SSHブログ

SSH活動日誌

ジュニア農芸化学会2023に参加しました

 令和5年3月14日(火)、生物部/SSクラス(生物分野) ではジュニア農芸化学会(オンライン)に参加しました。これは「動物・植物・微生物の生命現象を化学的な捉え方に基づいて研究する」農芸化学会の高校生発表部門です。本校から3テーマ申請し、全て採択され、発表に臨みました。大会では、予め発表動画を提出しておき、大会中にその動画を見たり、関心のある聴衆からの質問に答える形で進みます。生徒達は高校生だけでなく大学生、大学教員からの質問に答え、アドバイスを受け、今後の実験の進め方の参考にしていました。また、自分が興味あるテーマも聴講し、他校の発表者と交流を深めていました。生物部では、この発表会が学年最後の大会と位置づけて発表準備をしてきました。この経験は、次年度の研究方針やプレゼンテーションに生かせると思います。

 ここ数年、この大会はコロナの影響でリモートで行われています。大会は主催大学が遠方であると参加が難しいです(今年度は広島、昨年度は京都)。しかし、リモートであれば、気軽ば参加できます。今年度も北海道から沖縄までの学校が83テーも参加しています。生徒達は自分の学校に居ながら全国の高校生や研究者と交流できるのです。直接発表、質疑応答が一番いいと思いますが、このような形式も新しい大会参加の形になっています。

令和4年度 安積高校SSH生徒研究発表会が行われました

 令和5年2月25日(土)に校内のSSH研究発表会が行われました。本校の1年間のSSH活動の集大成です。

 午前中はポスター発表です。メインは2年生の探究Ⅱの発表の場です。探究Ⅱでは「SDGsを踏まえた身近な課題」をテーマに班を作り、1年間、探究活動に取り組みました。また、1年生が探究Ⅰで「地域創生」をテーマに探究活動を行っており、クラス代表班が発表しました。理科系部活動の発表もあり、総勢90テーマの発表となりました。各班は持ち時間の中で、自分達の研究成果を発表し、聴衆の質問に答えていました。今年は本校OB,OGからなるシニアサポーターも参加し、厳しくも暖かい質問やアドバイスがありました。

 午後は本校の活動についてスライドによる口頭発表がありました。海外(ドイツ)研修や処理水と風評払拭について、全国大会に出場した英語弁論大会やSDGs甲子園の発表、SSH全国大会の発表などです。聴衆は体育館や教室のリモートで発表を観覧しました。

 閉会式では、シニアサポーターが指導した2年普通科のうち、サポーターの審査で優れた探究活動の班に『シニアサポーター賞』が選出されました。最後に東北大学大学院の酒井聡樹准教授と福島イノベーション・コーストの飯田喜之課長から講評をいただきました。

 コロナ感染防止の観点から探究活動が制限されたり、発表会も来場者を制限しなければなりませんでしたが、生徒は可能な範囲で探究活動に取り組みました。その自信が発表に現れていたと思います。

<生徒感想>

・大規模なSSの研究発表を聞く機会は久しぶりでとても楽しかったし、様々な研究結果を聞くことや、OBの方の質問などから自分自身もいろいろなことを学ぶことができた。今度は自分が発表する立場になると思うので頑張りたいと思います。

・全体的にとても簡潔にまとめられていて、理解しやすかった。研究結果もわかりやすく整理されていて、素晴らしかった。

・スライドが見やすくまとめられており、発表もわかりやすかった。今まで考えたことがあったテーマでも、今回の発表を聞いて新しい考え方を知ることができた。

 

2022年度新潟薬科大学研究系部活動支援事業報告会に参加しました

生物部/SSクラス の甘草(カンゾウ)の研究は

新潟薬科大学応用生命科学部から活動支援を受けています。

3月5日(日)に新潟薬科大学で活動支援を受けた学校の報告会がありました。

本校は安積歴史博物館からリモートで参加しました。

支援対象校は12校で、各高校の発表には、それぞれ質問や新潟薬科大学の先生方からの講評がありました。

リモートで不慣れな部分もありましたが、生徒は堂々と発表し、質問に答えていました。他校の発表も素晴らしく、今後の活動の参考になりました。

 

 

 

令和4年度東北地方サイエンスコミュニティ研究校発表会

令和4年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会が、本校及び郡山市郡山公会堂において1月20日(金)、21日(土)に開催されました。新型コロナウィルスの影響もあり人数を絞っての開催となりましたが、それでも合計180名程度が本校・郡山公会堂に集い、対面での発表・交流をすることができました。本校SSHにとって、他校をお呼びして開催するこの規模での発表会は初めてで、貴重な機会となりました。

初日、基調講演では、探検家・医師・武蔵野美術大学名誉教授の関野吉晴先生におこしいただき、「これからを生きる君たちへ~半世紀にわたる探検活動を振り返り、今何を伝えたいのか」というテーマで講演いただきました。関野先生が実際に体験してきたことから導き出される深い洞察に富んだお話が心に残りました。その後のアピールタイムでは、短時間でしたが各校の雰囲気がわかる良い時間となりました。

2日目は、15校29班が3分科会に分かれ、口頭発表に挑みました。今回は福島大学や東北大学、福島イノベーション・コーストの先生方合計10名に指導助言をお願いしました。先生方や他校の参加者からの鋭い質問に、質疑応答5分の制限時間が中々終わらないように感じ脂汗をかいた班もあったかと思います。それでも高いレベルでの質疑応答を経験することは、研究の質を高め、これからの人生に役立つことと思います。そんな緊張のあとの交流の時間だったからか、交流会では心からの笑顔で参加者同士楽しんでいる様子が見られました。

主催校としていたらない点も多々あったかと思いますが、参加者アンケートを見ていると「来年もぜひ参加したい」とか「もっと長い時間交流がしたかった」など、好意的な意見が多く、開催できてよかったと心から思いました。関野先生やアドバイザーの先生方、視察などでお越しいただいた皆様、そして参加校の生徒の皆さん、先生方本当にありがとうございました。

研修交流実施 東京学芸大学附属国際中等教育学校・京都大学・京都女子中学校高等学校

「震災と復興を未来につむぐ高校生語り部事業」により、東京学芸大学附属国際中等教育学校、京都大学、京都女子中学校・高等学校を訪問し研修と交流を行いました。

 「震災と復興を未来につむぐ高校生語り部事業」は高校教育課が進めている事業で、震災と復興に関する地域課題探究学習を通して、福島における震災、復興、そして未来について、自分の考えを持ち、自分の言葉で語ることのできる高校生(「高校生語り部」)を育成することを目的としています。訪問した生徒は、国際高校生放射線防護ワークショップに参加し、福島の復興などについて学んできた生徒たちです。
 
 1月5日(木)は、東京学芸大学附属国際中等教育学校を訪問しました。
まず安積高校から学校紹介と、放射線防護ワークショップを通しての生徒の学習活動を簡単に紹介。その後安積高校の生徒たちが、学んできたことを2つのスライドで発表し質疑応答を行いました。
 続いて、東京学芸大学附属国際中等教育学校の中学生たちが作成したワークショップを体験し意見交換を行いました。ワークショップの内容は、「学校の校庭が高レベル放射性廃棄物の最終処分場になりそう」という状況に対して校長・生徒・保護者などになってロールプレイをするというもの。多様な意見が出て、大変面白い活動になりました。

 

 

 その後京都へ移動。翌日の1月6日(金)は午前中京都大学の角山裕一先生を訪ね、安積高校の発表についてアドバイスをいただいたのち、角山先生と堀江正信先生の案内で、放射性同位元素総合センターを見学しました。センター内には、放射性元素を用いた実験を行うためのさまざまな測定装置があり、世界にも数台という小動物用のPET、MRIなどを見せて頂きました。放射性物質を扱う実験室は、汚染や漏出を防いで実験が行えるよう、さまざまな設備が設置されており、厳密な管理のもとで安全に利用されている様子でした。

 

 

 午後は、京都女子中学校・高等学校を訪問、前日同様簡単な自己紹介の後、準備したスライドを用いて発表をご覧いただき、質疑と応答を行いました。最後に短い時間ではありましたが「原子力発電所の再稼働」についての意見の交換。京都女子校の生徒たちからは「福島の高校生から、再稼働についての意見を聞きたい」と質問がありました。安全対策の充実など「条件付きならば」との意見、高レベル放射性物質の蓄積とCO2削減との対比、エネルギー価格の高騰など様々な意見が出されました。全員が迷いながらも様々な視点に基づいて幅広く考え、そんな中で再稼働にも一定の理解を示す姿に、多少の驚きを持って見てくれたようでした。

 

 

 今回予算が認められたのが年末で,また冬休み中に活動したいという生徒たちの希望もあり,新年早々の交流実施となりました。訪問先の先生方・生徒さんには,充実した研修となりましたこと,紙面を借りて御礼申し上げます。