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坪倉先生の医療深掘りゼミ第八回、第九回を行いました

月に1,2回開いていただいている福島県立医科大学の坪倉正治教授によるゼミの報告をします。

 

11/5は医療従事者の方々に、仕事の内容や医療とは何かについてご講演いただきました。
ここまで色んな職種の方のお話しを聞く機会はなかなかなく、貴重なお話をたくさん聞けました。

・南東北病院 麻酔科医 島津勇三様
・元看護士 医療ガバナンス研究所研究員 樋口朝霞様
・常磐病院 乳腺科医 尾崎章彦様
・帝京大学 大学二年生の方 

<生徒感想>

・あまりイメージのついていなかった麻酔科の仕事について知ることができました。先生自身が麻酔科を縁の下の力持ちとおっしゃっていましたが、本当にそうだと思いました。手術後の痛みのケアを行うのだと知りました。手術中のお仕事は患者さんの生命にダイレクトにかかわるので、大変重大な役割を担っているのだと感じた。「すべては患者さんのために」と患者さんを第一に考えて仕事をされていることが伝わりました。(1年女子)

・看護師の方のお話しでは、緩和ケアに入った患者さんへの対応や、意思表示ができなかったり、家族がいない患者さんは治療において大変になってしまうと分かりました。それは地域によって差があること、家族の都合と患者さんの意見が違うと、看護師や医師ではどうにもならないことをしりました。意思表示できなくなる前の患者さん自身の医師をどれだけ尊重できるかが大切だと思いました。(1年女子)

・外科医の方の話から、医療との向き合い方、考え方を知りました。診療30%研究30%社会貢献40%という考え方が印象に残りました。はじめ、僕は現場で働く方は現場で働くだけで、研究職の方は研究だけなのかと思っていました。しかし、そのどちらもバランスよく、さらに社会貢献をするなんて、すべて達成するのは難しいだろうと思う一方で、素敵な考え方であるし、自分が医療者になったときには、この理想をもって仕事に向き合っていきたいなと思いました。

また、医学部に通う方の日常を詳しく知ることができたのが収穫でした。漠然と、ひまがなく大変な印象を持っていましたが、実際にはいろんな活動をする時間があることが分かり、少し安心しました。

今回講演をお聞きした先生方のような立派な医学生・医療者になれるよう、精いっぱい勉学に励みたいと思います。(2年男子)

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11/12は坪倉先生によるがんと社会問題についての講義でした。
これまで「介護」「救急」とテーマを変えながらゼミをしていただきました。
インプットとして坪倉先生が講義→生徒が調べてきて発表、先生からのアドバイス→さらに深めてもう一度発表
の流れで行っており、今回のテーマは「がん」です。
今日は生徒の視点を広げる素晴らしい講義をしていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

<生徒感想>

・今回は「がん」について学んだ。がんそのものの仕組みに加え、がん治療についてのいろいろな問題があることを知った。症状があっても病院にこない・来れない、医学の王道に乗っていないような治療がある、発明した薬が実際につかえるようになるまでに時間がかかる(ドラックラグ)、検診を行ったところで、日本の場合は受診数が20%くらいの市町村がざらにある、高度な医療費は税金の負担になる、なくなってしまった場合の親族の対応(グリーフケア)の課題・・・などを学んだ。 (2年男子)

・今回から1年生もプレゼンに加わるという事なので、先輩として引っ張っていきたい。 (2年男子)

・がんは自分や身近な人がなる可能性がある他人事にはできない病気であり、検診や治療・社会復帰など思った以上に数多くの問題があるのだと分かりました。他の人とどんな課題があるのかを話し合ったとき、様々な視点から意見が出てきて面白かったです。がんになったときに身体面だけでなく精神面に関わる問題(病気の告知や家族の問題)が複雑に生まれていて、それをどう解決するのかを考えていくことが大切だと分かりました。とてもいい刺激を受けた講演でした。 (1年女子)