SSHブログ

SSH活動日誌

SSアカデミーⅡ(2年・生物選択)

8月31日(木) 2年SSクラスの生物選択者は校外学習を行いました。

 郡山市内の河川4カ所について、水質調査と水質指標生物、周囲の植生や生息する昆虫の調査を行いました。

 生徒はその結果をもとに、郡山市の河川がホタルが生息できる環境か、生態系バランスはどうなっているかについて考察しました。

 普段、座学や実験室での学習ですが、今回は半日、自然の中で郡山市の河川や環境について考える良い機会となりました。

 

SSHコンソーシアム千葉との交流会について

8/23(水)にSSHコンソーシアム千葉の皆さんとの交流会が開催されました。SSHコンソーシアム千葉は福島県ポープツーリズムとの連携で、2泊3日で福島県の浜通りを中心に見学をされ、最終日に本校生徒との交流の時間をとるという計画となっていました。

千葉県立船橋高校・柏高校・長生高校、千葉大学の合計17名の生徒・学生さんが来県され、本校からは海外研修に参加予定の生徒を中心に、11名の生徒が参加しました。今年の夏季休業中に取り組んだ県内研修を中心に、エッセン交流事業(ドイツ班)、国際高校生放射線防護ワークショップ(フランス班)、国際メンタリングワークショップ(Joshikaiグループ)の活動の紹介を行った後、4つのグループにわかれて福島の現状についてディスカッションを行い、最後に代表が発表をしました。2時間はあっという間に過ぎ、最後は別れを惜しむように連絡先を交換する姿も見られました。本校の参加生徒の感想では「他県の高校生や大学生とのディスカッションは、自分が考えてもいなかった視点を得られてよかった」「今後海外で福島の現状を紹介する内容が整理できた」などがあり、とても実りの多い時間となったようです。

今後も福島を訪れた方々と積極的な交流会の機会を持てればと思います。 

最後になりましたが、今回関わっていただけた千葉県の先生方やホープツーリズムの皆様、大変お世話になりました。

Super Science Highschool international exchange program (Germany team) ~Learning session in Fukushima~ Posted on Aug.10th

From August 2nd to 3rd, the SSH(Super Science Highschool) Germany team went to the learning session in Fukushima.

①To visit Futaba Highschool, Fukushima Daiichi Nuclear Power Station(F1NPS), and Ukedo Elementary School 【to compare the situation today with the one at the time of Great East Japan Earthquake】

②To join workshops after lectures by Ms. Hirohata from Odaka Workspace and Mr. Wada, Representative Director of Odaka Worker’s Base【to learn about the people working for the stricken area’s progress】

③To visit renewable energy plant.To plant a Commemorative tree .【Devastated area today, tomorrow and us】


【Session reviews】
・We have different thoughts and feelings. Although I'm living in Fukushima, I realized that I had been looking at the areas around F1NPS through prejudice.

・It was a great opportunity to think about the issues that even adults cannot solve yet, such as energy issues and post-GEJE-resurrection. Also, group discussion was valuable for me. Other opinions that I never thought of, really surprised me and widened my horizon.

・To see is to believe. The important thing is to see things with your own eyes, to consider if the thing which the media is reporting is true or not, and stop swallowing everything the media is reporting.

・I’ve been worrying too much about what others might think of me, and couldn’t really express what I wanted to say. But I realized that by expressing myself, I can really deepen the understanding of my own thoughts. Also, I felt I could actually gain more insight by listening to other opinions.

【What do you want to tell people around you and German people?】

・Some areas are still left barricaded and no one can enter. People in stricken areas are not trapped in the past, and in fact are taking actions for the future.

・GEJE damaged Fukushima seriously. But the residents’ aspiration developed the area greatly in the past 12 years, and the people living there are energetic.

・Many people in Fukushima are full of hope. Despite the unpreceded damage, the devastated area is reviving steadily, driven by people’s enthusiasm. It starts the positive chain reaction that leads to the future.

・Stricken areas in Fukushima are being developed again. A lot of people are not working for a restoration, but for an innovative development which exceeds the past. Although residents have been suffering from problems such as reputational damage and radiation dose, they are committed to this development for years.

・I don’t think that many German students exactly know the damage which Fukushima suffered and the current situation. I would like to tell them that there are energetic people like Ms.Hirohata and Mr.Wada who are developing this area not just for the restoration, but for a much better society, and some devastated areas are utilized as renewable energy power plants.

令和5年度スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会への参加について

標記大会は、全国のSSH指定校が一堂に会して開かれる、SSHの全国大会にあたるものです。今年度は、ここ数年の中で制限も大幅に緩和され、8/9(水)~10(木)に兵庫県の神戸国際展示場で開催されました。

本校からは、校内セレクションを経て推薦されたグループが

麹菌「カビA」の活用~食べ残しからバイオエタノール~

を発表テーマに、生物B(主に植物・農学系)部門で発表しました。審査の結果、残念ながら表彰該当とはなりませんでしたが、3年生を中心に2年生、1年生の3名のチームのまとまりもよく、来年・再来年と研究の深化が期待できるような発表・質疑応答でした。

本校は全ての生徒がSSHに取り組む学校です。ですから、全員が本発表会に参加する条件に当てはまります。個人・グループで様々な研究活動が行われていると思いますが、来年の全国大会に推薦されるよう、取り組んでいる研究を深めていってください。

SSHドイツ海外研修~県内研修の様子~

8月2日(水)~3日(木)、安積高校SSHドイツ研修班では「ふくしまの今を知る」ことを目的とした県内研修を行いました。

 

・双葉高校、福島第一原発、請戸小学校見学【被災の当時と現状】

・小高工房・廣畑氏、小高ワーカーズベース・和田氏の講話とワークショップ【被災地で活動する人々】

・再生エネルギー見学、記念植樹と2日間の振り返り【被災地の今とこれからと私たち】

<生徒感想>

・同じ福島県に住んでいながら、かなり分厚いフィルターをかけて原発近くの地域を見ていたことに気づいた。

・今回はエネルギー問題、震災復興に関する問題など大人が悩んでいる課題を高校生の時期に考えることが出来てとても良い機会となった。また、グループディスカッションの時間は有意義なもので、考えもしなかった意見を仲間から言われはっと気付かされる場面が多々あり自分の知見が広がったと思う。

・話で聞くだけでは分からないことが多い。また、メディアの情報などをすべて正しいと思うのではなく、本当かどうかを考えたり、実際に見たりすることも大切であるということ。

・今まで自分の言ったことに対して、どう思われるかを気にして、自分の思ったことを伝える勇気があまりなかったが、自分の言葉で表現することによって、自分がどんなことを考えていたのか、深めることができて、うれしかった。また、他の人の意見を聞くことによって、考えが何倍も広く深くなったことを実感した。

 

<周囲の人たちや、ドイツ交流で伝えたいこと>

・まだバリケードなどで入ることが出来なくなっている場所がある。住んでいる人は過去のことを考えすぎるのではなく、これからのことを考え、行動しようとしている。

・福島が受けた被害は相当のものであったということ。また、現地の人々の熱い志によってここ12年で大きく飛躍しており、そこで懸命に生きる人々は生き生きとしている ということ

・福島には希望があるということ。被害は大きく受けたが、それを乗り越えた人々の熱い心が相双地方を前へ前へと進化させている。それが憧れの連鎖を生み出し未来を楽しんでいた。

・福島の被災地は、どんどんと前に進んでいるということ。復興という言葉ではなく、元の状態よりもさらに前進するような、多様な姿勢で震災に向き合っていて、風評被害や、放射線の線量に悩まされながらも、何年もかけて真摯に取り組んでこられた方々がいるということ。

・ドイツの高校生は、福島が震災でどんな被害を受けたかや今の福島の現状を正しく理解している人は少ないと思う。そんな高校生に、今の福島は廣畑さんや和田さんのようにパワフルな人がいて、復興という意識より、良い社会を創るという考えで前に進んでいるということを伝えたい。また、震災で被害を受けた場所を再生可能エネルギーの発電所として有効活用しているということを伝えたい。