーシアム千葉は福島県ポープツーリズムとの連携で、2泊3日で福島県の浜通りを中心に見学をされ、最終日に本校生徒との交流の時間をとるという計画となっていました。

千葉県立船橋高校・柏高校・長生高校、千葉大学の合計17名の生徒・学生さんが来県され、本校からは海外研修に参加予定の生徒を中心に、11名の生徒が参加しました。今年の夏季休業中に取り組んだ県内研修を中心に、エッセン交流事業(ドイツ班)、国際高校生放射線防護ワークショップ(フランス班)、国際メンタリングワークショップ(Joshikaiグループ)の活動の紹介を行った後、4つのグループにわかれて福島の現状についてディスカッションを行い、最後に代表が発表をしました。2時間はあっという間に過ぎ、最後は別れを惜しむように連絡先を交換する姿も見られました。本校の参加生徒の感想では「他県の高校生や大学生とのディスカッションは、自分が考えてもいなかった視点を得られてよかった」「今後海外で福島の現状を紹介する内容が整理できた」などがあり、とても実りの多い時間となったようです。

今後も福島を訪れた方々と積極的な交流会の機会を持てればと思います。 

最後になりましたが、今回関わっていただけた千葉県の先生方やホープツーリズムの皆様、大変お世話になりました。

Super Science Highschool international exchange program (Germany team) ~Learning session in Fukushima~ Posted on Aug.10th

From August 2nd to 3rd, the SSH(Super Science Highschool) Germany team went to the learning session in Fukushima.

①To visit Futaba Highschool, Fukushima Daiichi Nuclear Power Station(F1NPS), and Ukedo Elementary School 【to compare the situation today with the one at the time of Great East Japan Earthquake】

②To join workshops after lectures by Ms. Hirohata from Odaka Workspace and Mr. Wada, Representative Director of Odaka Worker’s Base【to learn about the people working for the stricken area’s progress】

③To visit renewable energy plant.To plant a Commemorative tree .【Devastated area today, tomorrow and us】


【Session reviews】
・We have different thoughts and feelings. Although I'm living in Fukushima, I realized that I had been looking at the areas around F1NPS through prejudice.

・It was a great opportunity to think about the issues that even adults cannot solve yet, such as energy issues and post-GEJE-resurrection. Also, group discussion was valuable for me. Other opinions that I never thought of, really surprised me and widened my horizon.

・To see is to believe. The important thing is to see things with your own eyes, to consider if the thing which the media is reporting is true or not, and stop swallowing everything the media is reporting.

・I’ve been worrying too much about what others might think of me, and couldn’t really express what I wanted to say. But I realized that by expressing myself, I can really deepen the understanding of my own thoughts. Also, I felt I could actually gain more insight by listening to other opinions.

【What do you want to tell people around you and German people?】

・Some areas are still left barricaded and no one can enter. People in stricken areas are not trapped in the past, and in fact are taking actions for the future.

・GEJE damaged Fukushima seriously. But the residents’ aspiration developed the area greatly in the past 12 years, and the people living there are energetic.

・Many people in Fukushima are full of hope. Despite the unpreceded damage, the devastated area is reviving steadily, driven by people’s enthusiasm. It starts the positive chain reaction that leads to the future.

・Stricken areas in Fukushima are being developed again. A lot of people are not working for a restoration, but for an innovative development which exceeds the past. Although residents have been suffering from problems such as reputational damage and radiation dose, they are committed to this development for years.

・I don’t think that many German students exactly know the damage which Fukushima suffered and the current situation. I would like to tell them that there are energetic people like Ms.Hirohata and Mr.Wada who are developing this area not just for the restoration, but for a much better society, and some devastated areas are utilized as renewable energy power plants.

令和5年度スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会への参加について

標記大会は、全国のSSH指定校が一堂に会して開かれる、SSHの全国大会にあたるものです。今年度は、ここ数年の中で制限も大幅に緩和され、8/9(水)~10(木)に兵庫県の神戸国際展示場で開催されました。

本校からは、校内セレクションを経て推薦されたグループが

麹菌「カビA」の活用~食べ残しからバイオエタノール~

を発表テーマに、生物B(主に植物・農学系)部門で発表しました。審査の結果、残念ながら表彰該当とはなりませんでしたが、3年生を中心に2年生、1年生の3名のチームのまとまりもよく、来年・再来年と研究の深化が期待できるような発表・質疑応答でした。

本校は全ての生徒がSSHに取り組む学校です。ですから、全員が本発表会に参加する条件に当てはまります。個人・グループで様々な研究活動が行われていると思いますが、来年の全国大会に推薦されるよう、取り組んでいる研究を深めていってください。

SSHドイツ海外研修~県内研修の様子~

8月2日(水)~3日(木)、安積高校SSHドイツ研修班では「ふくしまの今を知る」ことを目的とした県内研修を行いました。

 

・双葉高校、福島第一原発、請戸小学校見学【被災の当時と現状】

・小高工房・廣畑氏、小高ワーカーズベース・和田氏の講話とワークショップ【被災地で活動する人々】

・再生エネルギー見学、記念植樹と2日間の振り返り【被災地の今とこれからと私たち】

<生徒感想>

・同じ福島県に住んでいながら、かなり分厚いフィルターをかけて原発近くの地域を見ていたことに気づいた。

・今回はエネルギー問題、震災復興に関する問題など大人が悩んでいる課題を高校生の時期に考えることが出来てとても良い機会となった。また、グループディスカッションの時間は有意義なもので、考えもしなかった意見を仲間から言われはっと気付かされる場面が多々あり自分の知見が広がったと思う。

・話で聞くだけでは分からないことが多い。また、メディアの情報などをすべて正しいと思うのではなく、本当かどうかを考えたり、実際に見たりすることも大切であるということ。

・今まで自分の言ったことに対して、どう思われるかを気にして、自分の思ったことを伝える勇気があまりなかったが、自分の言葉で表現することによって、自分がどんなことを考えていたのか、深めることができて、うれしかった。また、他の人の意見を聞くことによって、考えが何倍も広く深くなったことを実感した。

 

<周囲の人たちや、ドイツ交流で伝えたいこと>

・まだバリケードなどで入ることが出来なくなっている場所がある。住んでいる人は過去のことを考えすぎるのではなく、これからのことを考え、行動しようとしている。

・福島が受けた被害は相当のものであったということ。また、現地の人々の熱い志によってここ12年で大きく飛躍しており、そこで懸命に生きる人々は生き生きとしている ということ

・福島には希望があるということ。被害は大きく受けたが、それを乗り越えた人々の熱い心が相双地方を前へ前へと進化させている。それが憧れの連鎖を生み出し未来を楽しんでいた。

・福島の被災地は、どんどんと前に進んでいるということ。復興という言葉ではなく、元の状態よりもさらに前進するような、多様な姿勢で震災に向き合っていて、風評被害や、放射線の線量に悩まされながらも、何年もかけて真摯に取り組んでこられた方々がいるということ。

・ドイツの高校生は、福島が震災でどんな被害を受けたかや今の福島の現状を正しく理解している人は少ないと思う。そんな高校生に、今の福島は廣畑さんや和田さんのようにパワフルな人がいて、復興という意識より、良い社会を創るという考えで前に進んでいるということを伝えたい。また、震災で被害を受けた場所を再生可能エネルギーの発電所として有効活用しているということを伝えたい。

つくばサイエンスツアーを実施しました

8月4日(金)、1年生のSSクラス希望者を中心とした40名で、つくばサイエンスツアーを実施しました。

見学施設は、筑波実験植物園・JAXA筑波宇宙センター・地質標本館・サイエンススクエアの4施設です。
最先端の科学技術に触れることで、科学技術への興味・関心を高め、幅広く科学の知識を習得し、研究に対する意識をより向上させることを目的とし、実施しました。
途中、筑波大学の広い構内をバスで一周し、充実したツアーになりました。

 

<生徒感想>

・(率直な感想は、時間が足りなかったです…少なくともあと2時間は欲しかったです。)
今回僕が1番行きたいと思っていたのは(両親が“宇宙兄弟"を読んでいたり母が宇宙,ロボットに興味があってずっと行きたいと言っていたのもあって)JAXAでした。もともとテレビで展示物を見たことはありましたが、実際に見てみるとまず人工衛星やロケットの大きさに驚きました。解説を聞きながら色々見て回ると、断熱材がテープでくっついていたり、エンジンのサイズや、ペンシルロケットというセンチメートル単位のロケットなど実際に見て驚いたことがたくさんありました。短時間でしたが宇宙はいいなと思いました。
今回は楽しめましたし、まだまだ知らないことがたくさんあるなと感じました。正直、高校の理系教科は中学より複雑な内容が多くなって難しいと感じるようになったのですが、反面今日のようにかなり楽しい部分もあったので、楽しんでやることは大事だなと感じました。

・実験植物園では、各温室によって生息地が異なる植物が植えられていて、見たことのないさまざまな世界が広がっていて感動しました。また、普段よく見る言葉が入った名前の植物がたくさんあり、楽しかったです。屋外では、さし木や接ぎ木によって残されたメンデルのブドウの木や、ニュートンのリンゴの木も見ることができて、面白かったです。
JAXA筑波宇宙センターでは、日本の宇宙進出の歴史や、科学技術の発展について学ぶことができ、宇宙の無重力空間の中での発見が地球で暮らす人々の生活に役立つということを改めて学び、感じることができました。
サイエンススクエアつくばでは、kgやmの定義であった物のレプリカを見ることができてよかったです。また、新たな素材の開発や、日常生活にありふれている問題を解決できるような技術について知ることができて、人間の発明はすごいと思いました。地質標本館では、今まで見たことのなかったたくさんの鉱石や化石を見ることができて、それぞれの鉱物の特徴を知ることができたのでとても興味深かったです。また、随所にあった日本と関係する大陸の活動についての展示や日本の地質図の展示によって、日本の火山の分布や地震の発生とプレートの関係について以前よりさらに知ることができてよかったです。

・実験植物園は温室の中の熱帯や乾燥帯の植物や池の眺め、JAXAはISSやロケットの模型、サイエンス・スクエアはバイノーラル音声とステレオ音声の違いや色彩の展示、地質標本館は鉱石やプレートについての説明が印象的でした。初めて見る物や知らなかったことが沢山あって楽しかったです。
植物園では、普段利用するものの元の姿や、珍しい形態や生態の植物を見ることができてよかった。特に、世界一小さい花をもつミジンコウキクサと世界一大きい花をもつショクダイコンニャクが同じ科の中で進化したというのが面白いと思った。宇宙センターでは、実物の人工衛星や宇宙服などを見て、人間の知恵と技術力の高さを感じた。筑波サイエンススクエアでは現在の最新の研究を知り、視野が広がった。地質標本館では地球の歴史や、現在の地形などについて知ることで地球の神秘を感じた。

・筑波実験植物園では、熱帯のなかでもサバナ気候と熱帯雨林気候で分かれて展示されていて、雰囲気が全くちがかったのがおもしろかった。食虫植物は初めて見た。日本の植物の1/4が絶滅種(か危惧種)に指定されていると知り驚いた。文字展示でおもしろかったのは、海岸に生えている植物は海にのって種子が広がるので分布が広い、つまり国が違っても海に生えている植物は同じものがあるということだ。世界旅行に行っていないのに世界の植物があって、その環境がそろえば植物は育つものなのだなあ、と感じた。
JAXA筑波宇宙センター展示館では、職員の方の解説を聞きながら展示物を見た。職員の方の、その宇宙開発産業への熱い思いや愛が伝わってきた。たくさん知識を持っていてそれを人に伝えることができていた。宇宙開発産業にはあまり関心はなく無知だったが、職員の方の説明のおかげで、ロケット開発がどう行われてきたのかや、JAXAの方たちの仕事の様子や、小惑星にはやぶさを送ったのはなぜかなどが分かった。子供たちがたくさんいて自由にのびのび見学していたのが印象的だった。
サイエンス・スクエアつくばでは、色々な技術に触れることができた。とくに脳波で難病の患者さんが伝えたいことがわかる装置はとても画期的だと思った。研究とその実用化にはとても時間がかかっただろうと思う。産総研は国立の研究所だと知った。
たくさん勉強になったので参加してよかった。

・生物、化学、物理、地学のそれぞれの分野を専門的に調査する場所に足を踏み入れ、とても良い経験になった。中でも「サイエンス・スクエアつくば」での一つの装置に興味を引かれた。
 手足に力を入れると電気が流れることを示してくれる装置である。電気が流れることを生かし、機械に繋ぎ、本能のままに動く義手を作ろうと考えているそうだ。
これは生まれつき障がいで手がない人、戦争などで手足を失った人など義手を必要とする人に生命活動によって生じる電気を使い、普通に生活できる手助けとなる画期的なアイテムであると感じた。
こういった何気ない理科が助けを求める人の手助けとして変わるかもしれないを改めて知ることができた。

国際英語プレゼンテーション大会(START2023)

 去る7月22日(土)に山形県立東桜学館中学校・高等学校を会場として行われた、国際英語プレゼンテーション大会(START2023)に参加しました。この大会は、学校在学中に行った個人やグループの探究・研究活動の内容を英語で発表及び質疑応答を行い、審査により研究テーマごとに分かれた5つの会場で1位と2位が表彰されます。

 本校では、3年武田・薄井ペアーが第5会場に参加し、「Fave and Study Motivation」というテーマで、お気に入りと勉強のモチベーションの関係 についてプレゼンしました。

<発表の様子>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第5会場では7校が発表し、その中で1位を受賞しました。

※全体の参加校は国内14校、海外から4校の計18校

 

<大会参加者集合写真>

 

 

物理オリンピック予選 2年生1名、3年生1名が突破

今年度、物理部2、3年生6名が物理チャレンジ(物理オリンピックの国内予選)の1次試験に挑みました。
見事2年生1名、3年生1名が国内2次試験に進みました!!

1次試験はレポート課題(振り子の周期の角度依存性の測定)と
筆記試験(物理の3年の内容まで含む、難易度の高い試験)からなり、
例年1000人以上の参加者が100人まで絞られます。

安積高校としては3年連続の1次試験突破であり、2年連続の2人突破となります。
2年生の生徒は2年連続の突破です。本当におめでとう!
3年生の生徒はラストチャンスを掴みました!物理に向き合っていた結果です。
そして、全員で協力してレポート作成しないとこの成果は現れなかったと思います。全員頑張りました!!

2名は2次試験に誇りをもって挑んでください!!全国レベルの参加者にもまれ、大きく成長すると思います。

 

 

<物理オリンピック1次試験突破者>
令和3年度 2年生1名
令和4年度 1年生1名、2年生1名
令和5年度 2年生1名、3年生1名

福島の復興と放射線についての授業2023

7/24,28に福島の復興と放射線についての授業を実施しました。
今年は他校からオンラインで参加がありました。

◎参加者
本校希望生徒50名、白河高校1名
担当:本校物理教員

◎目的
放射線とは何か知り、福島県の現状について把握すること。そして放射線の知識を土台として、現在の福島県の課題(廃炉、除染と除染土の処理、風評被害・偏見)を科学的・社会学的に分析し、自分の意見を持てるようになること。

◎授業内容
<第1章>放射線の基礎 : 放射線の正体、単位と測定法、原発の原理
<第2章>放射線の実験 : はかるくんをもちいた実験(環境放射線量の測定、距離と遮へいによる減衰の確認など)
<第3章>福島の現状 : 放射線の生体への影響、現在の福島の線量や食品検査の結果、甲状腺検査の結果と課題、放射線以外の健康影響
<第4章>福島の課題 : 現在の原発の様子と課題、現在の福島県の人口などの状態、風評被害とその原因、新型コロナウイルス感染症との類似性
終盤での議論:「モニタリングポストを撤去すべきか」
<第5章>福島の努力 : 避難指示解除地域の現在、福島の人の震災後の努力、復興のポジティブな側面
終盤での議論:「東日本大震災の教訓は何か」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎生徒の感想

・今回、この授業を受ける前は「汚染水」と「処理水」が同じものだと思っていたし、もう福島の放射線量は他県と同じかそれよりも低いことも何も知りませんでした。授業内でもあった通り、「何か分からないけど放射線って怖い。福島の向こうの地域はまだ危険だ」と思う立場の人でした。しかし、今回の授業を受けたことによって福島県民で震災を経験した立場のくせに何も知らな過ぎたと思い知らされました。私が3歳のことに起きたからこそ両親や祖父母が敏感になり、外出できなかったことも少し納得ができました。以前、祖母と処理水海洋放出について「何か怖い、いやだね」という会話をしました。今ではどこが安全で大丈夫かしっかり分かります。また祖母と話してみようと思いました。「無知ほど怖いものはない」心においてこれから生きていきたいです。  (1年女子)

・私は3歳のときに震災にあって、避難してきましたが、郡山の小中学校で放射線に関する差別を幸いにも受けたことはありません。ですが、子どものころから差別を受けて精神的にダメージを受けている人がいることを聞いて、とても悲しいし悔しいです。正しい知識がもっと広まってほしいと強く思ったし、自分もまだまだ知らないことがたくさんあるので、ちゃんと知ろうと思いました。私の祖父は○○に帰りたいそうですが、私の母は、私が学校に通っているし、郡山に住み慣れたから戻らないと言っていました。私も正直、記憶がしっかり残っているわけではないので、戻りたいとは思いません。でも、夜ノ森の桜は今も覚えているし、大好きです。桜祭りの日ににぎわっているのを見ると、とてもうれしいです。自分に何ができるか、具体的には分からないけど、話を聞いたり実際に見たりして、考えることから始めたいです。(1年女子)

・今回のお話しを聞いて、「安心」と「安全」の大きな違いを感じた。自分の中で「復興」という言葉はもう古いものなのではないかと授業前の時点で考えていた。しかし現在の福島の状況やいまだになくならない風評被害のお話しを聞き、復興がどれくらい進んでいるのか全然分からなくなってしまった。個人個人の立場で「復興」という言葉が違う意味を持つことなのかなということが知れた。授業では、放射線についてもいままで自分が知らなかったことも知ることができ、相双地区や原発に以前よりも興味が持てた。自分個人の心の中では復興は終わっていないと思う。復興というワードをいつまでも使い続けることがプラスになるかマイナスになるかは分からないが、復興に向けまずは自分から正しい情報を取捨選択していきたいと思った。 (2年男子)

・自分自身は避難を強いられた経験はないですが、最後に見た避難した生徒のリフレクションカードにあった「震災以上になるとは思えません」という言葉が印象に残りました。たしかに、震災によって避難した人がその地に戻ることは多くない気がします。改めて、復興とは難しいんだなあと思いました。
最初、私はこの授業に出るつもりはありませんでしたが、先生の熱意がすごそうだったのと、3月に受けた処理水の授業が面白かったので出ることにしました。正直、想像していた内容とは違いましたが、出てよかったと思います。特に、後半の福島の現状・課題・努力の話が印象的で、福島県民としてそのようなことを知れてよかったと思いました。原発事故による放射線の影響は少なくて安心したという事と、福島の復興は進んできたけど風評などの様々な問題があって大変だということです。これからもしかしたら何らかの形で復興に関わることがあるかもしれないので、そのときは頑張ります。本当に面白かったです。ありがとうございました。 (3年男子)

・安心を得るための食品検査が、不安を助長しているという話について、「危ないかも知れないから検査をしている」という検査のとらえ方もあると聞いて、驚いた。米の全袋検査が終わったのは大きな意味があると思った。
復興とは?再び安心して暮らせる状態にすること?震災以前より栄えた状態にすること?元の状態に戻すこと?今まで、復興とは何か言葉にして考えたことがなかった。聞かれてみると難しいと思った。友達とも話し合って、考えを深めたいと思った。
先生の授業を受けて、今までは科学的な知識を持たず新聞などの情報で不安に思うことが多かったが、正しい知識を持たず、漠然と不安に思う人も多いと思う。正しい知識を学ぶこと、そして伝えることの大切さを改めて実感した。NIMBY、Not In My BackYard (1年女子)

・私は当時5歳のときに大熊町から郡山市に逃げてきました。当時はよく分からない言葉が多く、ニュースをみても何を言っているのかさっぱりでしたが、当時ずっと聞こえてきたμSvや格納容器と言った言葉は今でも覚えています。そしてもう一つ忘れられないことがあります。それは放射能差別です。私自身は差別に会うことはありませんでしたが、正直めちゃくちゃ怖かったです。横浜市に避難した小学校の男の子が差別されたというニュースは今でも覚えているし、自殺者が出たという話も覚えています。学年が上がるにつれ事の重大さを自分なりに思い知りました。あの日ニュースを見て以降、私は出自を聞かれたときは必ず「郡山」と答えていました。△△とは絶対に応えませんでした。また、私の父が東電の関係企業に勤務している、ということも伝えませんでした。ですがこの時、自分といつも遊んでくれていた3人にだけ打ち明けました。そのときは「絶対このことは秘密にしてほしい」と言いました。いじめられるかも知れないと考えたからです。
ですが、こんな日々は中学2年生のときに変わりました。きっかけは福島駅伝の「大熊町チーム」としての出場です。当時私は陸上長距離の選手でしたが、大熊町の方から連絡が来て出場することになりました。私が出場する、という話はもちろん同級生、顧問にばれました。当時私はそれがたまらなく嫌でした。ですがクラスメイトは私のことをすごく応援してくれました。駅伝が終わって次の学校の日、私はクラスメイトから暖かい言葉をかけてもらいました。その瞬間、「自分は大熊町民だと名乗っていいんだな」と感じました。
そして去年、同級生から誘いがあり、浜通りの震災学習会に参加しました。ここまで浜通りをちゃんと回ったのは初めてのことでした。私はそこで初めて、「ふるさと大熊」に戻ってきたんだな、と感じました。
私は幸せ者です。放射線差別も東電差別も、私が危惧していたことは一切受けずにここまで来ました。当時5歳だったからこそ当時の記憶も両親のように何でもかんでも残っているわけではなく、断片的であったからこそ、原子力問題に積極的にかかわって行ったり、震災について気後れすることなく真正面から向き合っていけるのではないかと感じています。ですが、やはり幼かった私が暮らした大熊が、再開発のためとはいえ消えていってしまうことはものすごく寂しいし、悲しいことです。(現状もうすでに、私が大熊にいたことを示すものは大熊には残っていません)
だからこそ、このような悲しい思いを未来の世代にはさせない、次の16万人を絶対に許さない、どんな差別も許容しない、そして、あの日のことを今のことを、当時の記憶を持つ「最後の世代」として、自分の言葉で発信していくこと。これが私の人生のやるべきことだと考えます。今日はものすごく考えさせられました。 (3年男子)

【処理水学習会】原発事故からの復興を考えるために

[放射線防護ワークショップ]

 7月25日(火)の午後、原発事故の処理水についての学習会が開かれました。講師として経済産業省資源エネルギー庁参事官 廃炉・汚染水対策官の木野正登氏をお迎えし、原発事故後に増え続ける処理水について、関心のある生徒が参加しました。

 折しも処理水の海洋放出が国際的にも関心が高まっています。原発事故で発生した放射性物質が含まれた水からトリチウム水を除くことは現在のところ極めて困難です。またトリチウム水は原子力発電所からは必ず排水されるものです。しかし、”原発事故”で生み出されたことから注目され、漁業関係などへの風評が懸念されています。木野氏は処理水とは何か、保管や防護の仕組みについてジオラマ等を用いて説明してくださいました。また、科学的知見に基づいた安全性についての検証や、安全性を理解するために行っている広報活動について講義してくださいました。講義の後、生徒達は、処理水や原子力発電所についての疑問点や分かった事、周囲に知らせたい事、などの意見を出し合いました。最後に各班から質問を発表し、木野氏は1つ1つに丁寧に回答してくださいました。

 中でも「処理水は安全である、ということが科学的に分かっているのに諸外国から規制されているのは何故か」という生徒の問いに

 「日本の海産物を規制する動きがあるが、自国の産業を守るため、ということもある。我々は『安全である』ことを大前提に『常磐物は美味しい』『高品質である』ということを諸外国に理解してもらえるよう訴え続けなければいけない」という回答が言葉が印象的でした。

 処理水だけでなく、原子力発電所の廃炉に向けての課題はたくさんあります。生徒は「何が問題なのか」「これから何をすべきなのか」と真剣に考えてていました。

 最後に木野氏から「原発に限らず、知識を身につけることは自分の判断の材料となります。大いに学んでください。」と安積高校生へ激励の言葉がありました。

<生徒感想>

・福島県人であるにも関わらず、処理水問題や廃炉について知識が少なかったと感じた。

・処理水でヒラメやアワビを育てても安全性に問題はないことがわかった。

・今までALPS処理水について深く知る機会がなく、全く知識がありませんでした。今回の講演を聴いてその知識を深める必要があると知りました。自分自身も今回の経験を通して、周りに知識を広めていければと思います。

【2年7組SSクラス】第3回 全国バーチャル課題研究発表会に参加しました

 2年7組(SSクラス)は第3回全国バーチャル課題研究発表会(幹事校:兵庫県立加古川東高等学校)に参加しました。これは各班が探究活動の中間発表をすることで、研究のブラッシュアップを目指すものです。SSH指定校10校がオンラインで参加しました。本校からは2年SSクラスの14班がそれぞれの研究活動を発表しました。生徒はweb上の「クラス」で宮城県や兵庫県、香川県の高校生と質問や意見を交換しました。空き時間にはオンラインを利用して他校生と自己紹介をしたり、研究の悩みを話したりと交流を深めました。

SS探究Ⅱ(2年普通クラス)仮説設定発表会

7月12日(水)2年生普通クラスの探究活動は仮説設定発表会でした。

 これは、2年生が取り組む探究テーマについて、ゼミ内で発表しあうものです。目的は「テーマ設定に無理がないか」「仮説と研究手法に矛盾がないか」「検証が可能か」などを、客観的に検証することです。

 発表会では、各班の発表について生徒、シニアサポーター、担当教員から活発な質問やアドバイスがあり、発表者が回答しました。

 この発表会をもとに、各班はテーマや研究手法を必要に応じて修正し、探究活動を進めていきます。今年度初めて実施しましたが、生徒達はテーマ設定がどれだけ大切かを実感していました。

<生徒感想>

・他の班も参考になり、シニアサポーターの方からのアドバイスを元により良い仮説設定ができるようになった。

・他班の発表から参考になる点が多く得られた。次回以降、今回は仮説発表会ということで軽く扱った内容をさらに掘り下げようと思う。

・研究手法についていくつか質問や指摘をしていただいて、もっと具体的に考えていかなければいけないと思いました。

 

 

 

郡山市ふれあい科学館夏休みサイエンスフェスティバルに参加しました

7月17日(月)、郡山市ふれあい科学館( http://www.space-park.jp/ )夏休みサイエンスフェスティバルに物理部有志生徒6名、地学部有志生徒8名が参加しました。

 物理部は「雲をつくろう!」というテーマで、ペットボトルの中に水と線香の煙を入れて炭酸キャップで雲をつくる実験を行いました。ポン!という音とともに雲ができる様子を、子どもたちは喜んでいました。

 地学部は「鉱石で小瓶」というテーマで、小瓶に鉱石、液状ノリ、ラメを入れてきれいなストラップを作りました。きらきらと光る鉱物入りの瓶をもらい、嬉しそうな様子が見られました。

 三連休の最終日でとても盛況でした。生徒達は、子ども達に分かりやすく原理を説明し、楽しい時間を過ごしていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<生徒感想>

 ・子供の反応が大きかったので参加してよかった
・人によって反応が違って、その度に工夫して説明できてよかった。どれくらいの説明がちょうどいいのかがわかった。
・子供達を飽きさせない工夫は難しかったが、やりがいがあって楽しかった。
・色々な人に説明する機会がなかったので新鮮だった
・普段はする機会が無い、物を提供する側を体験出来て楽しかったです。
・思った以上に人が来て、材料が足りなかなってしまったので、次回からは十分に予備を用意しておこうと思った。
忙しかったけど、楽しかった。
・忙しく、途中でハプニングもあったが働いて食べる昼食は美味しかった

【伝承館研修】福島県の災害と復興を次の世代につなぐ

 7月16日(日)に1,2年生の希望者が東日本大震災・原子力災害伝承館 へ研修に行きました。この研修会は、高校教育課が主催する「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部事業」により実施されました。

 伝承館に到着後すぐ、館長の高村昇先生からの専門研修がありました。高村先生は長崎大学医学部卒業の医師です。現在、長崎大学原爆後障害医療研究所教授、福島大学環境放射能研究所副所長でもある、とても多忙な方です。先生は原発の事故後、いち早く福島県に入り、避難した人々や県民に放射線について、健康について、説明会に関わった方です。原発事故と県民の間に立ち、放射線に対する私たちの不安を解消しようと活動なさいました。今回の研修は、長崎からのリモートの予定でしたが、安積高校生が来館する、ということで前日に福島入りをし、直接生徒と対話してくださいました。先生は「放射線被ばくと健康影響について」生徒に分かりやすく説明してくださいました。

 その後、NPO法人 富岡町3・11を語る会 の語り部、青木淑子氏の講話がありました。原発事故で避難した人たちのようす、避難者を支援する自分達の活動を紹介されました。住み慣れた地域に「すぐ帰れると思っていた」が、10年以上戻れない。そういう人たちの経験を「自分だったらどうしよう」と「自分ごと」として考えて欲しいと訴えかけられました。

 

  

 昼食後は館内展示の見学でした。津波で流されたぬいぐるみ、地震の後そのまま学校に置かれたランドセル、津波でゆがんだガードレール、原発作業員が着る防護服など、本物が持つ迫力が生徒に訴えかけました。館内見学はスケジュールの都合で1時間しか取れませんでした。生徒達は後ろ髪引かれる思いでバスに乗り、フィールドワークに出発しました。

 バスの車窓から見上げた櫓には、津波の到達した目印がありました(16.5メートル)。その高さに震撼した私たちは大平山霊園でバスを降りました。ここは請戸小の先生と児童が津波を逃れた場所です。請戸小は一階全てが津波に襲われました。しかし、地震後の避難では、先生方の素早い誘導と児童の機転で犠牲者が一人も出しませんでした。ガイドの方からその時の様子を聞き、我々の立っている場所のすぐ下まで津波が来たことを想像しました。また、災害において、マニュアルに頼るべき所とマニュアルでは対応できない事もある事を学びました。これは将来起こるであろう災害や事故にとっさに対応しなければいけない時の参考になると思われます。

 

  

 

 双葉町は暑かったですが、熱い思いを生徒は講師や語り部、ガイドの方から受け取りました。

<生徒感想>

・中通りに住んでいては絶対に分かりえなかった被災者の方々のリアルを知って、共感することができました。テレビなどで原発事故の特集番組を見る時、以前より感じ方が具体的になりそうです。

・原発の近くに住んでいた人への偏見や家に帰った時の話が特に衝撃でした。言葉によって伝えられることがあるんだと実感しました。見学では、最初の原発が素晴らしいものだと考えられていたころの展示がとても印象的で、少しぞっとしました。時間が足りなくて、いつかまた来たいと思いました。

・福島県の現状とこれからの大きな課題について知ることができたから、このことをたくさんの人に伝え、風評被害を少しでも少なくしていきたいと思いました。また放射線についてもっと詳しく知り、「正しく」恐れたいと思いました。

・来て良かったと思いました。東日本大震災や原発事故、放射線の影響について詳しく知ることが出来たので、災害や放射線を「正しく怖がる」ようにしたいです。また、原発によって変えられてしまったものがあることを忘れないようにしたいです。

・語り部の方が、私たちに当時について教えてくださる姿を見て、自分も震災を知る最後の世代として、何か出来ることがあれば福島のために貢献したいなと思いました。

震災後の福島について高校生と語る~東京大学 開沼博先生講演会~

7月7日(金)の放課後、東京大学准教授 開沼博先生の講演会がありました。

 この講演会は、高校教育課が主催する「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部事業」により実施されています。

 開沼先生は先週、本校の2年生と保護者を対象に「なぜ、と疑問を持つことが人生において大切である」ということを、先生の研究を例として話してくださいました。今回はさらにその内容を深めての講演・ワークショップでした。

 講演では、福島の復興について、「福島学カレッジ」で中・高校生が大人顔負けに震災をテーマに調査・発表したことや、風評被害について、チェルノブイリと福島の原発事故の違い、処理水と国際社会について、など、分かりやすく説明してくださいました。生徒は講演をもとに話し合い、班ごとに意見を発表し、ディスカッションの結果を壁に掲示しました。

開沼先生の講演が終わってからも、生徒は先生に質問しようと長い列を作りました。

今の高校生は「震災の記憶が失われつつある世代」です。それでも福島で生きているということは、3・11と原発事故で「何が起こったか」「何が問題か」そして「何をすべきか」は目の前にある課題です。開沼先生は穏やかに、しかし鋭く生徒にそれらについて問いかけました。

 この講演会を通して、生徒は福島の現状について、そして自分の中の「「なぜ」について、考えられたと思います。

開沼先生は、磐城高校出身の社会学者です。原子力発電所と地域の関わりを論じた東大での修士論文「フクシマ論」を出版直後に3・11が起き、一躍有名になりました。以後、積極的に震災後の福島を調査し、「はじめての福島学」「福島第一原発廃炉図鑑」など、多数の著書があります。

 

 

郡山市ふれあい科学館サイエンスフェスティバル実験動画

5月5日(金)、6日(土)、郡山市ふれあい科学館( http://www.space-park.jp/ )GWサイエンスフェスティバルに2年7組(SSクラス)が参加しました。

https://asaka-h.fcs.ed.jp/blogs/blog_entries/view/145/69dac61de41a94144c5e6b80fb165ec5?frame_id=455

その際の実験動画です。

協力:新聞委員会

 

チリメンモンスターⓇ をさがせ 
https://youtu.be/Wo6vv-Z8CLw

光の万華鏡
https://youtu.be/o2u1vxVIdEk

 

興味をもたれましたら是非ともご家庭で実験してください

なお、チリメンモンスターはちりめんじゃこの中に隠れています。

光の万華鏡は「グレーチングシート」を入手できれば制作できます。

7/6(木)「地域・大学・学類の将来を考えるための[レクチャー&ディスカッション]」講師

7月6日(木)に、本校教務部探究班長(SSH主任)が福島大学行政政策学類の主催する「地域・大学・学類の将来を考えるための[レクチャー&ディスカッション]」に講師として招かれ、行政政策学類をはじめとする先生方に「安積高校SSHの地域連携の取り組み」などについて紹介しました。

本校では特に1年次に福島大学と連携した取り組みを多く行っており、その中でも「SS探究Ⅰ」ではヒアリング調査やフィールドワーク先として福島大学を選ぶ生徒も多くいます。今回は、本校の1年次が取り組む「地域創生探究」の各班のテーマを大学の先生方と共有し、ディスカッションの時間には、先生方からもご質問やご助言をいただくことができました。

これまで本校SSHは、共生システム理工学類をはじめいくつかの学類と連携をとっていましたが、今回は行政政策学類ということで、大変貴重な機会となりました。今後も様々な部分で結びつきを強められればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

SSアカデミーⅡ 2年 プログラミング授業実施 第2回

 6月29日の2年生のSSアカデミーⅡは,Pythonの第2回の授業でした。
 
 SSアカデミーⅡは,2・3年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の授業です。
 
 2年生は,6月からプログラミング言語Python(パイソン)の学習を始めています。
ビッグデータが簡単に入手できる時代を迎えてデータ解析の重要性が言われており,Pythonによるデータ解析の基本について学んでいます。
  講師は クエストアカデミア代表取締役社長 石川祐也さんです。石川さんは東北大学在学中にIT教育事業を行う会社を立ち上げた青年社長です。
 
 第1回 講師紹介・データ分析講座・重力加速度データ解析
 第2回 Numpy,Pandasを用いたデータの加工・重力加速度データによる解析の実例
 第3回 Matplotlibを用いたデータの可視化(予定)
 
 第3回は9月になりますが,教えていただいた解析手法をもとに自分達の課題研究を深め,成果につなげていく計画 です。

第1回「少人数ゼミi」

6/20(火)に、未来の科学技術を担う人材育成のための少人数ゼミi(アイ)を開催しました。「少人数ゼミ」は昨年度から実施していましたが、今年度はより国際性の高いゼミにiをつけ、独立させました。

第1回の講師には、インドの大学でヨガ科学を専攻してきたラクシュミ=ラモラ先生をお呼びし、生徒・教員およそ20名がヨガ科学についての英語での講義を受け、ヨガの実技指導を受けました。参加者の感想を見ると、「呼吸法について実践してみたい」「講座終了後心地よい疲労感だった」などがあり、中間考査で凝り固まった?心と体をほぐす時間となったようです。

今回は郡山市国際交流協会さんの協力もいただきながらの企画となりましたが、今後とも同協会と連携しながら様々な取り組みを行う予定です。

  

【SS探究Ⅱ】シニアサポートネットワーク2期始動しました

6月22日(木)から2,3年生のSS探究Ⅱにシニアサポーターが参加してくださっています。

『シニアサポートネットワーク』は、本校OB・OGに探究活動を支援してもらおうという取組みです。昨年度参加を募り、22名のOB・OGが、シニアサポーターとして2年生普通クラスの探究活動を指導してくださいました。

令和5年度は、まずは昨年度のサポーターの方々に継続指導をお願いしました。ありがたいことに、15名のサポーターが参加を継続してくださいました。

今年度のサポート内容は

(1)2年生の探究活動を、テーマを立てるところから指導していただく

(2)昨年指導した2年生ゼミを継続して3年生での論文作成を指導していただく

と、2本立てでお願いしました。

サポーターの方々は3年生の教室では「久しぶり!」、2年生の教室では「初めまして!」と、生徒の間を忙しく立ち回り、熱く指導をしてくださいました。

『シニアサポートネットワーク』は全国的にも例の少ない活動で、新聞の取材や他県の高校からも視察に訪れるなど、注目されています。

しかし何よりも、様々な経験を積んだOB・OGと交流することは、生徒にとって探究活動が深まるでけでなく、様々な職業の方々の体験を聞けるという貴重な場であると思います。

 

2年生 SSアカデミーⅡ Python特別授業 実施

  2年生のSSアカデミーⅡでプログラミングの授業が始まりました。

 SSアカデミーⅡは,2・3年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の授業です。

 2年生は6月8日の6、7校時に、プログラミング言語Python(パイソン)の学習(第1回)を行いました。
 近年ビッグデータが簡単に入手できる時代を迎えデータ解析の重要性が言われており,その基本について学びます。

 講師は クエストアカデミア代表取締役社長 石川祐也さんです。石川さんは東北大学在学中にIT教育事業を行う会社を立ち上げた青年社長です。さらに今年は現役の大学生でありながらITの学びを支援する会社を立ち上げた 株式会社inf.代表取締役 石川達也さん も講師としてお出でいただけることになりました。

 第1回は、お二人の自己紹介ならびにPythonに親しむ内容でした。次回は6月末になりますが、今年はPythonを3回の授業で学ぶ予定です。

令和5年度全国SSH研究発表会  安積高校代表選考会

 5月18日(木)、毎年8月に行われる全国スーパーサイエンスハイスクール研究発表会に参加する、本校の代表選考会が行われました。エントリーは以下の9グループでした。


それぞれ、スクリーンに拡大投影されたポスターをもとに8分間以内の説明、その後5分程度の質疑応答を受けました。会場の2年生、3年生から活発な質問が寄せられましたが、新1年生からも質問がたくさん出され、今後の校内での発表会が楽しみになりました。質疑は生徒だけでなく先生方からも出されましたが、さすがに3年生だけあってどのグループも戸惑うことなく質問に答えていました。

先生方による審査点も加えた結果、「オリジナル麹菌の活用」が学校代表に決定しました。代表の本大会での健闘を期待したいところです。

郡山市ふれあい科学館サイエンスフェスティバルに参加しました

5月5日(金)、6日(土)にに郡山市ふれあい科学館( http://www.space-park.jp/ )GWサイエンスフェスティバルに2年7組(SSクラス)の有志生徒16名が参加しました。希望者が多く、2日に分けての参加でした。

 チリモン班では、「チリモンを探せ」として、子ども達にチリメンジャコに混ざっている小さな生物(タコやカニ、エビなどの子ども”チリメンモンスター” )を探して仲間分けに挑戦してもらいました。Ⓡきしわだ自然友の会

 万華鏡班では、回折格子(グレーティングシート)とトイレットペーパーの芯で、光を覗くと虹が見える万華鏡を作成しました。

 生徒達は、子ども達に原理を説明し、科学を伝えることの難しさや楽しさを感じていました。新型コロナの制限が解除され、来客も多く、盛況でした!

 

<生徒感想>

・思ったよりも子ども達の集中力が続いていて驚いた。観察力もあり、一度違いを言っただけでその後は自分で判断できるようになっていた。子ども主体を意識して行ったため新たな発見もあり、お互い楽しむことができたと思う。

・準備の段階から、クラスメイトとたくさんコミニュケーションをとって仲良くなることができてよかったです。科学のお姉さんになって、子どもと関わる経験をするのは大切だと思いました。見聞も広がったし、充実した時間を過ごすことができました。来年度のSSクラスの生徒もぜひ参加してほしいです!

・準備段階ではイメージがつかず数を準備するのも大変でしたが、当日たくさんの子供が工作を楽しんでくれたのが嬉しかったです。万華鏡を覗いて「虹が見えた~!!」と言ってくれた時のキラキラした目に充実感を覚えました。

・自分自身もチリモンについての知識や関心を高めることができましたし、誰かを楽しませることができたというのはとても嬉しいことでした。ただ、中にはチリモンについて疑問を持つ人もいたので、もっと詳しく説明できたら良かったと思いました。

 

第Ⅱ期目五年次のはじまりにあたって

本校SSH第Ⅱ期目の指定も、いよいよ最終年度となりました。今年度も引き続きSSH事業への積極的な取り組み・発信に努めていきます。本校主催の発表会の日程など、詳細が決まりましたらご連絡いたします。どうぞよろしくお願いいたします。また、SSHについての内容や視察の希望等のお問い合わせにつきましては、本校教務部探究班までお電話かメールにてお願いいたします。

ジュニア農芸化学会2023に参加しました

 令和5年3月14日(火)、生物部/SSクラス(生物分野) ではジュニア農芸化学会(オンライン)に参加しました。これは「動物・植物・微生物の生命現象を化学的な捉え方に基づいて研究する」農芸化学会の高校生発表部門です。本校から3テーマ申請し、全て採択され、発表に臨みました。大会では、予め発表動画を提出しておき、大会中にその動画を見たり、関心のある聴衆からの質問に答える形で進みます。生徒達は高校生だけでなく大学生、大学教員からの質問に答え、アドバイスを受け、今後の実験の進め方の参考にしていました。また、自分が興味あるテーマも聴講し、他校の発表者と交流を深めていました。生物部では、この発表会が学年最後の大会と位置づけて発表準備をしてきました。この経験は、次年度の研究方針やプレゼンテーションに生かせると思います。

 ここ数年、この大会はコロナの影響でリモートで行われています。大会は主催大学が遠方であると参加が難しいです(今年度は広島、昨年度は京都)。しかし、リモートであれば、気軽ば参加できます。今年度も北海道から沖縄までの学校が83テーも参加しています。生徒達は自分の学校に居ながら全国の高校生や研究者と交流できるのです。直接発表、質疑応答が一番いいと思いますが、このような形式も新しい大会参加の形になっています。

令和4年度 安積高校SSH生徒研究発表会が行われました

 令和5年2月25日(土)に校内のSSH研究発表会が行われました。本校の1年間のSSH活動の集大成です。

 午前中はポスター発表です。メインは2年生の探究Ⅱの発表の場です。探究Ⅱでは「SDGsを踏まえた身近な課題」をテーマに班を作り、1年間、探究活動に取り組みました。また、1年生が探究Ⅰで「地域創生」をテーマに探究活動を行っており、クラス代表班が発表しました。理科系部活動の発表もあり、総勢90テーマの発表となりました。各班は持ち時間の中で、自分達の研究成果を発表し、聴衆の質問に答えていました。今年は本校OB,OGからなるシニアサポーターも参加し、厳しくも暖かい質問やアドバイスがありました。

 午後は本校の活動についてスライドによる口頭発表がありました。海外(ドイツ)研修や処理水と風評払拭について、全国大会に出場した英語弁論大会やSDGs甲子園の発表、SSH全国大会の発表などです。聴衆は体育館や教室のリモートで発表を観覧しました。

 閉会式では、シニアサポーターが指導した2年普通科のうち、サポーターの審査で優れた探究活動の班に『シニアサポーター賞』が選出されました。最後に東北大学大学院の酒井聡樹准教授と福島イノベーション・コーストの飯田喜之課長から講評をいただきました。

 コロナ感染防止の観点から探究活動が制限されたり、発表会も来場者を制限しなければなりませんでしたが、生徒は可能な範囲で探究活動に取り組みました。その自信が発表に現れていたと思います。

<生徒感想>

・大規模なSSの研究発表を聞く機会は久しぶりでとても楽しかったし、様々な研究結果を聞くことや、OBの方の質問などから自分自身もいろいろなことを学ぶことができた。今度は自分が発表する立場になると思うので頑張りたいと思います。

・全体的にとても簡潔にまとめられていて、理解しやすかった。研究結果もわかりやすく整理されていて、素晴らしかった。

・スライドが見やすくまとめられており、発表もわかりやすかった。今まで考えたことがあったテーマでも、今回の発表を聞いて新しい考え方を知ることができた。

 

2022年度新潟薬科大学研究系部活動支援事業報告会に参加しました

生物部/SSクラス の甘草(カンゾウ)の研究は

新潟薬科大学応用生命科学部から活動支援を受けています。

3月5日(日)に新潟薬科大学で活動支援を受けた学校の報告会がありました。

本校は安積歴史博物館からリモートで参加しました。

支援対象校は12校で、各高校の発表には、それぞれ質問や新潟薬科大学の先生方からの講評がありました。

リモートで不慣れな部分もありましたが、生徒は堂々と発表し、質問に答えていました。他校の発表も素晴らしく、今後の活動の参考になりました。

 

 

 

令和4年度東北地方サイエンスコミュニティ研究校発表会

令和4年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会が、本校及び郡山市郡山公会堂において1月20日(金)、21日(土)に開催されました。新型コロナウィルスの影響もあり人数を絞っての開催となりましたが、それでも合計180名程度が本校・郡山公会堂に集い、対面での発表・交流をすることができました。本校SSHにとって、他校をお呼びして開催するこの規模での発表会は初めてで、貴重な機会となりました。

初日、基調講演では、探検家・医師・武蔵野美術大学名誉教授の関野吉晴先生におこしいただき、「これからを生きる君たちへ~半世紀にわたる探検活動を振り返り、今何を伝えたいのか」というテーマで講演いただきました。関野先生が実際に体験してきたことから導き出される深い洞察に富んだお話が心に残りました。その後のアピールタイムでは、短時間でしたが各校の雰囲気がわかる良い時間となりました。

2日目は、15校29班が3分科会に分かれ、口頭発表に挑みました。今回は福島大学や東北大学、福島イノベーション・コーストの先生方合計10名に指導助言をお願いしました。先生方や他校の参加者からの鋭い質問に、質疑応答5分の制限時間が中々終わらないように感じ脂汗をかいた班もあったかと思います。それでも高いレベルでの質疑応答を経験することは、研究の質を高め、これからの人生に役立つことと思います。そんな緊張のあとの交流の時間だったからか、交流会では心からの笑顔で参加者同士楽しんでいる様子が見られました。

主催校としていたらない点も多々あったかと思いますが、参加者アンケートを見ていると「来年もぜひ参加したい」とか「もっと長い時間交流がしたかった」など、好意的な意見が多く、開催できてよかったと心から思いました。関野先生やアドバイザーの先生方、視察などでお越しいただいた皆様、そして参加校の生徒の皆さん、先生方本当にありがとうございました。

研修交流実施 東京学芸大学附属国際中等教育学校・京都大学・京都女子中学校高等学校

「震災と復興を未来につむぐ高校生語り部事業」により、東京学芸大学附属国際中等教育学校、京都大学、京都女子中学校・高等学校を訪問し研修と交流を行いました。

 「震災と復興を未来につむぐ高校生語り部事業」は高校教育課が進めている事業で、震災と復興に関する地域課題探究学習を通して、福島における震災、復興、そして未来について、自分の考えを持ち、自分の言葉で語ることのできる高校生(「高校生語り部」)を育成することを目的としています。訪問した生徒は、国際高校生放射線防護ワークショップに参加し、福島の復興などについて学んできた生徒たちです。
 
 1月5日(木)は、東京学芸大学附属国際中等教育学校を訪問しました。
まず安積高校から学校紹介と、放射線防護ワークショップを通しての生徒の学習活動を簡単に紹介。その後安積高校の生徒たちが、学んできたことを2つのスライドで発表し質疑応答を行いました。
 続いて、東京学芸大学附属国際中等教育学校の中学生たちが作成したワークショップを体験し意見交換を行いました。ワークショップの内容は、「学校の校庭が高レベル放射性廃棄物の最終処分場になりそう」という状況に対して校長・生徒・保護者などになってロールプレイをするというもの。多様な意見が出て、大変面白い活動になりました。

 

 

 その後京都へ移動。翌日の1月6日(金)は午前中京都大学の角山裕一先生を訪ね、安積高校の発表についてアドバイスをいただいたのち、角山先生と堀江正信先生の案内で、放射性同位元素総合センターを見学しました。センター内には、放射性元素を用いた実験を行うためのさまざまな測定装置があり、世界にも数台という小動物用のPET、MRIなどを見せて頂きました。放射性物質を扱う実験室は、汚染や漏出を防いで実験が行えるよう、さまざまな設備が設置されており、厳密な管理のもとで安全に利用されている様子でした。

 

 

 午後は、京都女子中学校・高等学校を訪問、前日同様簡単な自己紹介の後、準備したスライドを用いて発表をご覧いただき、質疑と応答を行いました。最後に短い時間ではありましたが「原子力発電所の再稼働」についての意見の交換。京都女子校の生徒たちからは「福島の高校生から、再稼働についての意見を聞きたい」と質問がありました。安全対策の充実など「条件付きならば」との意見、高レベル放射性物質の蓄積とCO2削減との対比、エネルギー価格の高騰など様々な意見が出されました。全員が迷いながらも様々な視点に基づいて幅広く考え、そんな中で再稼働にも一定の理解を示す姿に、多少の驚きを持って見てくれたようでした。

 

 

 今回予算が認められたのが年末で,また冬休み中に活動したいという生徒たちの希望もあり,新年早々の交流実施となりました。訪問先の先生方・生徒さんには,充実した研修となりましたこと,紙面を借りて御礼申し上げます。

 

 

東北大学 研究室訪問実施

12月19日には,1年生40名が,「国内先進地域研修」で東北大学を訪ねました。
「国内先進地域研修」は,2年次にSSHクラスを希望者する生徒のための研究会です。


 ここ数年は,コロナ感染症対策のために,各大学がオープンキャンパスの実施を控えており,生徒が大学を見学する機会が減っています。本校では少しでも科学研究の場としての大学を見学させたいと,少人数での見学などを条件に見学をお願いしました。
 まず,生命科学研究科渡辺正夫先生には,東北大学開学の地である片平キャンパスを案内いただきながら,敷地内の植物を観察し,開学の頃の大学のようすや植物の研究で大切にすることなどについてお話しいただきました。工学部安藤・高橋研究室では核融合や,イオンエンジンなどの実験装置を前に大学院生から説明を伺い,農学部伊藤幸博先生の研究室ではお米の研究について話をお聞きした。


 コロナの影響により今年の参加者は,東北大ばかりか大学の見学は全員が初めてです。先生や学生から研究について詳しく聞き,科学研究の場の魅力を強く感じることができました。
 32名を10名ほどずつに分けての見学でしたので,それぞれの先生方・大学院生さんには,同じお話を何度もお願いすることになりましたが,快く受け入れていただきました。ありがとうございました。

 

福島県高等学校総合文化祭活動優秀校公演に参加しました

12/18(日)第41回福島県高等学校総合文化祭活動優秀校公演にSSクラス・生物部の甘草(カンゾウ)班が参加しました。この公演は、今年の高等学校総合文化祭で優秀な成績だった団体が集い、発表するものです。今年は3年ぶりの開催でした。

 自然科学専門部では、ポスター部門から優秀な成績を収めた2校が招待されました。本校の「水耕栽培によるカンゾウの発根実験」が招待され、いわき芸術文化交流館アリオスで研究の成果を発表しました。

 自然科学専門部のポスター部門は、現在、予め録画した発表動画での審査です。生徒は、直接、聴衆がいる場でのポスター発表は初めてでした。生徒は緊張しながらも、日頃の研究の成果をプレゼンし、質問に答えていました。

<生徒感想>

・聴衆がいる時の目線の位置が難しかった。即興で、人の質問に答えることの難しさを感じた。

・質疑応答に対応するにはまず、自分でもなるべく多くの疑問を持つことが必要だと感じた。

・分かりやすいポスター発表とは何か、考えさせられた。

奈良女子大学サイエンスコロキウムに参加しました

12/17(土)、奈良女子大学サイエンスコロキウムに、SSクラスと生物部の酵母班の生徒が参加しました。これは奈良女子大が高校の理系女子を中心とした研究をブラッシュアップしていこうと開催しているものです。全国から36チームが参加し、自分達の研究を発表し、研究の悩みや方向性について、奈良女子大のコメンテーターや他校生と話し合いました。リモートだったので、安積高校に居ながら全国の高校生や大学教授と意見を交わし合う、貴重な場でした。

参加した生徒は、自分達の視点とは違う方向からの意見に、目からうろこだったようです。

<生徒感想>

・同じ高校生で知識の豊富な人がいて、見習いたいと思った。

・発表は録画したものを見たが、ライブで発表するのとは違う工夫が必要だと感じた。

・研究テーマが幅広く、様々な研究があって興味深かった。

 

仙台第三高等学校のSSH中間報告会 見学

12月15日(土)、仙台第三高等学校のSSH中間報告会・授業づくりプロジェクトフォーラムに,本校1年生が出席し,授業参観や中間発表およびポスター発表を見学しました。

この見学は,本校が次年度SSHクラス参加希望の1年生に対する研修会「国内先進地域研修」の一環として行いました。
 


 

 学校を8時頃出発し,10時過ぎに仙台三高に到着。すぐに3校時目が始まり1・2年生の授業の見学を行いました。上左の写真は1年生の物理基礎の授業で,内容は浮力と力のつりあい。実験を見ながら何が起こるか話し合います。先生の「風船を膨らませてくれる人?」の問いかけに応えたのは,なんと安積の生徒でした。4校時目は,SSHクラスの生徒が台湾の高校生相手に英語で研究の中間発表をする様子を見学しました。

 午後はSSHクラスの2年生が,本校生徒のためにポスター発表をしてくれました。1年生は他校のポスター発表を見るのははじめて。自分達の研究について熱心に説明する姿は,本校1年生のとても素晴らしいお手本になりました。

 この日三高は午前中で放課にもかかわらす,SSHクラスの生徒さんは午後も残って本校1年生に活動の発表や,紹介をおこなってくれました。ありがとうございました。

 

令和4年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会

令和5年1月20日(金)午後~21日(土)の日程で、令和4年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会(令和4年度東北地区SSH指定校課題研究発表会) を本校主幹で開催いたします。視察などの希望がございましたら、下記PDFファイルをご覧の上、お申し込みいただければ幸いです。

R4東北SC開催要項(視察用).pdf

SSHドイツ海外研修(エッセン交流事項)について

2022年12月10日(土)~12月15日(金)の日程で、本校代表生徒12名と教員3名が、ドイツ連邦共和国エッセン市を訪れました。

郡山市との連携により3年前から始まった交流事業でしたが、新型コロナウィルス感染症蔓延により、Zoomを用いた交流しかできない状況が続いていました。今年度も、当初は渡航をしての交流は難しそうな社会情勢でしたが、水際対策が少しずつ緩和される中、郡山市をはじめ、本校PTA、桑野会、桜桑会のご支援もあり、事業の実施までこぎ着けました。

今回はエッセン市のGymnasium am der Wolfskuhle(ウルフスクーレ学校)に受け入れていただき、文化交流や合同学習会、ホームスティやクリスマスマーケットでのフィールドワークなど、色々な面でお世話になりました。Paus校長先生をはじめ、多くの先生方と生徒の皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいです。

最終日のお別れでは、帰りの飛行機の時間が迫る中、男女ともに涙を流しながら別れを惜しむ姿が見られ、何物にも代えがたい貴重な経験ができたことと思います。また、コロナ禍にあっても、予定通りのスケジュールで行程を終えることができたのは、本当に幸運なことでした。関係者の皆様に心から御礼申し上げます。

こむこむ館 サイエンスフェスティバル

 12月10日(土)は、福島市の児童文化施設こむこむ館で開催された「サイエンスフェスティバル」に参加しました。
 「サイエンスフェスティバル」はこむこむ館と福島高校が主催する、子どもたちのための工作実験体験の催しで、2012年に始まり今年は11回目を数えます。今回は15ブース+実験教室2つでの開催となり、コロナによる中断後3年ぶりにようやく以前の規模に近づいての開催となりました。
 
 安積高校からは物理部・生物部、化学部、地学部が参加し、「ライデン瓶でビリビリ」「化学であそぼう」「液状化現象と鉱石びんをつくろう」の3つのブースを出展しました。
 コロナの現状や、中断の影響が心配されましたが、1日で1000人を超える集客となり、工作実験体験の人気の根強さを見る思いでした。

 

起業家精神講義 3年SSアカデミーⅡ

 12月2日の3年生のSSアカデミーⅡの授業内容は、「アントレプレナーシップ(起業家精神)講義」。
本校OBで、岩谷技研代表取締役社長 岩谷圭介さんをお招きした講義でした。

 

 岩谷さんは、幼少から宇宙ロケットを打ち上げたいと夢み、子どもの頃は映画「Back to the Future」でタイムマシンを作った科学者ドクの姿に憧れてきたとのこと。しかし、ちょうど安積高校生の頃、「10万点を超える部品からなる宇宙ロケットを一人で作り打ち上げられるはずがない」と自分の夢に望みを失い、やる気も無くして成績も急降下、親や担任を心配させた。

 それでも、ロケットエンジンの研究ができるかもしれないと北海道大学工学部に入学。宇宙への期待と失望を繰り返したのち、4年次にバルーンで宇宙に行く可能性に気づき、以来一貫してバルーンでの宇宙旅行を目指して研究開発を続けてきました。最近「数年以内に実現できる見通しができた」とのことで、さまざまなメディアにも取り上げられています。
 一方で在学中に企業した会社は現在、社員60名資産価値25億円にもなり、1000億円の会社を目指して、社員一丸で頑張っているとのことでした。
 
 岩谷さんは前半で、どのように起業しどうやって会社を大きくしてきたかについてのお話をされましたが、難しい経済用語が並び理解の追いつかない生徒の姿を見て講義を休憩。後半は一転して学生時代をどう過ごしたかのお話をされました。さまざまな経験をされて曲折もありながら、一貫して宇宙にこだわって一歩ずつ歩みを重ねる姿からは、宇宙へ強烈な情熱と、強い精神力を感じるお話でした。
 
 講演後に多数寄せられた生徒の質問は、全てが起業に関することであり、起業にこれほどの関心を寄せているのだと、改めて生徒の思いに気付かされた授業になりました。次年度のカリキュラム作成の参考にします。

放射線影響研究所訪問(137期)

12月5日、137期の修学旅行2日目に

2年SSクラスは広島の放射線影響研究所を訪問しました。

 この研究所は、日本への原爆投下後の広島・長崎での放射線被ばくの影響について

調査している機関で、その研究成果は世界的な放射線防護基準とされています。

研究所の方々から研究所の概要や疫学的研究の手法を聞き、生徒たちからは

多くの質問が出されました。短い時間の中で活発な議論がなされ、充実した時間を過ごしました。

【生徒感想】

・今まで教科書で表面的にしか学んでいなかったことを、研究員の方々からより深く教わることができる貴重な経験だった。(R.T)

・この研究所は被爆者のために尽力している施設だと実感しました。放射線の人体への被害について科学的に追及しながら、被爆者の心に寄り添う姿勢に感銘を受けました。世界の国々が参考とする資料を作成し、放射線による影響を次の世代にまで調べ尽くそうとしていることに驚きました。(R.M)

・原爆の問題は依然として日米双方のセンシティブな話題ではありますが、科学的に正しい知識を学ぶことで、その歴史についての誠実な捉え方をすることができると思います。今回は、こうした問題に対して私たち学生が真摯に向き合うための貴重な機会となりました。講義してくださった放影研の方々に感謝申し上げます。(K.N)

 

 

 

 

福島県高校生徒理科研究発表大会2022に参加 受賞

生物部・化学部・物理部・地学部・二年生SSクラス生徒が生徒理科研究発表会に参加しました。県南大会は10月1日(土)安積黎明、県大会は11月19日(土)20日(日)原町高校にて開かれました。

 

 

 

 

 

 

 

 本校からは合計14班が出場し、それぞれが日頃の研究の成果を発表しました。

  

生物部
・「朝河桜」から単離した天然酵母の製パン適性 (生物部門優秀賞、県3位)
・オリジナル麹菌の活用 (同5位相当)
・水耕栽培によるカンゾウの発根実験 (ポスター部門5位相当)

 物理部
・自分の声のセルフ診断を可能に (物理部門優秀賞、県3位)
・衝突防止パラグライダーの開発II (同4位)
・重力加速度の測定に関する研究 (同5位)

 を受賞しました。

 

他校の生徒とも研究を通して交流し、実りある研究発表会となりました。
受賞した諸君はおめでとう!
一年生は来年ぜひよりよい成果を残してください!

SSHクラス SSアカデミーⅡ 「微分方程式」

10月5・19日(水)の2日間,3年7組(SSクラス)に対し、数学の特別授業が行われました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


微分方程式と微分積分を用いて生物・物理の本質を理解する目的で開かれ、本校の数学教師が授業を行いました。

物理の「単振動の式」「ケプラーの法則」「原子核の放射性崩壊」「ポアソンの公式」、
生物の「ロジスティック方程式」「マルサスの法則」「ロトカ・ヴォルテラの方程式」
を取り上げました。

本校ではこのように、教科融合の内容を通して生徒の科学的な力を育んでいます。

実験観察特別授業(2年SSアカデミーⅡ 物理)

 10月27日の2年生のSSアカデミーⅡの授業で,実験観察特別授業が行われました。
 
SSアカデミーⅡは,2・3年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の授業です。
 
 実験観察授業は,4校時連続で実施される授業で,じっくりと時間かけて実験観察をするというもので,1コマではできない内容の実験や観察を行うものです。
 
 このうち物理選択者は,スマートカートを用いた力学実験に取り組みました。

 スマートカートは,力・位置・速度・加速度センサを内蔵した力学台車です。センサーで取得したデータはリアルタイムでタブレットに送信され,タブレットのアプリ上で直ちにグラフ化して表示できるというものです。

 
 
島津理化のHP(https://www.shimadzu-rika.co.jp/products/ict/measurement/wireless_sensor/101_350.html)より
 
 今回の授業では,班ごとに自由に実験内容を決めることとし,
  4校時(装置の説明・使用法確認),5校時(装置に慣れ実験の決定),6校時(データ取得と発表準備),7校時(発表),というタイムテーブルで実施しました。
各班のテーマは次のとおりです。
 ①問題集の装置をもちいた動摩擦係数の測定
 ②衝突における作用反作用の法則の検証
 ③斜面を用いたどう摩擦力の測定
 ④衝突における運動量保存の法則の検証
 ⑤生徒実験台の傾斜角の測定
 ⑥運動の法則・運動量保存の法則の検証
 ⑦両側にばねがある減衰振動
 
 それぞれ自分で必要な機材をセットして実験に取り組みましたが,班によっては思い通りの動きを作り出せず,データの取得に苦労する班も現れました。しかしどの班も時間内にまとめ上げ,その後発表を行いました。
 
 


 下のグラフは発表の一例で,生徒実験台の傾斜角の測定のデータです。
 生徒によると,得られた加速度の平均値から求めた傾斜角は0.5度ということでした。
 
 9回繰り返された実験のグラフはどれも加速度が振動しており,なぜこのようなグラフになったのか,興味深い。この振動が机面によるものか,それとも測定によるものなのか知りたいところです。
 
 また,v-tグラフの傾きも一様ではなく段々と緩やかになっており,これが机の傾きの変化よるものならば,場所を変えて実験するとどうなるのか,結果を見たいところでした。
 物理実験では,測定値の代表値として平均値を求めることが多いのですが,データをグラフ化することで色々な情報を読み取ることができます。
 これまでの実験ではデータを取得してグラフ化することに,殆どの授業時間を費やしてしまいましたが,スマートカートのような測定装置を使用することによって,測定値からさまざまな情報を読み取る力を高める授業が展開できるのではないか,との教師の期待も高まりました。

(以上)

情報技術研修Ⅰ(1年生SSクラス希望者対象)実施

 10月22・23日(土・日)の2日間,1年生の2年次SSプログラミングやデータ処理に関する特別授業が行われました。
 
 本校では2年次にSSクラスが編成され,課題研究はじめSSアカデミーⅡなどを通して,科学研究の進め方や発表手法などについて学習を深めています。今年からは1年生のSSクラス希望者にも,少しずつSSHらしい学びの場を提供する取り組みを始めています。
 
 研修の講師は,辻康博さん(本校OB,元Microsoft, 現Azutech),胡口敬郎さん(磐城高校OB,Microsoft)のお二人。2020年よりSSアカデミーの授業で講師をお願いしてきましたが,今回「プログラミング的思考を身につける」ことを目標に,1年生37名に2日間計14コマの研修が行われました。

 東京多摩市にお住まいの辻さんは,2012年から休日に子どもたちにプログラミングを教える活動をされています。本校がSSHに指定されたのを機に,生徒に「プログラミング的思考」を獲得することの大切さを伝えたいと,当時同僚でMicrosoft福島県人会に所属する胡口さんといっしょにボランティアとして高校生の支援をしたいと連絡をいただき,この研修につながりました。
 
 今回の内容は,
①コンピュータプログラミングの基本を学ぶ
②Scratchを入門としてアプリケーション開発をしてみる
③Micro:Bit2をもちいてIoT (Internet of Things) を実装してみる
④2人1組チームで社会問題解決をプログラミングで実装してみる
⑤全員で課題について発表する
というものです。
 
 
 
 
 1日目は,①〜③についてとりくみ,④の課題についての説明と,グループごとに課題の打ち合わせを行いました。また,社会課題以外にも,胡口さんから,2つの数の最大公約数と,最小公倍数を求めるプログラムをScratchで作成する,という課題も出されました。
 2日目は,初日の復習の後,グループごとに課題に取り組み,午後からグループ発表を行いました。
 
 課題は以下の(1)(2)のいずれかで,発表形式は次のとおりでした。
(1)身の回りの課題・社会問題の解決など、自ら設定した課題の解決策をプログラミング的に考え、プログラムを開発する
(2)2つの数字の最大公約数と最小公倍数を計算するプログラム
 
 発表の一部をタイトルのみ紹介すると,
①数学の本に出てくる不等式の誤植の有無を確認するプログラム
②一緒に遊ぶ友達同士の予定のマッチングアプリ
③毎朝の服を選ぶ時間の節約アプリ
④イナゴと米と殺虫剤のシミュレーション
⑤現品在庫確認管理アプリ
⑥戸締まり確認装置
⑦勉強の計画を立てるアプリ
⑧ゴミの分別アプリ
⑨購買や自販機の在庫の状況の把握
⑩一人でアウトプット勉強がしたい
⑪趣味共有アプリ
などがありました。
 
 2日間合わせて14時間の授業でしたが,全員が集中を切らさず最後までよく頑張り,内容的にもとても良く,講師の先生からもたくさんのお褒めの言葉をいただいた,課題発表となりました。
 
(以下生徒の感想です)
○プログラミングを学べた。予想以上に難しく、もっと挑戦してみようと思った


○目標向かって、計画を順序立てられる思考を学んだ


○スクラッチなどのプログラミングの大事さがわかってよかった。


○Scratchなど、今まで自分が知らなかったプログラミングについて詳しく知ることができた。また、今回を通してプログラミングに興味を持つことが出来た。


○はじめてプログラミングをしたけれど、少しだけどわかって楽しかった。


○なにげに自分で簡単にやっている動作が、プログラミングで起こすと、難しいと思った。思考の可視化を日頃していきたいと思った。


○今までこのようなプログラミングのプロセスは自分に無縁だと思っていたけれど、研究や問題解決に大いに役立つことが分かり、積極的に取り組んでいきたいと思いました


○今まで数学などで学んできた内容を応用して、様々なプログラミングをすることが出来ることに感動した。


○先生や講義を受けた同級生からさまざまな自分にはなかった発想を知ることができた。


○今まで触れてこなかったプログラミング的思考にふれ、最大公倍数や最小公倍数などの簡単なことでも細分化するのは難しいことがわかった


○プログラミングの重要性は以前から知っていたが、一度も勉強をしたことがなく、今回の授業を通してプログラミングに触れることができてよかった。また、スクラッチを用いて数学の問題を考えることができ、面白かった


○スクラッチを使ったことはあったが、計算にも用いれると聞いて興味深かった。将来、ビックデータの活用ができないと波に乗り遅れてしまうと思うので、今から勉強していきたい。また、Unityでゲームも作りたい。


○プログラミング的思考を学んで課題を細分化することで解決しやすくなることを学んだ。scratchに初めてちゃんと触れて様々な指示があることに驚いた


○プログラムを学べば、改善したい問題をほぼ全て解決できると実感しました。今回はscratchやMicro bitなどの比較的簡単なプログラミングソフトで学びましたが、プログラマーが使っているような本格的なプログラミング言語も学びたいです。


○プログラミングといっても、一概に文字を打ち込むものだけじゃないのだと気づいた。


○いわば筋道立てて考えるという考え方について、改めて目視することができた。自分は0→1を考えるのが結構好きだということに改めて気づいた。


○プログラミングというと難しいというイメージがあり手を出しづらいと思っていたが、Scratchやマイクロビットのようなもので手軽に始められることに気づくことができた。プログラミング的思考についても上手く活用すれば問題解決に繋がることが分かった。


○プログラミングの方法やプログラミング的思考などについて知ることができた。これからの生活やテストの問題などに活用していきたい


○簡単なプログラミングでもさまざまなことができることが分かりました。AtCoderに参加してみたいと思いました。


○プログラミングと数学がかなり近いということがわかった。また、今まではプログラミングはセンスが大事だと思っていたが、基礎知識があれば誰でもできるという言葉が印象的だった。


○問題を細分化すること。統計データの扱い方


○自分の頭の中の処理をプログラムに起こすのは難しいことがわかった。これを参考に、自分の考えをまとめることを意識して生活していきたいと思った。


○スクラッチで計算するという考え方にとても感銘を受けました。スクラッチはやったことがあったのですが、計算するということを考えたことはありませんでした。とても面白かったです。


○scratchとMicro:bitの使い方を学ぶことできた。また、1つの課題で考えてみてもアルゴリズムは複数あって、様々な視点から考えることができた。


○プログラミングの重要性,プログラミングの身近さ,データ解析の方法。


○プログラミングのスキルは今後、世界でかなり重要なスキルなって行くことが分かりました。なにかを作るためには、常日頃から課題を意識して探したり解決方法を見つけていかなければならないと思いました。


○そもそものプログラミングの知識がなかったので、授業で話されたこと全てが新鮮なものでした。scratchやmicro bitなどでプログラミングの基礎的な部分を知ることができました。


○ソフトウェアの開発には、予期せぬトラブルや失敗もあるし、仕様変更を迫られることもあり、一筋縄では行かない大変な仕事だと思った。問題を解決するために、1つ1つ工程を分解して考えることが大切だと学んだ。


○私は以前中学校の技術の授業で少しいじっただけだったので今回scratchやマイクロビットを使ってみてプログラミングの難しさを知ることができた。また、解法のアルゴリズムを考えるのが難しかった。


○自分の頭の中ではわかっていても、それをプログラミングするのはとても難しいことだとわかりました。課題を考えて、さらに課題が生まれたのでもっと深く突き詰めていきたいと思いました。Excelの使い方など興味深い話を聞けたので、今後の課題研究に生かしたいと思いました


○プログラミングでの効率は普段効率のために省いて考えない過程をよく考えることで突き詰めることができるのかなとおもった。普段とは違う視点で考えないといけなくて大変だった。また、わたしたちの班は課題を見つけるのに手間取ったので普段から身の回りの改善したいこととかを意識していきたいなと思った。
(以上)

科学地理オリンピック出場に向けた合同学習会

本校SSHでは国際科学技術コンテスト参加への取り組みを強化していますが、今年度は科学地理オリンピックに関して新たな取り組みを始めました。

科学地理オリンピックは、世界大会に派遣する選手4名の選抜を兼ねて行う日本における「地理力」選手権となります。今回の事業は、この日本選手権の上位進出に向け、本校や他校の受験生と切磋琢磨しながら学習を進め、入賞や世界大会への出場を目指すための合同学習会を実施するというものです。

地方では情報が入りにくい部分があったり近くに取り組んでいる学校が少なかったり、まなびあう環境が中々ありませんでしたが、オンラインを用いて県外のSSH指定校を中心としたネットワークをつくりながら、科学地理オリンピックへの取り組みを広げて行こうと考えています。

その第1回の合同学習会を10/24(月)に開催しました。今年度は北から緯度順に、山形県立鶴岡南高等学校、山形県立東桜学館中学校・高等学校、本校、富山県立富山中部高等学校の4校が参加しています。今回は生徒・教員合計20名程度が参加し、地理的な自己紹介や先輩メダリストの話をふまえての質疑応答など、充実した時間を過ごしました。第2回目は11/14(月)に予定しています。12/10(土)の第1次選抜に向けて、切磋琢磨しながらまなびを進めていきます。

 

研究倫理の授業(3年 SSアカデミーⅡ)

 10月14日の3年生のSSアカデミーⅡでは,外部講師をお招きして研究倫理についての特別授業が行われました。
 
SSアカデミーⅡは,2・3年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の授業です。
 
 講師はリバネスの伊達山泉さん。ご自身も生物学博士でいらっしゃいますが,学生の研究活動を支援する事業所のリバネスにご勤務され,現在は人材開発事業部の所属です。研究倫理の授業は,課題研究を終えた3年生向けの授業として,昨年度より実施しています。
 
 授業のタイトルは,「サイエンスの力を活用できる人になるために」
 ワークショップ形式で和気藹々と進められました。

 今年はTAとして福島大学大学院1年の菅野諒さんも駆けつけてくれました。
 
 講義は課題研究の振り返りから始まり,まず研究で楽しかったことなどを振り返りました。その後「こんな時どうする?」のテーマで,3つの具体的な状況の下での自分の行動について,友人たちと意見の交換や発表を行いました。
 
 研究で最もやってはいけないこととして「捏造・改ざん・盗用」の3つを挙げられましたが,皆で声に出して繰り返す楽しそうな姿が印象的でした。
 
 
 
 
 
 


(以下生徒へのアンケートの一部です)
①ワークをしてみてわかったこと、気になったことはなんですか?
②ワークショップに参加して研究や研究者に対する考え方はかわりましたか?新しく気づいたことを教えて下さい。
③ワークショップを通しての感想や、質問などあればご記入ください。
 
①まだ全然研究をしていないので、倫理を学ぶ段階にないなと思った。
②いい結果を出すために結果を隠蔽することも認可されないことだとわかった。
③とてもためになるお話でした。
 
①研究を進めていく上で注意すべきことは沢山ある。多角的な視点でどのような可能性があるかを考えるのが大切だと思った。
②多くの人に研究を知ってもらうことも大切なのだとわかった。
③とても面白い講義でした。グループワーク中心だったので話しやすく、良い雰囲気だったと思いました。
 
①データの選別と発信方法
②データの重み
③研究倫理についてもう一度見直す機会になってよかった
 
①研究の公開に関するマナーについて
②変わりはしなかった
 
①研究倫理②研究って楽しそう
③とてもお話が上手で気づいたら時間が経っていました。
 
①他の人の研究に対しての配慮が必要だと思った。
②改めて常に客観的な視点が必要だと思った
③大変良い経験になりました。ありがとうございました。(*´﹀`*)
 
①On the shoulder of giant みたいな言葉は確かに研究をする際に大切な言葉だと思います。研究のみでなくどんなことでも自分1人で全てをこなしていくのは無理です。物事全般に通じるものを学ぶのが1番大切だと思います。そういう意味でも今回のものは有意義だったと思います。
②みんなで積み重ねているんだなと思いました。やはり積み重ねは大切です。
③今日の話は聞いておかなくては間違えてやってしまう可能性が十分にありました。ぼくも大学で研究するときには気をつけてやるべきだと思いました。
また、何より、楽しくできてよかったです。
 
①焦っている時ほど、研究者として気をつけなければならないことがたくさんあるということを学べました。
②色々な考えを聞いて、研究の危険性と可能性について考えを深めることができました。
③今まで考えたこともなかったことを考える機会になって、良い経験になったと思います。これからも大学で研究をする際に参考にしたいです。
 
①自分の思いを犠牲にして、研究倫理に反しては行けないこと。
③貴重な経験をさせて頂きました。ありがとうございました!
 
①捏造盗用改竄はダメ。いろいろな視点を持つことが大事
②研究者は自分の研究分野だけを気にしているのではいけない
③楽しかったです
 
①研究成果を発表する際にはSNSでの発信(告知)も時には有効なものになると分かった。
②研究の原理など他の論文から取って来てそのまま引用することは駄目だということが分かった。分かりやすいと思った説明も参考にする程度で自分の中で噛み砕いて書いていかなければならないのだと気づいた。
③お忙しい中講演をしてくださりありがとうございました。正直、今までは将来仕事に就く際には大学や高校でやった研究はその時だけは楽しくても意味がないものになってしまうと思っていたので学生の研究の支援をする仕事があるというだけでも驚きでした。苦労を乗り越えたときの達成感は特に研究では論文などに起こして目に見えて分かる形が多いので本当に楽しいと思います。研究のおもしろさ、大切な事等を改めて楽しく学ぶことができてとても良かったです。ありがとうございました。
 
①色々な場合の研究の結果の報告などのトラブルの対応の仕方が少しわかった
②講演内容は当たり前のことだと考えていたので考えは特に変わらなかった
③研究倫理についてさらに深めることができてよかった
 
①研究をやってきた自分にとって、とても悩ましい問題だとすごく共感できました。
②研究を行うにあたって生じてくる様々な問題に、面倒くさがらずに一つ一つ考えていくことで、より良い研究になると改めて考えることができました。

(以上)

2年 SSアカデミーⅡ Python特別授業 実施

  今年度のSSアカデミーⅡの報告が遅くなりました。
SSアカデミーⅡは,2・3年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の授業です。
 
 2年生は,6月からプログラミング言語Python(パイソン)の学習を実施してきました。
 その前の5月に,統計についての特別授業が行われましたが,それに続く内容としてPythonによる統計解析の手法について学びました。ビッグデータが簡単に入手できる時代を迎えてデータ解析の重要性が言われており,その基本について学びました。
 講師は クエストアカデミア代表取締役社長 石川祐也さんです。石川さんは東北大学在学中にIT教育事業を行う会社を立ち上げた青年社長です。

 講義の内容は以下の通りです。
 6月  9日(木)6,7校時 講師紹介・データ分析講座・重力加速度データ解析
 6月 30日(木)6,7校時 Numpy,Pandasを用いたデータの加工
 7月 14日(木)6,7校時 Matplotlibを用いたデータの可視化
 
 さらに夏休み後は,
 9月 29日(木)6,7校時 データ解析手法の復習と実習
 10月 6日(木)6,7校時 データ解析手法の復習・具体的相談


という内容で進めていただき,以前の復習に加えて,休み中に自分の実験を進めて取得したデータをもとに,それぞれがそのデータを具体的にどう解析するかについてもヒントをいただきました。
 今後は,教えていただいた解析手法をもとに自分達の課題研究を深め,成果につなげる予定です。

【生物部/SSクラス】 県南生徒理科研究発表会[[生物分科会]に参加しました

10月1日(土)安積黎明高校で行われた県南理科研究発表会の生物分科会に、生物部やSSクラスで生物分野の探究活動をしている生徒10名が参加しました。県南大会は県大会へ向けての中間発表会に位置づけされています。生徒は今までの研究成果だけでなく、これからの実験計画についても発表しました。聴衆との質疑応答もあり、生徒は様々な質問に冷静に回答していました。県大会までにさらに実験を積み重ね、発表を練習して県大会に臨みます。

[テーマ]

・ナッツによるテーズの開発(Ⅲ)

・水耕栽培によるカンゾウの発根実験

・オリジナル麹菌の活用

・「朝河桜」から単離した天然工房の製パン適性

 

【探究Ⅱ】シニアサポートネットワーク始動しました

9月28日(水)の2年生の探究活動からシニアサポーターが参加してくださいました。

『シニアサポートネットワーク』とは、本校OB・OGに2年生の探究活動を支援してもらおうという取り組みです。これまでも進路指導やSSHの講演会などで卒業生が本校で活動してくださいましたが、OB・OGの豊富な経験とキャリアを頼みに、探究活動を直接サポートしていただこう、というのは今年度初めての試みです。全国的にも例の少ない活動です。

 夏に、同窓会誌とともに「2年生の探究活動を支援するボランティア(シニアサポーター)を募集しています」とシニアサポートネットワークの説明会の案内を同封しました。説明会を経て、今年度は22名の先輩方が名乗りをあげてくださり、シニアサポーターとして委嘱されました。シニアサポーターは全てボランティアで生徒の活動を支援してくださいます。

 シニアサポートネットワーク初年度、初回の本日は、17名の方が参加してくださいました。サポーターは探究活動の概要説明を受けた後、担当教員と打ち合わせをし、各ゼミで生徒を指導してくださいました。

 各ゼミでは、生徒達はシニアサポーターへ自分達の探究テーマについて説明しながら、探究活動の方向性や新たな知見の指導を受け、活動をより深く進めていました。

 2月末のSSH生徒研究発表会に向けて、心強いサポーターが生徒に伴走してくださいます。

 

米国環境保護局リーガン長官との面談,銀座ミツバチプロジェクト見学

 9月2日(金)安積高校の生徒が,来日中の,米国環境保護局長官と面談しました。

 

 国際会議の日程に合わせて来日された米国環境保護局リーガン長官が,福島の高校生に会いたい意向である,と環境省から連絡があり,環境省でリーガン長官と面談する機会をいただきました。お会いしたいのは国際高校生放射線防護ワークショップに参加した2・3年生で,紫旗祭初日ではありましたが,ワークショップの活動についてお話をする機会を頂きました。長官からは「高度な科学的知識を学び,その知見に基づいて福島復興のために貢献しています」と,お褒めの言葉をいただきました。
 
 午後からは,NPO法人ドリームサポート福島の紹介で,銀座ミツバチプロジェクトの見学を行いました。ニホンミツバチを増やし,東京の都市緑化を生かすために,銀座のビルの屋上で養蜂を行う活動です。この団体は,東日本大震災の被災地で増える耕作放棄地を活用するために,福島で同じような活動に取り組んでいます。
 東京銀座で養蜂を行い,年間トン単位で蜂蜜を出荷しているとのことで,お話は驚きの連続する内容でした。理事長の田中さんは「社会貢献活動を継続的な活動にしていくことが大切」と話されました。地域貢献と環境再生をビジネスと結びつける方法があると知ったことは,生徒たちにとても大きな学びになりました。

アカデミックインターンシップ ノボノルディスクファーマコース

令和4年度アカデミックインターンシップ
ノボノルディスクファーマコース

①令和4年8月18日(木)9:00~15:00(2名)

 製品検査について見学と工程の実験体験

②令和4年8月22日(月)9:00~15:00(8名)

 インスリン製造過程の見学と製造過程の削減エクササイズ

 

インスリン薬製造世界の50%を占める製薬会社の製造工場を見学させていただきました。見学だけでなく、どのように製品の品質を保持するか、ということや製造過程をどのように効率よく行えるか、という事について体験させていただきました。

<生徒感想>

・糖尿病治療薬の、自分の知らないことをたくさん学ぶことが出来た。

・お客様のニーズを聞き改善することでより良いデザインを作ることができると知った。

・化学や生物に関する知識だけでなく、工場などで効率を高める方法を学ぶことができ、これからの生活にも役立つであろう経験も得ることができた。

アカデミックインターンシップ ジョンソンエンドジョンソンコース

令和4年度アカデミックインターンシップ
ジョンソンエンドジョンソンコース
令和4年8月19日(金)13:00~16:40

  

世界的に医療機器開発・販売を行っているジョンソンエンドジョンソン様に研修をしていただきました。

 ①ジョンソンエンドジョンソンの紹介、須賀川事業所の紹介

②安全ガイダンス

③プラントツアー

④Johnson&Johnson Institute見学+模擬手術体験

⑤若手社員との座談会

 

 

 

 

 

 

社員様たちは終始明るく親切に対応してくださいました。会社のことのみならず、はたらくことの意義なども生徒たちに真剣に語っていただきました。

衛生用品の管理を丁寧に行う様子、実際の手術体験を通し、生徒たちは実際に働く現場や自分の将来について考えを深めることができました。

 

<生徒感想>

・工場内を見学して、医療従事者以外でも間接的に医療の役に立てると知り、進路の幅が広がりました。また、社員の方々の具体的な進路の話が聞けて、文系理系問わずさまざまな道があるのだと知ることができました。これから進路を考える時に参考にしたいと思います。
大学入試が近づくにつれて進路で悩むことも増えたので、今回のインターンシップはとても勉強になりました。 また、手術体験が楽しかったです!

・普段使っている、もしくは使ったことがあるような製品や医療機器についての知識を得た。進路選択の仕方、過去に社員さんがどのように今の会社を決めたかを聞けた。
腹腔内手術体験が非常に面白かった。願わくば最後の縫合をきっちり終えたかった。あんな難しいことを人体でできるようになるには相当の時間がかかるのだろうなと思った。

・オペ体験がとても印象に残りました

アカデミックインターンシップ ゼノアックコース

令和4年度アカデミックインターンシップ
ゼノアック(日本全薬工業)コース
令和4年8月10日(水)10:00~16:00

 

2年SSクラスの生徒5名が参加しました。

 ゼノアックは郡山が本社で動物医薬品の開発、製造、販売を一環して行っている企業です。ペットを飼っている方はノミ、ダニ駆除薬「フロントライン」販売の企業、というとご存じかもしれません。また、福島県市町村対抗駅伝の中継地点としてご存じの方もいるでしょう。

 参加した5名は、家畜の感染検査の模擬ウイルスを用いてのPCR検査体験や、ラット模型を用いた採血検査を体験しました。また、ランチタイムではスタッフから仕事の実際を伺う懇談の時間も設けていただきました。懇談では逆に安積高校やSSH校についての質問をされ、答えたりもしていました。生徒は企業での仕事について知るだけでなく、プレゼンテーションの力もついたようです。

 「薬剤師」は薬局に居る、「獣医師」は動物病院を開業している、といったイメージがありますが、こちらでは「薬剤師」や「獣医師」、「研究員」「法律家」といった専門職の人たちが協力しあって苦労の末、新しい薬を生み出し、その評価、製造、販売を行っている、ということがわかりました。参加した生徒は、PCRや模擬採血など、普段できない貴重な体験ができただけでなく、職業選択の視野が広がりました。

 

 

アカデミックインターンシップ ふくしま医療機器開発支援センターコース

令和4年度アカデミックインターンシップ
ふくしま医療機器開発支援センターコース
令和4年8月10日(水)9:00~16:00

 

 

 当日は、『医療のしごと体験デー』という訪問先主催の行事に乗る形で、会津高校、安積黎明高校、日大東北高校の生徒さんとともに、参加しました。
 福島県には、医療機器の販売額が世界20位にランクインする企業が複数あり、国内では都道府県別で第1位であるなど、医療機器先進県であることを知りました。

 

①医療機器の操作体験、介護ロボットの装着体験
  
②安全な医療機器をつくるための試験室の見学
 患者の健康や命に係わるため他の機器とは異なり、製品不良率をゼロにしなければなりません。そのために、あらゆる観点から繰り返し試験・検査をする様子を見学し、生徒は感心するとともに、信頼できる製品に対して安心した様子でした。

 

 

 

③企業及び製品紹介

 上述の県内企業が設置したブースで、製品の説明をしていただきました。

 

アカデミックインターンシップ(ふくしま情報処理センター)

去る8月5日(金)に福島情報処理センターにて、2年SSクラス4名の生徒がインターンシップに参加しました。

午前中は、zoomを利用したディスカッション形式で、担当の大久保様から会社説明、IT業界についての説明、ITテクノロジー紹介がありました。

その後、データセンターにて施設を見学させていただきました。施設ではデータを守るための様々な仕掛けがあり、生徒にとって貴重な体験となりました。

 

午後は、業務アプリ構築クラウドサービスkintoneを利用したアプリ開発の演習がありました。事前に示された開発要件に従って、生徒は悪戦苦闘しながら成績管理システムアプリを開発しました。

最後に自分が作ったアプリについてプレゼンを行いました。

  

令和4年度SSH生徒研究発表会に参加しました

SSHの全国大会に参加してきました(8/3,4)

近年、コロナの影響でリモート開催でしたが

今年度は神戸国際展示場にSSH指定校と経験校220校が集い

ポスター形式で研究発表を行いました。

本校からは、3月の校内セレクションを勝ち抜いた

「朝河桜から単離した天然酵母の製パン適性」が生物B(植物・農業系)

で発表しました。

残念ながら、賞には該当しませんでしたが、生徒は立派に発表し

質疑応答に臨んでいました。また、他の学校の発表も聞き、生徒には

良い刺激になっていました。

SSHドイツ海外研修・国内研修の様子(2日目)

安積高校SSHドイツ研修では「ふくしまの今を知る」ことを目的とした県内研修を行っています。今回は2日目(8/4)の記事です。

6.アクアマリンふくしまの復興までの道のり[N(郡山五中卒)]

 同館の水口弘一さんから、アクアマリンふくしまの復興についてのお話をいただきました。

 震災時は、巨大な地震や、何度も押し寄せる津波によって、展示されている生物の9割を失う等の甚大な被害があったそうです。そんな状況でも、震災から僅か4か月で復旧ができたのは、強いリーダーシップや職員のチームワーク、様々な方々の協力があったからこそだと水口さんはおっしゃっていました。

 津波の恐ろしさを改めて実感すると共に、苦しい状況の時こそ、互いに助け合って乗り越えることが大切なのだと学びました。

 下の写真は、震災時に起きた地盤沈下の名残です。右の壁が1m程下がっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.増え続ける海洋ゴミとその未来[H(富田中卒)]

 ペットボトル、洋服、ボールペンなどなど便利なプラスチックは私たちの生活を豊かにしてくれる一方で海洋ゴミとなり、海の豊かさを奪うものでもあります。

 私たちはアクアマリンふくしまを訪ね、海洋プラスチックの現状と海の未来についてのお話を伺ってきました。海の生き物たちが人間のプラごみにより苦しむ姿を映像で見た時は、心が痛みました。このままだと2050年には海の生き物よりも海洋ゴミの方が多くなってしまうそうです。そうならないために、5R(Refuse、Reduce、Reuse、Repair、Recycle)など自分にできることを積極的に取り組んでいきたいと思います。

8.アクアマリンふくしま館内[M(安積中卒)]

 館内では、プラスチックごみによる動物への影響など、環境についての展示も行われていました。県などでの取り組みや、実際にいわきの海岸で見つかったプラスチックごみなども展示されており、訪れた人々が影響を知り、3Rの重要性を理解することができる展示だと感じました。改めて館内を見学すると、震災からの復興や環境問題について考えることができ、福島にとって大切な施設であると思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

9.「いわき」ならではの昼食[S(郡山五中卒)]

 アクアマリンふくしまで震災や環境問題の講演を聞き、午前中の見学を終えた後、私たちはお昼ご飯を食べに行きました。

 やはり、「いわき」と言えば、海産物!私たちのほとんどは、海鮮丼を食べました。本日のアクアマリンふくしまでの研修を通し、今、こうして新鮮なお魚を食べることが出来るのも普通のことではないと思っています。

 海鮮丼は驚くほど美味しかったです!あの味は忘れることができません!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10.私たちが学んできたもの【O(日和田中卒)]

 私たちは2日間で多くの普段の授業では学べないことを学んできた。その中で特に印象に残ったものを2つ紹介したい。

 1つ目は1日目の相双地区を訪問した時のことである。私たちはバスの中から双葉町の現在の街並みを見た。私は昨年度も参加したので見たのは2回目だった。その時街の風景を見て最初に感じたのは昨年度見た時ほど衝撃を受けなかったということだった。この時、人間は「慣れる」ことができるがこの光景を目にすることに「慣れて」はいけないと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 2つ目は2日目のアクアマリンふくしまで行って頂いた講演会のことだ。そこで講演して頂いた先生の言葉で「その経験から学んだものは忘れなければ、震災での悲しみは忘れてもいい。」という言葉があった。この時、私は無意識のうちに被災した方の悲しみの面ばかりに目を向けていたということを気付かされた。悲しみはどうでもいいということではないが確かに本質的には学んだことの方が大事だと言うことを学んだ時間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私はこの2日間で学んだことを周りの人と共有してさらに人間として成長したい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この2日間は生徒たちにとって貴重な時間となりました。受け入れていただいた施設の皆様、本当にありがとうございました(担当教員)。

SSHドイツ海外研修・国内研修の様子(1日目)

安積高校SSHドイツ研修では「ふくしまの今を知る」ことを目的とした県内研修を行っています。今年度は8/3(水)~4(木)で実施されています。そして今回は参加生徒に記事を書いてもらいました。長くなりますがお読みいただければ幸いです。まずは、1日目【安積高校~JR双葉駅~あすびと福島さんのプログラムに参加~いわき市内泊】です。

 1.双葉高校について[Y(緑ヶ丘中卒)]

安積高校を出発して約2時間で双葉町についた。現在休校となっている双葉高校周辺は、震災当時の状況がまだ見られる。住民はまだ帰ってきておらず、周辺を通る車もパトロールや工事関係の人の車だけだった。学校敷地内には草が生い茂っていて、11年間そのままにされている車があり、校舎の窓から見える横断幕には「全国高校柔道選手権大会出場 平成23年3月20~21日」などと書いてあった。双葉高校周辺だけ時が11年間止まっているように感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.街並み [S(明健中卒)]

双葉や大熊の帰還困難区域では、人々の健康や防犯の為に家の前にバリケードが設置されており、奧には当時のままや倒れたままの状態の家屋が残っていました。そして、除染作業が終わっている田んぼだった所でも荒れ放題に草が生え、田んぼであったとは、すぐには分からないような風景でした。また、稲作が再開している所でも飼料米として出荷されており、広い土地では、太陽光発電のパネルが設置されていました。復興が進んでいる一方で、まだまだ震災当時のままで時が止っている場所もたくさんあるのだなと実感しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3.請戸地区を訪れて[T(郡山二中卒)]

請戸地区の中でも比較的標高の高い大平山。丘からの眺めは見渡す限り草原。その中にその建物は立っていました。
浪江町立請戸小学校、震災遺構に認定されています。中の壁は津波の威力で剥がれ落ち、体育館の扉は曲がり、体育館の中は卒業式の状態のまま。時計も止まってしまっていました。そこだけまるで11年間時が止まっているようでした。自分の目で見て、自分の身を持って感じることが何よりも大切であることを学びました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4.廣畑裕子さんの講演 [M(安積中卒)]

あすびと福島で昼食をいただいた後、東日本大震災の被災者でもある廣畑さんによる講演会がありました。震災当時の過酷な状況、お子さんの学校の事情による退職、その後の仮設住宅の横にビニールハウスを設置し被災者の年配の方の支えを受けながらお花を栽培・出荷する…といった、廣畑さんの「挑戦」を聴きました。現在は唐辛子を利用した産業をしていらっしゃいます。その唐辛子をプレゼントして下さったので、帰りのバスで食べました。美味しかったですが、口が焼けるかと思いました。

 

 

 5.自分と向き合う、深い2時間[I(須賀川一中卒)]

廣畑裕子さんのお話を聞いた後、それぞれが自分自身と向き合う時間がありました。大きく次の3つについて考えて言葉に書き表しました。

①「将来どんな自分になりたいか、どんな社会(福島)をつくりたいか」

②「なぜ、①のように思うか」

③「将来の自分と社会(福島)のために、まず何に取り組むか」

その後で、全体の前で一人ひとり自分の今の気持ちをみんなに向かって話しました(今回のあすびと福島での研修は、福島西高校、郡山東高校、原町高校、安積高校の4校合同で行いました)。

今日一日の被災地の訪問や聞いたお話をきっかけに、それぞれが将来の目標やその理由、今取り組むことについて、じっくり考えた良い時間になりました。また、自分の気持ちを文章で書いたり、実際に人に言葉で伝えたりして、考えをより深めることができました。

 自分自身を見つめて、将来の目標や願望など今の気持ちに気づくことは、これから夢や目標に向かって進む上で原動力となるとても大切なことだと分かりました。このように、自分と向き合う時間をこれからも作っていきたいです。

 

福島の復興と放射線についての授業2022

7/25,26に福島の復興と放射線についての授業を実施しました。本校では毎年実施しています。
今年は他校からも参加してくださいました。。

◎参加者
本校希望生徒48名、尚志高校生2名
担当:本校物理教員

◎目的
放射線とは何か知り、福島県の現状について把握すること。そして放射線の知識を土台として、現在の福島県の課題(廃炉、除染と除染土の処理、風評被害・偏見)を科学的・社会学的に分析し、自分の意見を持てるようになること。

◎授業内容
<第1章>放射線の基礎 : 放射線の正体、単位と測定法、原発の原理
<第2章>放射線の実験 : はかるくんをもちいた実験(環境放射線量の測定、距離と遮へいによる減衰の確認など)
<第3章>福島の現状 : 放射線の生体への影響、現在の福島の線量や食品検査の結果、甲状腺検査の結果と課題、放射線以外の健康影響
<第4章>福島の課題 : 現在の原発の様子と課題、現在の福島県の人口などの状態、風評被害とその原因、新型コロナウイルス感染症との類似性
終盤での議論:「モニタリングポストを撤去すべきか」
<第5章>福島の努力 : 避難指示解除地域の現在、福島の人の震災後の努力、復興のポジティブな側面
終盤での議論:「東日本大震災の教訓は何か」

  

 

 

  

 

 

 

 

  

 

 

 

  ◎生徒の感想

・現在も風評被害に対して検査などがされていることが分かり、健康に被害がないのに大金をつぎ込んでいることがあまりよくないと思った。たくさんの農家の人や県の職員の方々が努力されていることが分かった。コロナと原発問題が似ていて、差別などが起こってしまったり、SNSによってデマが広まってしまい、正しい情報が面白くないから、目新しくないからという理由で伝わりにくいことが分かった。SNSの情報を鵜呑みにせずに、自分で正しい情報を得なければいけないと思った。
かつて避難指示が出ていた地区が解除されたりしていっており、今後の復興に向けてたくさんの人たちが努力していることを知り嬉しく思った。これからのふくしまを盛り上げていくために、自分たちもSSHなどを通して触れて考えていかねばならないと思った。たくさんの応援に応えられるようにしなければならないと思う。 (1年男子)

・原発事故の影響で、当時に比べてだいぶ減ったものの、オリンピックでの件もあったように、福島から離れた場所ほど、いまだに福島に対する悪いイメージが残っている。私たちがすべきことは、正しい情報を、身近なところから、これからの未来で出会う人に語り継いでいくことだと思う。インターネットで様々な人々が誤った情報を発信できる現代、そしてコロナウイルス感染症が猛威を振るっている現在、真実を知る人が伝えていく必要性は非常に大きなものであると感じた。 (1年男子)

・モニタリングポストの移動について、私は賛成。かなり放射線量も下がっているので、まだ高い地域以外の地域は減らすべきである。福島は少しずつ安全になっているということを広めていくためにも必要だと思う →一方で、反対との意見として、モニタリングポストがあれば各学校の教育にも使うことができる、というものがあった。モニタリングポストについては、我々のような若い世代が考えていかなければならないことであると思うので、私もよく考えたいと思います。
現在も福島では様々な復興が行われているものだと分かり、人々の努力を感じました。正しい情報を全国に、そして世界に広めていくことが大切であると思いました。私は震災のときとてもちいさかったので、今まで間違った知識や考えをたくさん持っていました。ありがとうございました。 (1年男子)

・放射線の遮蔽の実験は、材質によって値の差が大きくて驚いた。ペットボトルに水を入れて遮蔽するのは、確かに幼稚園にあったなと思った。福島高校の実験・論文は、同じ高校生でもできることがあるんだなと知ることができたのに加え、すごいなと思った。
自分は放射線の体への影響についても知らないことが多く、放射線による死亡率の差はとても小さく、むしろ生活習慣の方が悪影響であるというのが驚きだったし、多くの人が知るべきだと思った。また、日本の食品の放射能基準値がとても厳しいことに驚いた。アメリカでは日本の基準値の10~20倍であるため、検査で少し基準値を超えても大丈夫なのになと思った。でも、そうしないと風評被害を受けてしまうのは農家の人々にとっては苦しいことで、安全を保障することは大切かもしれないけど、もっと広い視野で考えていくべきことだと思った。また、お米の検査の基準の数値については、まず一般の人が基準となっている数値がいかに厳しいかを正しく理解する必要があると思う。この数値の基準を正しく知らないうちに“超えた”“超えない”で判断するからこそ風評被害が生まれてしまうのだろうなと思った。また、震災や原発の影響を受けた人の方が思い込みが大きいというのは当然だろうけど、初めて知った。不安とマスコミの力が大きく関係しているのではないかと感じた。
廃炉というのが、溶けだした核燃料を取り出すという事だけだと思っていたけど、その後の建物をどうするのかも含まれるのを初めて知り、改めて難しい問題だなと感じたのと同時に、私たち一人一人が積極的に考えていかなければならないなと思った。トリチウム水の放出や土の処分についても、正しい知識を持って判断していくべきだと思った。私たちがもっと活動したら、風評被害も少しは減らせるのではないかと思った。
福島の高校生の活動や、番場さんの活動は、今まで知らなかったので驚いた。また、震災後すぐに水俣市からメッセージがあったことも、覚えておかなくてはいけないことだと思った。これからは学んだことを周りの人に伝えたり、自分自身も大切にしたりしていきたい。 (1年女子)

・自分が放射線、復興について「なんとなく」知っていただけであったということを実感しました。そして福島県民も、実際より県外に流出した人の割合は多いと思ったり、自分たちにはハンデがあるのだと、悪いイメージのまま思い込んでいると知り、驚きました。そして、福島の今の原発の安全性や食べ物のよさ、環境が他県と変わらないことを伝えられず、過去の「危険があり、大変な福島」のイメージを持たれるままであることはもったいないことだなと思いました。第5章で福島について発信しているたくさんの人を知って、私も少しでも誰かに話せるよう福島の今について学び、その発信する人たちのようになれたらいいなと思いました。
また、マスメディアについて、発信という点でマスメディアはとても重要であると特に思いました。いくらメディアの情報から事実だけを得て、視野を狭くするようなことはないようにしようと努力していても、メディアが切り取ったフレームから物事を見ると、事実と違う印象を持ってしまうことを防げないことがあると思います。今日の授業で、原発の核燃料のある所を写す映像で、「人間が1時間で死に至る放射線量」という言葉が流れました。これだと「1時間で死ぬなら、たとえかなり距離がある地区でも悪い影響を受け、健康を損なうのではないか」と誰もが考えるのではないかと私は思いました。「キャッチ―な言葉」よりも、情報の切り取り方による、見る側の印象への影響について、情報を伝える側が特に考えなくてはいけないのだと思いました。誰もが放射線を浴びており、福島で過ごして、食べて受ける放射線量は健康に悪影響を与えるのではないかと考える必要がないほど少なく、他の県、国と変わらないという事を、私は特に伝えたいと思いました。 (2年女子) 

・私は昨年もこの授業に参加した。今回また参加した理由は、第4,5章の内容に強く胸を打たれたからです。そして、忘れてはいけないことだと思ったからです。私の記憶では、気付いた時には、外で遊ばないことが普通で、個人線量計を下げていることが普通でした。いつのまにか福島の復興は進み、周りの人の苦労はうわさに聞く程度でした。私は去年この授業を受けるまで、私を必死に守り、一か月仕事から離れてしまうとしても私たちを秋田に避難させる決断をした父母の苦労を知りもしませんでした。
この授業を通して、多方面からの問題に対処していくことの難しさを再確認しました。ただ、どんな形であれ少しずつ変わっていることは嬉しいことだなと感じます。
また、私は去年の授業を受けた後、中間貯蔵施設、浪江町請戸小、浪江の道の駅に行く機会がありました。震災から10年経って初めてこの目で原子力発電所を見てきました。中間貯蔵施設の周辺地域や、震災の目からそのままになった老人ホーム、車、道路などを見て、実際に行って良かったと思いました。実際に見たことで、処理水や汚染土壌の問題を解決することの重要性を感じました。中でも、中間貯蔵施設内にあった、津波を受けたその日から姿を変えていない老人ホームはとても心に残っています。そのような場所が手つかずのまま中間貯蔵施設として利用されていることをどれだけの県民が知っているのだろう。そういった考えが頭を離れませんでした。また、中間貯蔵施設で働く人の姿を目にし、このような体験をしてから授業を受けると、去年とはまた違った思いになりました。私はまだまだ表面的なことしか見れていなかったので、またもう一度被災地に行く機会があれば行きたいと考えています。 (2年女子) 

・NIMBY問題というのを初めて知った。私も知らぬ間にそのような思考になっていたかも知れない。風評被害の規模が自分が思っていたよりも大きかったことに最近気が付いた。私自身震災当時△△町(原発事故被災地の町)に住んでいた(今も帰れない地域)ため、小学校のときに親から「あまり自分が△△町から来たというな」と言われていたことを思い出した。今思えば私を守るためだったのだろうが、当時の私はなんだかショックな気持ちになったのを覚えている。このような問題がいまだに残っていることはとても悲しいことだと思う。
そのうち、△△町に行きます。当時通っていた幼稚園が取り壊されるため、中にある自分の荷物を取りに来てほしいとのことでした。私は震災で避難してからちゃんと△△町に行くのははじめてです。行きたいという気持ちはありましたが、変わってしまった街を見るのが少し怖かったのです。しかし、これを機に、向き合うことも大切だと思い行くことを決めました。当時の友達も誘いましたが、友達は行かないと言っていました。「行っても別に意味がない」と言っていました。私はなんだかショックでしたが、考え方は人それぞれなので仕方ありません。
この講義を聞いて私の考え方は大きく変わったと思います。知らなかったことも多数ありました。このような機会を与えてくださり、ありがとうございました。 (1年女子)

 

物理オリンピック予選を1年生1名、2年生1名が突破しました

今年度、物理部1、2年生が物理チャレンジ(物理オリンピックの国内予選)の1次試験に挑みました。
見事1年生1名、2年生1名が国内2次試験に進みました!!

1次試験はレポート課題(物体の温度の下がり方を調べる)と
筆記試験(物理の3年の内容まで含む、難易度の高い試験)
からなり、例年1000人以上の参加者が100人まで絞られます。

安積高校としては2年連続の1次試験突破であり、2人が突破するのは恐らく歴史上初めてです。
1年生での突破は特に快挙です!本当におめでとう!
そして、全員で協力してレポート作成しないとこの成果は現れなかったと思います。全員頑張りました!!

そして、2次試験に誇りをもって挑んでください!!今年はSPring-8の見学を含む盛りだくさんの内容なので、
参加により大きく成長すると思います。

新潟薬科大学の研究系部活動支援事業に採択されました

2022年 新潟薬科大学応用生命科学部研究系部活動支援事業に

本校の生物部/SSHクラス の活動が採択されました

2年連続での採択です。昨年度も採択され、年度末に

成果発表会に参加し、指導助言をいただきました(写真)。

その助言を生かし、今年度、さらに研究を発展させていければと思います。成果発表会の様子

 

 

 

6月・海外研修説明会及びセレクションについて

6月中旬にⅠ期中間考査がありましたが、その前後で今年度の海外研修の説明会及びセレクションが行われました。特にエッセン交流事業(SSHドイツ研修)の応募が多く、選出にはかなりの時間を要しました。全員の希望を叶えることは難しく、選出されなかった生徒の人数の方が多くなってしまいました。それでも、研修の機会は今回限りというわけではありませんし、他にも様々な研修があります。本校では近年「福島を知り、福島を伝える」ということに力を入れてきていますが、前半の「福島を知る」部分については、SSHでも夏季休業中に様々な取り組みを行います。このような研修についてはSSH通信などでも紹介していきますが、本校の海外研修はただの海外旅行ではなく、「福島を伝える」という大きなテーマを持っています。今年、希望がかなった皆さんもかなわなかった皆さんも、どうかこのことを忘れず、これからの諸活動に取り組んでいきましょう。

5/27(金)国際共同課題研究への参加

昨年度から参加している国際共同課題研究(主催:立命館高等学校)について、今年度の取り組みがスタートしました。昨年はSSクラスから情報チームが参加しましたが、今年度は化学チームが参加しています。5/27(金)の第1回学習会では、日本各地のSSH指定校から参加している生徒の皆さんとのオンラインでの交流が行われました。次回6/13(月)は海外校とのマッチングが控えています。来年1月28日(土)の「国際共同課題研究合同発表会」に向けてこれから頑張っていきます。

フランスの高校生国際会議にオンライン参加

5月24日(月)の放課後、国際高校生放射線防護ワークショップに参加した生徒たちが、フランスで開催された高校生の国際会議でオンライン発表を行いました。


発表のタイトルは,

Revitalization of Fukushima ~What we want to tell you~

(福島の復興 〜私たちが伝えたいこと〜)

 

今年は発表時間が10分と短く、また6人全員が英語で発表するためライブで10分に収めるのは難しいと、それぞれに動画を撮影して結合し時間内に収めました。


発表は、昨年度自分たちがワークショップで見学研修して学んだ内容を抜粋し、手際よくまとめたものです。
最後の最後にわずかに英語の先生からアドバイスを頂いたものの、スライドやスクリプトもすべて全員で作成し先輩が添削、発音についても先輩たちが後輩の指導をして臨みました。ワークショップを通じた1年間の活動はこれでほぼ終了となりますが、チームワークのとれたとても素晴らしいグループになりました。

 

フランスで開催される国際高校生放射線防護会議は、すでに15回ほど回を重ねる高校生対象の国際会議で、以前は多くの国からの参加発表がありました。しかしここ数年はコロナ感染症対策のため例年のような開催ができず、今年もフランスとモルドバ、そして福島からの参加のみとなりました。

 

安積高校の会議への参加は昨年に続き2回目。今回も渡仏できなかったのは残念なことですが、今年は初めて福島から、安積高校、福島高校、ふたば未来学園高校の3校で参加・発表することができました。ぜひ来年も福島から多くの高校に参加し発表して欲しいと思います。

 

 

以下生徒の感想です

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○海外の方々に「福島の今」を伝えることができて、本当に有意義な経験だった思います。震災から11年経った今も福島に関心を持つ人々がいて、私たちの継続した発信が求められるのだと実感しました。

 

○今回の英語の発表やリーフレットを作るにあたって、日本語と英語のニュアンスの違いが特に難しかったです。また今回の発表では聞き手は英語を母国語とする人たちではなかったので、さらに解釈が異なってくるのかなと思いました。よりいっそう聞き手側を意識した発表だったと思います。私たちが伝えたかったことがきちんと伝わっているのか不安ではありましたが、なんとなくでも伝わっていればいいなと思います。


○この1年間を通して、以前まで福島に住んでいるにもかかわらずどれだけ自分が福島のことを知らなかったかを実感しました。放射線教育から復興の歩み等を学んでいく中で、私達が学んだ事は福島に限らず多くの人々に知ってもらいたいと次第に思うようになりました。コロナの影響もありフランスに行くことは出来ませんでしたが、それでも多くの発表の機会を頂いて様々な人々と関わり意見を交換して深く考える機会が持てたのはとても良い経験になりました。
あくまで個人的な意見ですが、フランスや大阪等他県との交流もあり福島以外の人々も興味を持ってくださっていて、未だ震災から拭えない心の傷を抱えている人々がいることや少なくなったとはいえ風評があることは事実ですが、確実に福島をより良くしようという動きが前に進んできているような気がします。勿論今後も処理水の海洋放出や除染土の最終処分、原発の燃料デブリの取り出し等、まだまだ物理的(技術的)側面や風評被害など課題は残っていますが何らかの形で少しでも貢献していきたいです。この事業に参加できて本当に良かったです。ありがとうございました。

 

 

エッグドロップ SSクラス2年

5月12日(木)2年生のSSアカデミーⅡではエッグドロップコンテストを行いました。

 



 

 エッグドロップは,1枚の工作用紙とセロテープを用いて,3Fから落すタマゴが割れないように着地させるものです。3人ずつチームをつくり,チームごとにさまざまな工夫を凝らしてとりくみました。

 

 授業のテーマはトライ&エラーを楽しむ,というもの。工作用紙と卵は3回分準備され,始めの2回は,自由にお試しをし,3回目は皆で一緒に落としました。

 

 

 工作には意外に時間がかかり,多くのグループは時間内に2回のトライアルをできませんでしたが,それでも12グループ中7グループが,無事タマゴを着地させることができ,成功を収めました。

環境省政務官来校

5月9日(月)、環境省の穂坂泰政務官が来校され、国際高校生放射線防護ワークショップに参加した生徒への聞き取りがありました。

はじめに、担当教諭からワークショップの説明があり、その後生徒が作成した資料について、生徒自ら説明を行いました。

 

その後の自由な意見交換の中で、生徒は環境省のHPについて「飯舘村の土壌再生事業の説明がとても分かりやすいと思った」「英語のページも素晴らしかったが、たどり着くのが難しいと感じた」「自分たちが学んだことをもっと大きな場で発表できたらうれしい」などの意見を述べました。

 

政務官からは、「福島の復興についてこれ程勉強している生徒がいてすばらしいと感じた」などのお褒めの言葉も頂きました。

短時間ではありましたが、政府の方々に、震災後の福島についての自分たちの学びに関して説明する機会を頂くことができました。

 

郡山市ふれあい科学館サイエンスフェスティバルに参加しました

5月3日(水)憲法記念日に郡山市ふれあい科学館( http://www.space-park.jp/ )GWサイエンスフェスティバルに2年7組(SSクラス)の有志生徒13名が参加しました。

スライム班では洗濯のりとホウ砂でスライムを作り、好きな色をつけたり、液体石けんでスライムの感触を変えたりしました。バスボム班では重曹とクエン酸を水で固め、好きな香りや色を加えてお風呂に入れると泡が出て入浴時に楽しめるバスボムを作成しました。どちらも子ども達が真剣に楽しく工作をしていました。生徒達は一生懸命、子ども達に原理を説明し、伝えることの楽しさや難しさを感じていました。新型コロナの制限が懸念されましたが、当日は来客も多く、盛況でした!

<生徒感想>

・純粋に楽しかったです!!コロナの影響で学校外での活動が制限されている中、たくさんの人と関わることができて嬉しかったです。また、自分では理解していることでも教えるとなると難しかったり、小さい子にどう噛み砕いて教えればいいか悩んだり、教える側としての経験ができて新鮮な気持ちになりました。参加して本当に良かったと思います!

・グループを組んで1つのイベントに向けて計画・話し合いを行い、納得いく結果に終わることができたと思う。今までも同じようなことをやったことはあるが、やはりSSクラスということでその行程のレベルが高く、そのメンバーとして活動できたことを光栄に感じた。リーダーには感謝したい。

・小さな子供に説明するのは難しかったですが、その分スライムが完成した時の喜びややりがいがあり、大変満足でした。自分たちで考えることが多かったので自主性や協調性も学べて、非常に有意義に過ごせました。

【予告】5/3(火・祝)サイエンスフェスティバルについて

郡山市ふれあい科学館スペースパークにて、「サイエンスフェスティバル」が、4/29(金・祝)~5/5(木・祝)に開催されます。本校からは、2年7組SSクラスが5/3(火・祝)に出展します。お時間がございましたら、ぜひ足をお運びください。詳細については郡山ふれあい科学館のWEBサイトもご覧ください。

ふくしま創生サミットに参加しました

4月28日(金)県内の高校生が地元の課題、解決方法について話し合いました。昨年は福島市に集まってのサミットでしたが、コロナ感染防止の観点からそれぞれの学校からリモートでの活動でした。本校代表で参加した十林悠くん(2年)は、1年次の探究活動を踏まえて地域創生について発表し、他校生と意見を交わしました。十林くんは「とても有意義な活動だった。地域によって課題が全然違っていたのが印象深かった。高校生の自分でもできることがあるので、今日のサミットのことを生かしていきたい」と感想を話してくれました。

校内ポスターセッションが開催されました

4月22日(金)6,7校時に校内ポスターセッションが実施されました。

このポスターセッションは、昨年度3月の校内SSH発表会で行う予定だったものですが、地震の影響で縮小され実施できなかったものです。今回は年度を越しましたが、感染対策を工夫して実施することができました。

3年生全員と、2年生のうちの代表班、物理部・生物部の有志の81グループが1年生の研究の成果を発表しました。聴衆も質問し、熱心なセッションが行われました。

今日の発表も参考にして、3年生は論文作成になります。1,2年生は自分の探究活動を行います。みなさんお疲れ様でした。

138期生への探究ガイダンス

4/12(火)、138期生(令和4年度入学生)の学年集会が安積歴史博物館(旧本館)で開催され、この中でSSH主任が探究活動についてのガイダンスを行いました。本校は全員がSSHに取り組む学校です。1年次は「SS探究Ⅰ」、「SS情報」、「SSアカデミーⅠ(数学・英語)」が設定されています。積極的な探究を!

SSH教員研修①

安積高校SSH第2期四年次をスタートするにあたり、本校SSHの現状の共有化を図ったり、2・3年次で全生徒が取り組む学校設定科目「SS探究Ⅱ」の指導に必要となるICTの利用方法について研修しました。生徒と同じ立場に立っての研修で、苦戦している方もいましたが、得意な先生の協力により、全員が一定のスキルを身に付けることができました(なお、当日不参加の先生方にも「補習」が行われました)。

SSH3校英語発表会に参加しました

1/30(日)、理科棟において2-7(SSクラス)の生徒たちが会津学鳳・福島高校と合同のSSH3校英語発表会に参加しました。

オンラインでの開催となりましたが、発表を全て英語で行い、活発に質問しあいました。生徒たちは堂々と研究成果を発表していました。

興味深い研究ばかりで、お互いに大きな刺激を受けたのではないかと思います。
この高度な経験は必ず将来に生きます。お疲れ様でした!

「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部交流会」で放射線防護ワークショップ活動紹介

 1月24日(月)に「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部交流会」がオンラインで開催され,本校の生徒1名が参加,発表しました。

 

 「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部交流会」は,高校教育課が主催する事業で,震災と復興に関する地域課題探究学習を通して,福島における震災,復興,そして未来について,自分の考えを持ち,自分の言葉で語ることのできる高校生の育成を目指しています。

 

 本校では,国際高校生放射線防護ワークショップに参加する生徒6名が活動に取り組んできましたが,コロナ感染症拡大防止のため交流会はオンライン開催となり,生徒1名が参加し自分たちの活動について紹介しました。

英語発表会に向けたポスター発表練習会を行いました

1/26(水)放課後、視聴覚室において2-7(SSクラス)の生徒たちによるポスター発表練習会をおこないました。1年生や理科部の生徒も加わり、活発な質問が飛び交いました。

福島高校・会津学鳳高校と合同のSSH3校英語発表会が週末に行われます。より分かりやすく内容の濃い発表になるよう、頑張ってください!!

ハッピーロードネット研修(国際高校生放射線防護ワークショップ)

 1月9日(日)に広野町のハッピーロードネット事務所を訪れ,代表の西本さんからハッピーロードネットの活動について,話を伺いました。
 
 参加したのは国際高校生放射線防護ワークショップに参加する生徒のうち女子3名。8月の相双地区見学で初めて西本さんにお会いし,エネルギッシュに高校生の復興活動を応援する姿に感銘を受け,ぜひお目にかかってお話をお聞きしたいとお願いしたところ,実現しました。

 

 特に興味を持ったのは,福島県内の国道6号線沿いに桜を植えようという「ふくしま浜街道・桜プロジェクト」。甚大な被害を受けた浜通りを復興し,桜が咲き誇る新たな「町」の創造を目指して,2012年から続けています。

 桜を植える高校生の姿は,応援する大人たちとともに写真に収められ,事務所の壁一面に貼られていました。桜の苗木はすでに1万3千本ほどが植えられたそうです。

 

 

 他にも「みんなでやっぺ!!きれいな6国」「ハイスクールサミット」「ベラルーシ交流推進友好訪問団」「高校生が被災地で考える防災サミットin Fukushima」「ふくしまHIGH SCHOOL ACADEMY」など,高校生と取り組んできた活動は,枚挙にいとまがありません。

 

 取材の最後に,常磐自動車道にパーキングエリアを作りたいという高校生の思いを応援し,実現したお話をお聞きし,帰りに寄って見学することになりました。

 行ってみると,パーキングエリア内のトイレのエントランスには,ならはパーキングエリアが建設された経緯にくわえて,相双地区各町村の象徴物を子どもたちが描いた絵画が貼られるなど,このパーキングならではのものに溢れていました。

 高校生と,こんなパーキングエリアを常磐自動車道の中に作り上げるハッピーロードネットのエネルギーを,つくづく感じた取材となりました。1月のワークショップ発表会では,話を伺った生徒たちが,ハッピーロードネットの活動を取り上げ紹介する予定です。

 

 

1年生SSHクラス希望者向けの見学・研修・交流会を実施しました(その2)

 12月20・21日(月・火)の2日間,国内先進地域研修を行いました。


 対象は本校1年生。次年度2年次にSSHクラスへの参加を希望している生徒たち37名です。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の安積高校では,特にSSHの活動を積極的に行うSSHクラスを2・3年次に編成していますが,その参加希望者向けに「国内先進地域研修」を行なっています。


 昨年はコロナのために断念し念願であった福島高校見学を行いました。

 福島高校は,SSH校としてすでにⅢ期15年にわたって活動を続け,この間に多数の目覚ましい実績をあげています。今年の2年生たちも,複数の研究グループがさまざまな大会などで入賞しており,活動が高く評価されています。
 昨年から交流をお願いしておりましたが,この度ようやく実現できました。

 

 交流会が開会した直後に,口頭発表を見せていただきました。
 
 マグネシウム電池班は,何と10年にも及ぶ活動の積み重ねがあります。壁に当たっていた研究を今年の2年生が大きく発展させ,JSTのSTI for SDGsアワードや,サイエンスアゴラで表彰されています。


 また,もう一つの蝶の研究は,発表者が中学生の時からずっと継続して磐梯山に通い,データを積み重ねたもので野口賞の優秀賞に選ばれています。


 どちらの発表にも時間をかけて丁寧に研究を継続した成果が現れており,これからSSHの課題研究に取り組む生徒たちが目指す目標として,とても優れた姿を示していただきました。

 

 

 口頭発表をお聞きしたのちはポスター発表を見学させていただきました。生徒の案内で,5つの会場を順にめぐり,研究グループごとに発表と質疑応答を受けていただきました。


 そして最後は全体会場でのフリートーク。テーマの決め方や,日々の活動,どんな発表会を目標にしているか,など先輩たちからさまざまなお話をお聞きできました。

 

 

(以下は生徒の感想です)
○本日は非常に貴重なお話を伺うことが出来て本当に良かったです。ありがとうございました。
○非常に興味深い発表でとても刺激になりました。本当にありがとうございました。
○本日は、暖かく迎えていただき、ありがとうございました。高度な研究の発表やフリートークを通してたくさんの学びをさせて頂きました。今後の生活の促進剤となると思います。貴重な体験ありがとうございました。
○来年の研究に活かしたい
○素晴らしい研究を見せていただき、ありがとうございました!こんなに高度な研究をしている方々と話せたのは、とても貴重な体験になりました!今後に活かしていきます。ありがとうございました。
○ありがとうございました。来年の研究の参考になることをたくさん知ることができました。
○今回、色々な研究を見て私にない発想や新しい知識を得ることが多くとてもおもしろかったです。私も気になることを見つけて、面白く役に立つ研究をしたいと思いました。
○1年生の僕らに、今の全力をぶつけてくださり、今後の研究の目標になった。一緒に福島県を引っ張っていくためにも、勉強含め、すべてのことについて頑張ろうと思った。
○来年の参考になりました。すごく助かりましたし、楽しかったです
○素晴らしい発表ありがとうございました。今後に活かしたいと思います。
○様々な分野の高度な研究や発表を見せていただけました。ありがとうございました。
○中身が濃く丁寧な説明ありがとうございました。一つ一つが面白く全て見たかったです。
○今日までこの日のために準備して下さりありがとうございました。質問をした時に丁寧に回答して下さったことが印象に残りました。これからの課題研究に今日見聞きしたことを活かしていきたいと思いました。
○福島高校のSS部のみなさんは、研究に対する意識も高く、熱意もあって大いに刺激を受けました。私たちにこんなにも有意義な時間をくださり、ありがとうございました。
○お忙しい中、安高生のために時間を取っていただきありがとうございました。今日いただいたアドバイスを、これからのSSの活動に生かしていきたいと思います。
○とても内容が濃くわかりやすい発表でした。本当にありがとうございました。自分も先輩方を見習い、頑張りたいたいと思いました。
○正直に言うと、何一つ勝るものが無くて、完敗でした。来年にこのような人たちと戦うのかと思うと、少し怖かったです。でも、皆さんとても丁寧に説明してくれて、本当に嬉しかったです。ぜひ今度、聞けなかったぶんも聞きたいです。本当にありがとうございました
○とてもいい刺激を受けることができました。福島高校の皆さんに負けないように僕もがんばります。本当にありがとうございました。
○他の分野の発表でも参考になる点が多くありました。今後の研究活動や大会に向けて実践していきたいと思います。本当にありがとうございました。
○私たちのために貴重な時間を割いていただき有難う御座います。一つ一つの発表の内容が濃く、とても為になりました。これからも共に高め合って行きましょう。
○私が想像していた研究をはるかに越える高度な研究に、とても驚きました。実力や頭脳だけでなく、好奇心も普通の人とは比べ物にならないくらいあって、私も福島高等学校の生徒のようになりたいと思いました。最後のフリートークでもためになる話をしてくださって感動しました。今回の訪問は、自分のこの先の人生を変えるものとなりそうです。本当にありがとうございました。
○どの研究も内容が煮詰められていて、それで且つほぼ何も知らない自分たちでもある程度は理解出来る説明を入れてくださってありがたかったです。本当にありがとうございました。
○本日は、貴重な交流の場を用意して下さり、誠に有難う御座いました。今回の交流によって得たアイディアを活用し、今後の研究をより良く発展させようと考えています。
○私達のために、手の込んだ発表を行っていただきありがとうございました。また、質問にも分かりやすく答えていただきありがとうございました。
○ありがとうございました
○どの研究も非常に高度で中身が濃く、そんな内容をとても分かりやすく説明して下さり、多くのことを知ることが出来ました。また、これから探求活動や発表などをしていく上で非常に参考になりました。今回はこのような機会を設けて下さりありがとうございました。
○よく同じレベルまでの高校として比較されることが多い安積高校と福島高校ですが、今回の研修で、内面のレベルの違いを思い知らされました(校舎、生徒の知識水準、部活動の活発さなど)。追いつけるように精進したいと思います。本日はありがとうございました。
○どの班をとっても、研究の内容が深く、レベルの高いものであると感じました。また、プレゼンもとても上手で、高校1年生が分かるように、かつしっかりとした内容説明がとても参考になりました。今回の探求で学ばせてもらったことを、自分の探求に活かしていこうと思います。本当にありがとうございました。
○本日は本当にありがとうございました。どの発表も良く、分かりやすく、これからの自分がどうするべきかの参考になりました。
○今回の研修を通して研究というモノは何より自分の好奇心を優先すべきであるという、今までになかった新しい考えを得ることが出来ました。本当にありがとうございました。
○今回は、このようなかいを開いて下さりありがとうござました。今回の経験を自分の探究活動に繋げられたら、いいと思います。

 

1年生SSHクラス希望者向けの見学・研修・交流会を実施しました(その1)

 12月20・21日(月・火)の2日間,1年生の希望者向けに見学・研修・交流会を行いました。


 対象は,次年度2年次にSSHクラスへの参加を希望している生徒たち37名です。

 スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の安積高校では,特にSSHの活動を積極的に行うSSHクラスを2・3年次に編成していますが,その参加希望者向けに「国内先進地域研修」を行なっています。


 昨年に引き続き今年も東北大学の3つの研究室見学と,昨年はコロナのために断念し念願であった福島高校見学交流会を行いました。

 

 初日は,東北大学研究室訪問。まずは片平の生命科学研究科を訪ね渡辺正夫先生に,キャンパスを案内いただきました。片平キャンパスは東北大学開学の地。歴史ある研究施設や,歴史の教科書にも登場する著名な科学者の銅像がたくさんあります。


「先人が苦労して積み重ねてきた学問の重みを感じる力をつけてほしい」「サイエンスにおいては,まず観察する力,見ることを通して他との変化を感じ取る力が大切」など,キャンパスを歩きながら,科学研究に携わる中でとても大切なことを,お話しいただきました。

 

 

 続いて伺った工学部安藤晃先生の研究室では,たくさんの大学院生がプラズマの研究についてお話しくださいました。


 プラズマを利用して風の流れをコントロールするプラズマアクチュエーター,小惑星探査機はやぶさにも使われたイオンエンジン,そして長年期待されてきたなど核融合炉など,研究室に所狭く並べられた大型のさまざまな実験装置に圧倒されました。

 

 

 東北大学の三カ所目は農学部伊藤幸博先生の研究室。先生の軽妙な語り口で紹介されるお米の研究についてのお話を楽しくお聞きしました。

 大学院生の方から研究生活について紹介いただいた後,研究室にお邪魔し実験を進めている姿を見学させていただきました。

 

 どの研究室でも先生方,学生さんが歓迎してくださり,研究について熱心に詳しくお話しいたただきました。研究ばかりでなく,大学生活などについてもお話しいただき,生徒たちはとても参考になったようです。
 福島には東北大学の様な大規模の大学はなく,ほぼ全員が初めて訪れた東北大学に,強く魅力を感じた研修になりました。
 暮れのお忙しい中,研修を受け入れてくださった先生方,学生さんに御礼申し上げます。
 
(以下生徒の感想です)
○学部の研究についてだけでなく、大学でのバイトや大学入試についても聞けてありがたかったです。AO入試という手もあるのだなと話を聞いて思いました。もしそれを取るならば自分の今の評点だと落ちると思うので目の前の勉強に力を入れなければいけないと危機感と共にやる気を持ちました。本当にありがとうございました。
○今日は、僕達のためにこのような時間を設けて下さりありがとうございました。 これからの、SSHの活動に繋がれば、良いと思います。本当にありがとうございました。
○科学の負の側面や歴史などについて教えていただき、身近に溢れる些細な疑問への新たな味方を知ることが出来ました。来年の探究のテーマを決める時に、この見学で学んだものの見方を生かしていきたいです。充実した時間になりました、ありがとうございました!
○東北大学の歴史について知れて、とても興味が湧きました。戦時中の負の歴史を未来にどう活かすか、改めて考えるきっかけになりました。これを機に勉学に一層精を出したいと思います。ありがとうございました。
○オープンキャンパスというものに行ったことがなく、大学がどんな場所かよく知らなかったので、今回の訪問で実際の声を聞けて、とても参考になりました。ありがとうございました。
○学びの楽しさを実感しました。ありがとうございました。
○本日はお忙しい中ありがとうございました。今後の探究活動での参考となることを知れて、大変有意義な時間にすることができました。
○自分が研究している酵母の研究を見ることができたり、初めて実際の大学の研究室を見ることができたりして、とても学びの多い時間になりました。本当にありがとうございました。
○とても丁寧に教えていただき本当にありがとうございました。実際に通う未来が見えたような気がしました!
○コロナ禍における、大変緊迫した状況下で、今回の見学に参加させて頂き、誠に有難う御座いました。今回の学びを活用し、今後とも研究に励みたいと考えています。
○私たちのために貴重な時間を割いていただき有難う御座いました。今回の見学では研究室にお邪魔するなどのとても貴重な体験をすることができ、本当に嬉しいです。また、これからの大学選びに大いに役立てられる見学でした。
○今回の見学で、とても面白く、将来にとって実用的な研究の話を多く聞けて、自分にとって貴重な経験が出来ました。この経験はこれからの自分の研究や、将来の進路にとってとてもいい刺激となりました。高校生でも分かるように、一つ一つ丁寧に教えて頂き本当にありがとうございました。
○最後に訪れた農学研究所は特に、大学内の雰囲気がとても良く、すべての見学場所に共通して、研究も高度であった。自分もこのような良い環境で自分の好きな研究を行えるようになりたいと思った。
○今日は半日間お世話になりました。半日の間でこれまで忙しい学校生活の中で薄れていた科学への興味をまた持つようになりました。今日学んだことを自分の課題研究に活かし、また、大学選びの参考にしていきたいと思います。
○私達を優しく受け入れて、尚且どんな質問にも丁寧にお答え頂きありがとうございました。新たな分野への興味をこの研修を通して持つことが出来るようになりました。
○パンフレットやホームページを見て興味があった、建造物や研究室を見学することができて東北大学への興味が深まりました。また、知識不足の私たちを相手に優しく丁寧に教えて頂き嬉しかったです。本日はありがとうございました。
○大学での生活が今までより具体的に想像できるようになりました。クリーンベンチやインキュベータ、知らない機械を見ることができ、楽しかったです。また、顕微鏡で見た画像が興味深かったです。質問で知りたいことが知れて嬉しかったです。ありがとうございました。
○忙しいなか、とても丁寧に説明してくださってありがとうございました。たくさん質問をしたにもかかわらず、一つ一つ細かいところまで教えていただき、知りたかったことも知ることができました。本当にありがとうございました。
○普段見れない様な所を見せていただけたり、貴重なお話を聞くことが出来ました。本当にありがとうございました。
○参考になる点が沢山ありました。丁寧にして頂きありがとうございました
○とても分かりやすい説明をありがとうございました。もう少し知識を身につけてからもう一度行きたいです。本当にありがとうございました。
○自分の夢の具体的な達成方法を教えていただきました。先生方をめざして、高校の学習によりいっそう励んでいきます。ありがとうございました。
○興味深い講義をありがとうございました この体験を部活動に活かしたいです
○難しい内容を分かりやすく噛み砕いて教えて頂きありがとうございました。
○プレゼンの仕方や話し方接し方など参考になりました。ありがとうございました。
○自分たちのために分かりやすく説明して下さり、様々な知識をつけることができた他、大学の様子を見ることが出来、自分の進路決定の参考になりました。貴重なお時間を割いてくださりありがとうございました。
○たくさんのことをお教えしていただきありがとうございました。来年の探究のアイデアのヒントとかになりそうで良かったです
○今回の東北大学への研修を通してたくさんのことを学び取れました。ありがとうございます。
○今回は、お忙しい中時間を割いていただき、ありがとうございました。研究室内の様子や、教授、大学生のお話など貴重な体験させていただきました。大学選びの参考にさせていただきます。ありがとうございました。
○先生が居ない中でしたが私たちのことを暖かく迎えてくださってありがとうございました。

Larry先生のPython講座

 

 今年も安藤Larry先生のPython講座が実施されています。


 毎週火曜日の放課後16:30〜18:00の時間です。10月から今年度もオンラインで実施してきましたが,12月14日は本校のGIGA SCHOOLとしての授業公開日と重なり,Larryさんが福島から駆けつけてくださって講座の実施となりました。

 

 

 この日は,matplotlibを用いてのグラフの作成。簡単な正弦曲線を描く方法などを学びました。技術が高まれば写真のような複雑な3Dグラフも描けることなど,教えていただきました。

 今年度は,IT支援員さんやクエストアカデミア代表取締役の石川祐也さんにも,お手伝いいただきながら学習を進めています。

(以上)

つくばサイエンスツアー

12月6日(日)つくばサイエンスツアーを実施しました。

見学施設は、筑波実験植物園・JAXA筑波宇宙センター・地質標本館・サイエンススクエアの4施設で、1年生53名が参加しました。

この研修は、8月に実施を計画していたものの、新型コロナで延期を余儀なくされ、ようやく実現できたものです。

最先端の科学技術に触れることで、科学技術への興味・関心を高め、幅広く科学の知識を習得し、研究に対する意識をより向上させることを目的とし、実施しました。

 

 

 

 

 

「つくばサイエンスツアー」様の力添えで予定通り見学できました。途中、筑波大学の広い構内をバスで一周し、おおいに充実したツアーになりました。

中間貯蔵施設見学会(環境省車座意見交換会)をおこないました

 12月11日(土)に,国際高校生放射線防護ワークショップに参加する本校のメンバーが,中間貯蔵施設の見学を行いました。
 
 今年の国際高校生放射線防護ワークショップでは,8月に見学を計画しましたがコロナ感染症拡大防止の関係で断念せざるを得ませんでした。今回,安積高校の生徒たちからぜひ見学したいとの要望があり,お願いしたところ,環境省の車座意見交換会として,実施していただくことができました。あわせて,震災遺構の請戸小学校も見学させていただきました。

 見学会の実施において,放射線リスクコミュニケーション相談員支援センターには大変お世話になりました。

 

 

 はじめに,国道沿いの中間貯蔵工事情報センターで,除染土搬入の状況,その後の分別や埋設作業などについて説明をいただきました。

 

 

 その後バスで中間貯蔵施設に入ります。広大な敷地ですが,今回は大林組さんが担当する校区を中心に,見学しました。 
 高台にある旧大熊町在宅介護支援センターでは,バスを降り埋設の状況を見学しました。この高台はわずかに線量の高い場所であり,バスに戻る際には靴底の線量が測定され,異常のないことを確認しました。

 

 

 施設見学の後は,双葉町産業交流センターで車座交流会。環境ジャーナリストの崎田裕子先生との懇談を行いました。生徒から,除染土の再利用の見通し,県外の最終処分場はどうなるのか,今後のエネルギー供給などについて質問し,ご意見をいただきました。

 

 交流会ののちは,10月末に震災遺構として見学の始まった浪江町請戸小学校を見学しました。
壊滅的な1階と今でも教室として使えそうな2階を見比べると,津波の威力の恐ろしさをつくづく感じます。この学校の生徒たちが無事避難できたことを,わが事のように嬉しく感じました。

 請戸小学校は,ぜひ多くの方々に見学していただきたい,との思いを強くして1日の見学を終えました。

 

(以上)

 

環境省「FUKUSHIMA NEXT」表彰制度にて,本校教諭が環境大臣賞を受賞しました。

環境省は2021年「未来志向の新たな環境施策の推進~ふくしま,次の10年へ」という重点施策のなかで,特筆すべき取り組みに対して「FUKUSHIMA NEXT」表彰制度を設けています。


この表彰制度において,環境大臣賞を本校原尚志教諭が受賞しました。


  原教諭は前任校時代の2015年から,福島県教育庁社会教育課などの支援を受け,勤務校のSSH活動の一つとして高校生を対象とした「国際高校生放射線防護ワークショップ」を計画実施してきました。

 ワークショップの内容は,本県の高校生が福島県外・海外の高校生とともに原発事故後の福島の現状を学び,復興の様子や残された課題について発信する取組です。

 2016年からはNPO法人ドリームサポート福島の運営協力も得て,これまでのワークショップの参加者は県内外海外を合わせのべ240名ほどに及び,発表会は福島県内や東京などで実施してきました。


 今回,この取り組みが「風評払拭に資する優良な取組」として,ドリームサポート福島理事の菅野真さんを共同受賞者として,ともに環境大臣賞を受賞しました。

(以下は環境省の発表の文書の一部です)


原教諭のコメント
「国際高校生放射線防護ワークショップを評価頂きまして,ありがとうございます。私どもの受賞は,個人の努力というより,協力いただいた方々のお力添えの賜物です。特に参加した高校生・卒業生の皆さん,引率の先生方,ワークショップの実施にご協力頂いた全ての方々に,深く感謝し御礼申し上げます。


 このワークショップは,高校生が,震災による福島の被災の状況,その後の復興の歩みや残された課題について学ぶ研修会です。体験を通して,高校生自ら震災とその後の福島の姿について学び,学んだことをわかりやすく発信するのが目的です。福島について体験的に学ぶ場は,地元福島の高校生にとっては必須の学びではありますが,まだすべての高校生にこのような学びを提供できてはいないようです。残念なことですが,その点でこのワークショップの存在意義は,事故後10年を経過しても薄れていません。


 そしてこのような学びの活動とその発信こそ,福島復興へ至る道であり,福島や福島県産品への風評払拭活動であり,震災後世界中の方々が寄せて下さった,福島へのお気持ちという御恩に報いる行動になるのではないかと思います。


 福島からの発信も,震災後10年を経て,総括というかポイントをまとめる時期に来ていると感じます。震災や原発事故の体験から,教訓として世界の方々と共有すべき事柄は何か,整理して発信するということです。私にもまだ十分にわかっておりませんが,今後も生徒たちの学びをサポートしつつ,とともに探していきたいと考えています。
 どうぞ今後とも,福島の子どもたちの学びを支えていただきますよう,お願い申し上げます。」

3年生サイエンスダイアログ(SSアカデミーⅡ)

 12月1日の3年生SSアカデミーⅡの授業では、今年もサイエンスダイアログを行いました。
 
 サイエンスダイアログは日本学術振興会が行う事業で,日本の研究機関で研究している海外出身の若手研修者を高校などに派遣し、最先端の科学研究の紹介を英語で行うものです。英語でのコミュニケーションになるため、科学の学びだけでなく、ナマの英語にも触れる貴重な機会です。
https://www.jsps.go.jp/j-sdialogue/
 
今回の講師は、自治医科大学で研究を進めるモハメッド・シブール・ラハマン(Dr. Md. Shiblur Rahaman)博士。バングラディシュ出身の若手研究者の方でした。

 ラハマン先生は,ヒ素の毒について研究されています。

 バングラディシュの地下水は,地質的にヒ素を多く含むため,生活用水として地下水を使用する人々に,ヒ素による毒害が多く見られるとのことです。上水道の整備が求められるところですが,現時点ではヒ素の毒害について多くの人々に知らせ,地下水の使用をやめさせたいとのことでした。

 

 一方で,バングラディシュでは農工業など幅広伊生産活動で地下水を使用しているので,ヒ素が体に及ぼす影響を科学的に解明し,解毒の方法なども研究して行きたいとのことでした。

  美しいバングラディシュの写真で始まり,とてもわかりやすく作り込まれたスライドや,先生の優しい語り口が,ラハマン先生のお人柄を思わせ,バングラディシュの人々の健康を守りたいという強い決意を感じさせるご講義でした。
 

 写真では質疑応答の様子が写っておりませんが,先生とのやりとりが盛り上がる様子に,思わず写真撮影を忘れてしまいました。右は,先生からいただいた資料を事前に読み込み,予習の形跡を示す黒板状の書き込みです。クルクミンの化学式を書き込みその構造から性質を考えた様子がうかがえます。さすが,3年生!

 

(以下は生徒の感想です)
 「良かった点」
・英語のリスニング力を鍛えられました
・英語を聞く力が高まりました。また、大学での研究がより楽しみなものになりました。
・ヒ素に毒性があるのをはじめて知りました。毒性のあるものはまだたくさんあると思うので、もっと知りたいと感じれた。
・思っていたよりもずっと本格的な研究を聞けた。
・英語で分かりにくいところがあったら、日本語で補足してくれる人がいたこと。
・前回よりも学習していた内容に近い内容を話していただけたので、難しいながらも理解できた部分が多かったです。
・外国での毒による災害について、日本でも実際起こった事例と関連させて頂いたので、分かりやすかったです。また、身近な話題を例にしていたことで、サイエンス的な考えも深まったし、グローバルへの興味も深まりました。
・外国の文化を生できけたところ、あまり縁のなかった生物系の研究を少ししれたところ
・研究の概要が理解できた。 英語を学ぶモチベーションに繋がった。
・日本では馴染みの無いヒ素の被害について知ることができた。科学的な事柄について、英語で学ぶ練習になった。
・研究についてのお話は大変面白かった。加えて、バングラデシュの風土や科学研究の原点についてのお話も面白かった。
・面白い化学の話を聞けた
・毒物に興味があることがわかった
・英語のリスニング力を鍛えられました
・事前に予習をしていたため、内容が入りやすかった点。
・海外で働く現役研究者の現状について知ることができた。
・英語の用語が分からなくてもある程度理解出来るほど分かりやすかったので良かったです。
・生物系の講義を聞いて広くいろいろな分野に関心をもつことを意識できた点
・言語のフィルターを通さず直接研究についての意見を伺うことができたので、より深く考えさせられた。
・現役の研究者の話を聞くことができた点
・なんのために研究をするのかということを考える良い機会になった
・ヒ素が原因となる害について英語で学ぶことができたので、新たなことを学べただけでなく英語の自信もついた点。
・ヒ素による問題があることを知ることができた。


「ラハマン先生へ」
・バングラデッシュや研究内容について丁寧に説明してくださり、ありがとうございました。
・質問に答えていただきありがとうございました。内容は難しくて、完全に理解したとは言えませんが、聞いててとても興味がそそられる内容で楽しかったです。また、化学が何かの役に立っているという実例を聞くことが出来て、僕も大学で人の役に立つ研究をしたいとより強く思うようになりました。本日はありがとうございました。
・ヒ素のことだけでなく、バングラデシュの事についてもしれて、興味を持てました。
・科学に対する考え方がより深まりました。もっと英語理解できるようになりたいと思いました。THANK YOU.
・英語をゆっくり話して、私達に分かりやすいように説明してくれてありがとうございます。
・素敵なご講演ありがとうございました。私自身、以前はヒ素はとにかく毒だから体に悪いのだろうというくらいしか考えておらず、ヒ素が体内に入ることによりどのような現象が起き、どのような害が及ぼされるのかまで深く考えたことはお恥ずかしながらありませんでした。しかし、先生のご講演を聞き、ヒ素がどのような理由で私たちの体に害を及ぼすのか、ヒ素が入ってきた体内ではどのような反応が起こっていると考えられるのか、少し難しいところもありましたが知ることができました。ありがとうございました。
・日本に住んでいると、外国がどのような状況なのか、どんな災害があるのかなど知らないことが多いです。しかし毒という共通の観点から問題点や解決策を見いだしていたことで、自分にとっても凄く身近なことに感じ、とてと考えが深まりました。機会があれば、世界の状況についても調べてみたいと思います。とてもわかりやすい講演をありがとうございました。
・本日は遠路はるばるおいでいただきありがとうございます。自分は航空宇宙系志望で、あまり生物系の研究を触れずにきていましたが今回はそのような話を噛み砕いて説明してくれたことで僅かながら理解もできました。また、講義の後半で科学が人を救うことの意義についてお話をいただき、自分がなんとなく抱いていた「科学者は社会情勢には関心が薄く、興味のみを原動力として研究をしている」という浅薄なイメージが打ち破られました。大学をでて職業人になっても、周りの人が少しでも笑顔になるような仕事をすることを胸に刻みたいと思います。改めて、本当にありがとうございました。
・なぜ科学を学ぶのかについて深く考えるきっかけになりました。また、バングラデシュに行きたくなりました。素晴らしいお話をありがとうございました。
・Thank you for your great lecture. We could know about the arsenic problem which is not so familiar in Japan. At first, I felt that the process of decomposition of angiotensin is very complicated, however, thanks to your polite explanation, I could finally understand it. Also, I was very impressed with your idea that science enables us to save all over the world by discovering new things. Your study probably save many people who are suffering from arsenic damage in the future. I want to become a scientist like you, who study for people in need. Thank you very much!
・興味深いお話をありがとうございました。研究もさることながら、そもそもの科学探求の部分のお話も聞けて嬉しかったです。追加質問なのですが、水俣病やイタイイタイ病などはバングラデシュでも公害による健康被害の例として学習するのですか?また、学習する場合、どのような形で教わるのでしょうか?よろしくお願いします。
・とても面白かったのでまた聞きたいです
・自分の英語力が及ばず英語が聞き取れなくて残念だった
・砒素について丁寧に説明してくださりありがとうございました。
・ありがとうございました。
・おぼつかない英語に丁寧な回答や説明をしていただきありがとうございました。この経験は将来研究を行う際に非常に価値あるものになると感じます。心から感謝いたします。
・最初は講演会の途中で英語がよく分からなくなると思っていましたが、図が分かりやすかったり、ゆっくりめに話してくださったのである程度理解出来ました。科学の面白さも再確認できたので良かったです。今日はありがとうございました。
・英語での講義ということもあり少し心配な点はあったが講師の方が丁寧に教えてくれたので少しずつ理解することができたし、他の国の文化などを知ることができて良かったです。
・ご自身の研究に留まらず、科学の営み全般への熱意がよく伝わる素晴らしい講演でした。ありがとうございました。
・自身の英語力を高めようと思うきっかけになりました。ありがとうございした。
・バングラデシュの人々のために問題意識をもって研究をなさっていることがすごいなと思いました。将来の人々のより良い生活の手助けができるように学んでいきたいと思います。
・Thank you for your presentation. I learned how harmful arsenic is for human and the fact that meny people in Bangladesh are suffering from it for the first time.I'l keep thinking about what I can do. Also, you told us many important things to be a scientist and to be good at using English.I'll keep them in my mind and realise my deams.Thank you!
 
(以上)

前飯舘村長さん宅訪問

 11月25日,中間試験の最終日でしたが,午後から,前飯館村村長菅野典雄さんのご自宅を訪問し,飯館村の復興についてお話を伺いました。
 
 この取り組みは,福島県教育庁高校教育課「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部事業」によるものです。

 本校がこの事業の実施校に指定されことにより,国際高校生放射線防護ワークショップに参加する生徒が,訪問を行いました。


 

 

 震災後の飯舘村の取り組みは他の町村とは少し異なり,避難や放射線防護に対して村独自の考え方が窺えます。元村長さんは事故後,何冊も本を書いておられ,生徒たちも1冊を読み,飯舘村の考え方を学んできました。

 そんな飯舘村の取り組み方を,震災後の福島復興の姿の一つとして,発信できたらと考え,今回の訪問に取り組みました。

 

 突然の高校生の訪問にもかかわらず,菅野さんは資料など準備してお話しくださいました。
 

「被害者として一方的に国や東電を責めるのではなく,先方の言葉にも耳を傾け歩み寄れるところは歩み寄って,少しでも地域の復興が進むようにしたい」と繰り返しお話いただいた点が,生徒たちの心に強く刻み込まれたようです。

 
 また,奥様には生徒たちにお菓子やら飲み物,さらに帰宅時には珍しいホッキ飯のおにぎりまでいただきました。帰りのバスの中で美味しくいただきました。ありがとうございました。

 

 

SS探究Ⅰ「SDGs講演会」

 11月4日(木)6~7校時に、一般社団法人SDDソリューションズ理事 小針丈幸様を講師に迎え、一年生を対象に「SDGs講演会」開催しました。SDGsについての学習を通じて、現在の「地域創生探究」を、二年次の「グローバル探究」に継続発展させていきます。

 この『講演会』は座って講義を聴講する一般的な形式ではなく、講義とカードゲームを組み合わせたワークショップです。カードゲーム「2030SDGs」は、与えられたお金と時間の中で、各グループが目標に向かって様々なプロジェクトを行うものです。プロジェクトの進行によって、経済、環境、社会の3観点からの「世界の状況メーター」が刻々と変化します。今回は、前半に経済に偏った世界が出現し、後半でバランスを取り戻すという展開になりました。280名で偏った方向へ進み、またそれを持ち直すゲーム展開にはスリルと迫力がありました。

 小針氏の巧みなファシリテーションによってゲームが盛り上がり、また、振り返りを通じて、SDGsについての理解を深めることができました。