SSHブログ

2020年2月の記事一覧

SS探究Ⅰクラス発表会

 本日6・7校時にSS探究Ⅰクラス発表会を行いました。昨年6月から行ってきた研究の成果をA0判のポスター1枚にまとめ発表しました。長期間に及ぶ探究活動やポスター発表は、大部分の生徒が初めて体験であったと思われます。ポスターにも苦労と工夫のあとが見られました。このクラス発表会では、発表だけにとどまらず、発表に対する質疑応答、発表に対する生徒間の評価も行いました。この発表会での反省点を今後の活動に繋げてほしい思います。
 なお、今回のクラス発表会を踏まえ、さらに研究に磨きをかけ、3月18日(水)のSSH研究発表会にて成果を発表します。是非多くの皆様にご来場いただき、ご意見を賜りますようお願い申し上げます。

福島高校SSH発表会に参加しました。

2/22(土)福島高校SSH発表会に、生徒32名(うち発表11名)で参加させていただきました。

発表のクオリティ、全体的な運営、学校全体のSSHに取り組む雰囲気と、おおいに生徒たちの刺激になったようでした。
また、生物部2班と物理部3班がポスター発表に混ざらせていただき、福島高生をはじめ指導教員の皆様や全国からの参加者と議論を深めることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生徒感想を載せます。

・福島高校全体でSSHを楽しんでいるような素晴らしい一体感でした。各研究も本格的で、大変勉強になりました。この熱気を安積高校にも持って帰れるように、私も努力したいと思います。

・一番心に残ったのは全体発表です。自分たちで研究したことを分かりやすく堂々と大きな声で私たち聴衆に伝えたいと強く思って発表している姿はとてもかっこよかったです。その姿勢が研究内容をさらに魅力的なものにしていると感じました。特に、英語でスピーチを行っていた日英研修の方々の発表が印象的でした。イギリスの方々と共に議論し、世界の問題について考え、英語で交流している様子を見て、私もぜひ体験してみたいと思いました。

・ディベートでは同じ一年生にもかかわらず全員がレベルの高い議論をしていて、相手の論のチェーンを切るような鋭い指摘が飛び交い、とても興味深かった。

・口頭発表では前編英語の発表もあり、そういった実践的な英語力を身に着けていくべきだと思いました。また、プラズマに関する発表ではかなり分かりやすく、知識がなかった私でもかなり理解することができました。質問対応も素晴らしく、まさにお手本のような発表と感じました。勉強になりました!

生物部・物理部中心にポスター発表練習会を行いました

2/4(火)放課後、生物実験室において生物部・物理部によるポスター発表練習会をおこないました。他の理科部の生徒も加わり、活発な質問が飛び交いました。

年度内は福島高校のSSH発表会と3月の校内SSH発表会の2つの機会があります。より分かりやすく内容の濃い発表になるよう、頑張ってください!!

東北地区サイエンスコミュニティ

 1月24、25日(金、土) 山形県立東桜学館中学校・高等学校にて行われた令和元年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会に参加しました。

 1日目に口頭発表、2日目にポスター発表が行われ、本校からは口頭発表に物理部、ポスター発表に生物部、化学部が参加しました。

 指導助言者の先生方や他校の生徒と意見交換を活発に行い、これからの課題や研究のまとめ方について理解を深めていました。

  

 

 

SSH物理学講演会

1月29日(水)16:30〜18:00に 東京大学名誉教授早野龍五先生をお招きしての講演会を実施しました。

演題「きみは原子を見たことがあるか」。

 原子という考え方は19世紀以前からあったが,原子は観察できないほど小さく,20世紀に入っても原子など実在しないと主張する学者との論争が続いていた。論争に理論的決着をつけたのが,かの有名なアインシュタイン。1905年の論文「静止液体中に懸濁した微粒子の熱の分子運動論から要求される運動について」がそれ。水分子の衝突のために,ブラウン運動をするコロイド粒子の変位は,経過時間の平方根に比例するという式を導出した。そしてフランスの科学者ジャン・ペランがこれを実験で確かめた。

 アインシュタインやペランの論文から式やグラフを抜き出すなど,豊富な資料に基づいて,まず,原子の実在はどのようにして確固たる科学的事実となってきたのか,さらに現在の水素原子が134億年前の初期宇宙で誕生したことなどを,実にわかりやすくお話しいただきました。
 今回の講演会の参加は,時期的に1・2年生のみでしたが,はじめにそれを確認すると平易な言葉を選んで説明してくださいました。60分でお願いした講演は瞬く間に過ぎ、30分を予定した質疑の時間も,途切れなく質問が飛び交いました。


 さらにこの夜早野先生から,生徒の質問に答える形で作成されたグラフが届きました(上右グラフ)。講演会終了後,ぜひまた早野先生をお招きして,反物質のお話や,原発事故後の福島についてお話をお聞きしたいという声が多数寄せられました。

(生徒の感想)

  • 僕はこの講演を聴いて、物理や化学への興味がより深まりました。僕たちが授業で習った知識を使ってわかりやすく説明していただいたので、今まで事実としてしか知らなかったことと知っていることとの関係の深さがよく分かりました。太陽が水素でできているとわかった理由から銀河が広がっているとわかった理由までが一つにつながったときは、このような研究の奥深さにとても感動しました。 僕にはまだ具体的な目標や夢がなく、将来なにをしたいのかわからなかったけれど、一つの選択肢としてこのような研究の道に進むのも良いなと思いました。 本日はこのような講演の機会をつくっていただき本当にありがとうございました。(2年生)
  • 本日はご講演、ありがとうございました。特に分子の存在の証明についてのお話では、あらゆる現象がなぜ起きるのか疑問に思うことが出来る科学者のすごさを思い知らされました。ブラウン運動でいえば、花粉が破裂して出てきた微粒子は動物の精子にあたる物だろうと考えられていたのに、それをさらに研究したことでブラウン運動の存在を発見し、アインシュタインはその動きを研究したことで分子の存在を裏付ける可能性を見つけた、と聞きました。ブラウン運動やアインシュタインについては名前だけ知っているような状態で、その何がすごいのかを気にすることもしませんでした。わたしは文系に進む予定ですが、今回、科学の奥深さを知ることが出来たことで、今まで気にするようなこともなかった事柄(最後の質問の中にあったダークマターやダークエネルギーについて、また宇宙の膨張についてなど興味がわきました)について、気になったら少しでも調べてみるということをしていきたいと思います。本日は貴重なお時間を割いてのご講演、本当にありがとうこございました。(1年生)
  • 私は、物理学者として有名な先生が来て下さるというお話を聞き、是非ともこの機会に自分も参加して原子について学んでみたいという好奇心から参加しました。 「原子」について普段の授業や学校生活ではあまり考えてくることはありませんでした。ですが、今回の講義でその内容の広さを知り、私たちが習うことは本当にその一部にしか過ぎないのだと実感させられました。特に興味深い内容だったのはブラウン運動の研究による原子の存在の実証です。粒子運動の実験については今回初めて知り、コンピュータも普及していない時代、自らの計測によってその規則性を見出した研究者たちの業績と、自分たちは教科書にまとめられた式のみを見ているという事実のスケールの違いに驚かされました。見ることの出来ない原子がそこに在ると言われて私は何気なくその事実を受け止めてきましたが、今回その証明を少しでも理解することができたのではと思います。また、先生が最後におっしゃった宇宙を形成している物質についてで、私たちが知ったつもりでいる物質が全体の5パーセント程度であり、他はまだ解明されていない点に好奇心が湧きました。私には将来研究者になりたいという現時点での目標があります。しかし、まだどの分野を追求するか、自分にはどれが適しているのか、と模索している最中です。今回の先生の講義で物理の分野にも魅力を感じました。そのことも視野に入れて探していこうと思います。講義の中ではまだ自分が理解できない公式等の多くを目にしました。物理の世界を深く知るためにまずは、今の物理基礎の理解に努めていこうと思います。先生がまた安積高校に来校された際は反物質についての講義に是非とも参加させて頂きたいです。本当にありがとうございました。(1年生)

(この講演会は福島県社会教育課「チャレンジ!子どもがふみだす体験活動応援事業」の支援を受け実施されました)