本校SSHについて

令和6年度より、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)のⅢ期指定(文理融合基礎枠)を受けております。

 本校は文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール(SSH)のⅢ期指定を受けております。本校としては、平成14年度~16年度のⅠ期、平成17年度~18年度の経過措置。今回は平成31年度~令和5年度のⅡ期から引き続いてのⅢ期指定となり、令和6年度から新設された「文理融合基礎枠」での採択となっており、Ⅱ期までに開発してきたことを令和6年度から10年度までの5年間の指定期間でさらに発展させていくことになります。
 研究開発課題は「チーム安積モデルによる地球的課題解決に向けた国際共創力を有する科学技術系リーダーの育成」です。理数系カリキュラムの開発のみならず、自然科学と人文・社会科学を融合させながら探究活動のさらなる充実を目指し、実践に励んでまいります。

 本校で予定しているSSH事業の概要については、下記資料(PDF)をご覧ください。

 SSHⅢ期事業計画(ポンチ絵)  SSHⅢ期事業計画(概要)

 また、SSH事業についての内容や視察の希望等のお問い合わせにつきましては、本校教務部探究班までお電話かメールにてお願いいたします。今後も引き続きよろしくお願いいたします。

SSHブログ

SSH活動日誌

【SS探究Ⅱ】2年生 仮説設定発表会

 7月10日(水)2年生の探究活動では「仮説設定発表会」が実施されました。3年生まで行う「SS探究Ⅱ」の探究テーマについて、班ごとに設定したテーマと仮説、手法を発表し、テーマと仮説に矛盾はないか、探究の方法に問題はないか、検討されました。発表時にはゼミの仲間やシニアサポーターからの質問があります。自分達で考えると上手く進みそうなテーマも、他者の視点からみると仮説に無理があったり、探究が難しかったりします。生徒はそれらの指摘も考えて夏休み明けにはテーマを決め、探究を進めていくことになります。

 昨年度まで普通クラスの「SS探究Ⅱ」のテーマは「グローバル探究」としてSDGsを中心としたテーマでしたが、今年度はSDGsだけではなく、1年次の地域創生をより深めようとする探究テーマや福島復興についてのテーマも設定されています。139期生がどのようなテーマを探究していくか、楽しみです。

 

【福島復興WS】放射線学習会

 7月18日(木)放課後、福島復興ワークショップの一環として「放射線と健康について」「中間貯蔵施設について」の学習会が行われました。

 1コマ目は福島県立医科大学 健康リスクコミュニケーション学講座の田巻倫明教授から「放射線の基礎と健康影響-身の回りの放射線と医療で使われる放射線-」というテーマで放射線の基本的な知識(放射線と放射能の違い、ベクレルとシーベルトの違いは?)と、医療でも利用されている放射線について、被ばくの種類と限度について、講義がありました。

 2コマ目は 環境省 福島地方環境事務所 中間貯蔵部 中間貯蔵総括課 体外調整係長の髙山直也氏から「原発事故からの復興への取組-中間貯蔵施設の現状について-」というテーマで中間貯蔵施設とは何か、福島の除染と除去土壌の中間貯蔵と利用についての講義がありました。

 2時間もの講義とディスカッション、質疑応答でしたが生徒は熱心に取り組んでいました。 生徒の中には、講師の先生方が帰った後も、放射線について、福島復興について自分達が考えることについて、担当教員と話す姿も見られました。今回の学習会は放射線や福島復興の勉強会だけでなく、福島第一原子力発電所見学会や中間貯蔵施設の見学の事前学習も兼ねていました。

 講義を聞いて、実際に見て、考えたことは、何かを行う為の確実な礎となります。様々な課題が複雑に絡んだ福島の震災からの復興は終わっていません。これから福島がどうあるべきか、みなさんの考えや取り組みがこれからの福島復興のパワーになります。

<生徒感想>

・放射線のことや中間貯蔵施設について、よく知ることができました。今の福島の現状を知り、他人事では全くないと感じました。今後も勉強を続けたいです。

・自分が思っていた以上に土壌を処理するまでの課題が多かった。これから土壌の再生利用について話し合いが行われるとのことだったので、色々な用途が見つかって欲しい。

・前回の学習会では知ることができなかった情報も知ることができた。見学時も今日の内容を思い出しながら見学したい。

 

国際英語プレゼンテーション大会(START2024)

 7月19日(土)に山形県立東桜学館中学校・高等学校を会場として行われた、国際英語プレゼンテーション大会(START2024)に参加しました。この大会は、学校在学中に行った個人やグループの探究・研究活動の内容を英語で発表及び質疑応答を行い、審査により研究テーマごとに分かれた5つの会場で1位と2位が表彰されます。

 本校でからは、科学、人文の両部門に各1チームが参加しました。

第1会場(科学分野)では「Towards Self-Production of Glycyrrhiza uralensis in Japan : Hydoroponic and Soil Cultivation, and Estimation of Natural Grouth Condition」というテーマで薬用植物の甘草(カンゾウ)についての探究で 伊藤・阿部・舟木・藤澤 チームが発表しました。

第4会場 人文部門では「The exchange program in Garmany」というテーマで ドイツへの渡航、現地生徒との交流を通して考えた英語教育について 小島・平山・林 チームがプレゼンしました。

全て英語での発表、質疑応答を生徒達は堂々とやり遂げました。審査の結果、第1会場の伊藤・阿部・舟木・藤澤 チームは2位を受賞しました。

<生徒感想>

・最初はかなり嫌だったが引きづられてでも参加して良かった。次の発表に活かしたい

・自分は他のメンバーより英語力が劣っているから文献調べや資料作りに頑張った。絶対、一人ではできない経験ができた。他のメンバーには感謝しかない。この経験をこれからの英語学習に役立てたい。

・結果としては悔しい結果となりました。しかし、英語の大会に初めて挑戦して大変な場面もありましたが、とても楽しかったです。悔しかった、楽しかったで終わらず、学んだことや反省点を活かして、今後の発表会や探究活動に活かしていきたいと思います。

 

令和6年度 安積高校「SS探究Ⅱ」探究活動最終発表会

 7月9日(火)14:00~16:00 安積高校「SS探究Ⅱ」探究活動最終発表会が実施されました。これは3年生が、2年次から取り組んだ「SS探究Ⅱ」の最終発表の場です。3年生は、同級生や1,2年生、保護者、シニアサポーターの見守る中、2月の中間発表会の反省を生かし、パワーアップさせた発表をしていました。質疑応答では鋭い質問にも負けず。適切に回答していました。

 3年生はこの後、探究活動の成果を論文にまとめ、2年間の「SS探究Ⅱ」の終了となります。お疲れ様でした。

 1年生は「SS探究Ⅰ」のまとめの活動に取り組みます。2年生はこれから「SS探究Ⅱ」のテーマを決めることになります。

 先輩の発表を参考に、充実した探究活動になることを願っています。

<生徒アンケートより>

Q 発表の優れていた点はどんな点ですか?

・全体的に分かりやすかった。

・前回の体育館の発表の時よりも研究が進められていた。

・データをもとに考察し、かつデータにも疑ってかかった姿勢がいいと思った。

・先行研究と自己研究のどちらも取り込まれていたので、自分達の実生活に活かせる内容になっていました。

・実験や式について詳しく書かれていた点。どんなものなのか自分でも調べたくなった。

Q 発表会であなた自身が得たものは何ですか?

自信/プレゼンテーション能力/研究とかは意外と思い通りにならないということ/行動力/様々な考え/テーマを深堀りすることの大切さ/質問される可能性の高い物事を予測してその対抗策を考えるレジリエンスを得た/日本中、世界中に様々な問題が溢れていて、興味深いものがたくさんあった為、もっと向き合うべきだと思った

【SS探究Ⅱ】先輩方、今年もお世話になります!~シニアサポーター合流~

 6月から2,3年生の探究Ⅱに16名のシニアサポーターが合流しました。2年生は4月から取り組んでいる新たな探究について、テーマ設定からサポーターにアドバイスを受けます。3年生も2年生から取り組んでいる探究テーマについて、最終発表と論文作成の伴走をしてもらいます。合流初日から、どの教室でも世代を超えて安高生が議論を交わしていました。

 シニアサポートネットワークも3年目となりました。生徒はサポーターから教科書にない知見をどんどん吸収し、探究のレベルを上げています。サポーターからも「高校生との交流は刺激になる」「自分の経験を若い世代に伝えられるのは有意義だ」「世代が違うOBと交流できるのは楽しい」との感想をいただいています。安積高校の先輩方の熱い支援は探究活動にも広がっています。

[お知らせ]シニアサポートネットワークでは、毎年、生徒の探究活動を支援してくださるOB,OGを募集しております。今年度は9月に説明会を開催する予定です。日程は本校HPおよび同窓会誌にチラシを同封予定ですのでご覧ください。