SSH活動日誌
令和6年度「安積高校SSH探究活動発表会・成果報告会」について
令和7年2月7日(金)午後~8日(土)午前に、令和6年度「安積高校SSH探究活動発表会・成果報告会」 を開催いたします。こちらは参加校用のものになります。見学・視察などについて、また保護者の皆様への文書は後ほどアップロードしますので、しばらくお待ちください。
【福島復興ワークショップ】福島第一原子力発電所見学
8月2日(金)に福島第一原子力発電所(イチエフ)見学会があり、19名の希望者が参加しました。これまで放射線や処理水に関する学習会を行いましたが、実際に水素爆発を起こした原子力建屋や5号機内の使用済み燃料プールを見学しました。
見学台から道路1本隔てた先には、鉄骨が見える建屋やカバーが掛けられた建屋がそびえていました。しかし、見学者やスタッフの方々は放射線モニターが装着されたベストは着用しましたが、防護服の必要はなかったです。事故当初は爆発で破片が散乱していたであろう道路も除染、舗装され、普通のバスで移動できました。
昨年度よりさらに見学できる場所が多くなったと思いました。燃料デブリの回収など、問題はまだありますが、少しずつですが、廃炉への道は進んでいます。
<生徒感想>
・今まで、テレビや本を通しての情報しかなかったので、実際に足を運ぶことで、よりイチエフの現状、これまでの努力が見えました。課題もとても多いと思います。そんな中で自分ができることは何か、考えました。
・今回の貴重な体験を身近な人に伝えたいと思った。
・質疑応答の中で、科学的な安全性より社会の人の理解の方が問題になることが多いと思いました。改めて教育が重要だと思いました。
・実際に見て想像以上にスケールの大きさを感じた。1号機のガレキを見て、作業の難しさを感じた。
・13年経った今でも事故の跡は残っており、復興に関わる企業が非常に多いことを知った。そのようなの仕事を知ると、まだまだ解決すべき問題があると感じられた。
※この活動は サントリー東北サンさんプロジェクト「シン・みらいチャレンジプログラム」の支援を受けています。
実験観察特別授業(2年SSアカデミーⅡ 物理)を行いました
9月5日の2年生のSSアカデミーⅡの授業で,実験観察特別授業が行われました。
SSアカデミーⅡは,2・3年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の授業です。
実験観察授業は,4校時連続で実施される授業で,じっくりと時間かけて実験観察をするというもので,1コマではできない内容の実験や観察を行うものです。
このうち物理選択者は,スマートカートを用いた力学実験に取り組みました。
スマートカートは,力・位置・速度・加速度センサーを内蔵した力学台車です。センサーで取得したデータはリアルタイムでタブレットに送信され,タブレットのアプリ上で直ちにグラフ化して表示できるというものです。
今回の授業では,班ごとに自由に実験内容を決めることとし,4校時(装置の説明・実験準備),5校時(実験の検討と決定),6校時(データ取得と発表準備),7校時(発表),というタイムテーブルで実施しました。
各班のテーマは次のとおりです。
①傾斜とばね定数
②動摩擦係数の測定
③単振り子の張力の測定
④鉛直ばね振り子の周期の測定
⑤スマートカートとレールの間の動摩擦係数の測定
⑥反発係数の測定
⑦円運動の間の張力の測定
⑧衝突実験
⑨単振り子の軌道上での張力の変化
⑩円錐振り子の加速度の測定
⑪運動量と力積の関係
⑫動摩擦係数の測定
⑬スマートカートによる斜面角度の測定
⑭単振り子の加速度の測定
各班でテーマを決め、力学スタンドやレール、ばね、糸などを組み合わせて自分で実験方法を考え、スマートカートで必要なデータを取得しました。そして「実験方法」、「グラフ概形」、「関連する物理の式やモデル」、「グラフから分かること・考察」、「グラフの形状の予想との差異」、「誤差やずれの発生理由の考察」などをパワーポイントにまとめ、他の班の前で堂々と発表しました。
どうしてそういうグラフが得られるかをちゃんと物理の式とモデルを用いて表現すること、センサーで得たグラフがどうしてそういう形になるかを説明すること、分かりやすくプレゼンすること・・・
どれもとても難しかったようで、苦労している生徒は多かったです。しかし、勉強になった、という感想も多かったです。
他の生徒から一番評価されて反響があったのが、8班の衝突の実験でした。動いているカートが静止しているカートにぶつかる場合、質量が同じで弾性衝突ならぶつかった側は静止するはずです。しかし、ゴムダンパーで衝突させる場合はぶつかった側のカートが少し動き続け、一方で磁石ダンパーの場合は完全に静止しました。
運動量の合計を見てみると、磁石の場合は磁力の位置エネルギーの変化が原因なのか運動量の減少がゴムダンパーの場合よりも大きく測定されました。興味深い現象です。
4班の実験では、弾性力の変化をもとに周期を測定しました。分かりやすく結果をまとめることができ、誤差も少なく測定できました。
9班の実験では、単振り子の運動中の張力Sと接線方向の加速度a変化を式としてもとめ、S-aグラフがどのようになるかを測定し概形が理論式と合っていることを示しました。なかなか見ないグラフなので興味深いですね。
<生徒感想>
・今回初めて自分で実験から発表まで行った。まず実験方法が正しいか、考え方の前提が正しいか、正しく測定できたか、正しく計算できたか、確認することがたくさんあって、「研究」というものの奥深さを感じた。
・実験は少し時間がかかってしまったが、理論値との誤差は2%程だったのでうまく実験を行うことができたと思う。誤差の原因はスマートカートの傾きが鉛直方向からずれてしまったことが原因だと考えた。
・単振動の復元力と円運動の向心力を混同してしまって発表したので、間違った結論を導いてしまった。実験原理をしっかり考えることが大切だと思った。
・自分たちは測定を一度しか行えなかったため、信頼しにくい結果となってしまった。たくさん学ぶことがあった実験だったので、今後の研究に活かしたい。
・8班の衝突の実験について
(生徒A)磁石とゴムでは磁石の方が弾性衝突に近くなったという結果に興味を持った。
(生徒B)磁石を使ったときに初速度を与えた方が完全に静止するのが予想に反していて驚きであった。
(生徒C)考察までしっかり行っていてすごいと思った。
<各生徒が他の班の発表をまとめたプリント>
【福島復興ワークショップ】六ヶ所村原子燃料サイクル施設見学
8月19日(月)に青森県六ヶ所村にある「原子燃料サイクル施設」を見学しました。こちらでは日本の原子力発電所で使用するウランの濃縮工場や、発電所から出た低レベル放射性廃棄物埋設センター、高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設、使用済み燃料再処理工場(建設中)などがあります。まさに日本の原子力エネルギー「サイクル」の中心施設です。
六ヶ所村は「エネルギーの村」として再生可能エネルギーにも取り組んでいて、私たちは広がる太陽光パネルや風車を眺めながら施設に入りました。
まずはセンターで施設の概要の講義を受け、使用済燃料の再処理の仕方や安全管理について学びました。その後、実際の低レベル放射性廃棄物埋設センターや高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設を見学しました。青森への日帰り弾丸見学会でしたが、生徒は日本唯一の原子燃料サイクル施設を直接見て、知識が深まったようでした。
<生徒感想>
・日本に一つしかない原子燃料サイクル施設を見学し、日本各地の原子力発電所からこ
こに集まってくる様々な、大量の廃棄物や使用済みの燃料を管理・処理する大変さを知り
ました。
・今回の見学で再処理の規模の大きさに驚いた。多くの会社が関わっていることもわか
った。建設済みの施設も新たに竜巻に対する防御施設をつくるなど、安全管理が徹底され
ていると思った。
・県外の見学会にはあまり参加する機会がなく、特に高レベル、低レベル放射線廃棄物
について学ぶ機会はあまりなかったので参考になりました。
・実際に見ることでガラス固化体のサイズ感や安全のための設備など、知識だけでは分
からなかったことが理解できた。
・1月にイチエフ(福島第一原子力発電所)を見学した際、これまでにはない衝撃を受けた。
座学では感じることができなかった事故の規模感を感じることができた。今回もメディア
で目にする六ヶ所村の一連の施設を自分の目で見てこれまで得た知識と現状を結びつける
ことができた。
物理オリンピック全国大会(二次予選) 銀メダルと銅メダルを取得しました
8月20日~23日、物理部3年生の岩井君と寺下君が兵庫県SPring-8にて行われた物理オリンピック全国大会(二次予選)において、銀メダルと銅メダルを取得しました。
試験は理論問題と実験問題それぞれに5時間臨むハードなものです。
二次予選の参加者100名のうち、表彰は金メダル6名, 銀メダル12名, 銅メダル12名だけですので、受賞は大変名誉なことです。おめでとう!
なお、今年度物理部の3年生は4名おり、2名が先日全国総文にて受賞し、残り2名が今回物理オリンピックで受賞しました。
お互いに刺激を与えあって切磋琢磨した結果です。頑張りました!
新聞記事はこちら物理オリンピック新聞.pdfです。
写真左 入賞した2名 写真右 3年生全員
SSHインド海外研修~県内研修(福島県浜通り)
令和6年度からの安積高校Ⅲ期SSHでは、研究開発課題である「チーム安積モデルによる地球的課題解決に向けた国際共創力を有する科学技術系リーダーの育成」の達成を目指して各種事業に取り組んでいます。その中でインド海外研修は、「国内外の学校との交流の継続・発展及び福島を学び共創を促進する場の構築」を目指して行われるものとなります。本年度は来年1月に8名の生徒が渡航予定ですが、それまでの間にサポートメンバーと共に県内外で研修を行っていきます。今回は8/20(火)~21(水)に実施した、県内研修(福島県浜通り)における参加生徒のふりかえりになります。
1日目 8/20(火) 学校-JR双葉駅前-双葉駅周辺フィールドワーク・インド出身者との座談会(一般社団法人双葉地域観光研究協会)-宿舎
・双葉町ウォーキングツアーに参加しました。実際に歩いて震災後の町の様子を見ることで、今の現状、双葉町に住む方の復興への強い思いを感じることが出来ました。震災以前の町の様子や行事のことを、歩きながら物語のように知ることが出来ました。特に町のあちこちに、以前住んでいたり復興に携わったりした方が描かれているウォールアートをみたことで、新しい復興の形を知り、震災後町に戻らなくても町を元気づけることが出来る良いものだと思いました。(2年・E)
・自分の被災地に対する見方が、やはり現地に住んでる人の話を聞くと、変わったというか、より前向きな方向になった。また勝手に自分は福島に世界中が悪いイメージを抱いていると思っていたが、そんな事はなく、むしろ誰も福島県を知らないということがわかったし、これをチャンスと捉え成熟した日本で発展途上の土地はここしかないと言う観光研究協会の山根さんの言葉にもあったように、ここにしかない魅力を、自分も福島県民の1人として、福島県外そして海外の人に伝えていこうと言う強い意志が芽生えた。また自分の知らない福島の魅力や、これも当然自分が知らないインドの習慣や文化、暮らしぶりがわかったので、とても良い経験になった。また自分の探究活動で「原発を観光できないか」と言う課題を設定しており、ホープツーリズムにも関心があったのですが、山根さんの話を聞いて新たな気づきがうまれてよかった。今後機会があればまた伺いたいと強く思った。そしてインドの渡航の際、今日スワちゃん・トリくんというインド出身の方から聞いたインドの貧困や格差により生じるトラブルについてしっかり体感し、解決方法を模索してみようと思う。今日お会いできたお三方の生き方には本当に学ばせられる部分が多く、自分もお金だけではなく、その地域に貢献できる仕事も、進路の1つの選択肢として考えてみようと思った。(2年・S)
2日目 8/21(水) 宿舎-東日本大震災・原子力災害伝承館-学校
・伝承館では多くの資料や映像、避難を強いられた人々の証言などで3.11のことが残されていました。被災地で撮られた写真と横に添えられた説明書きからは、事故がまだ終わっていないことを突きつけられた気がします。また、原発事故前の住民たちの原子力の捉え方は印象的でした。原子力に明るいイメージを持ち、実際、原子力により地域が活性されていた面もあったのだと、展示資料からわかりました。(1年・W)
・被災してから毎年、3.11のことは聞かされていたが今日ほど心が動いた日はなかった。実際に相馬市で被災した方に話を伺った語り部では、当時の様子が目に浮かび自分が思っているよりも3.11が深刻なものであることが分かった。写真に一言が添えられている展示ではその場面を想像して涙が出てきた。時が経つにつれ忘れかけられている震災の大きさを伝え続けていかねばならないと感じた。避難所のダンボールに絵と一言「ありがとう。次は幸せで」と書かれた展示には言葉を失った。まだ自分の故郷に帰れない人たちがいることを知り、まだ3.11は終わっていないんだと感じた。たくさんの人の想いが伝わってくる伝承館には是非全国各地からたくさんの人が見に来て欲しいと思った。(2年・W)
令和6年度全国SSH生徒研究発表会
物理部のマグナス班が、学校代表として全国SSH生徒研究発表会に参加しました。
8月6日〜8日神戸国際展示場で、令和6年度スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会が行われ、物理部のマグナス班が参加しています。
マグナス班は6年前に結成されましたが、昨年の3年生が一新した設計図を今年のメンバーが組み立て、実験を繰り返してきました。
しかし新たに、整流板の位置によってはマグナス力が十分得られないのではとの仮説を得て、理論計算によって解析を行いました。
ポスター後半部分は、数理モデルによる解析についてまとめてあって難しく、高校生にはウケないと思われたのですが、中には熱心に質問する生徒もいて、さすがに全国SSH発表会に参加する生徒たち!と感じます。
審査員の方々からもたくさんの質問をいただき、充実した発表ができました。
また、東北大の安藤先生や、チコちゃんで有名な東京理科大の川村先生にも、ブースを訪れていただきました。
全国総合文化祭にて物理部が文化庁長官賞(2位相当)を受賞しました
8月3日~5日、物理部3年生の五十嵐君と宗像さんが、岐阜協立大学で開催された全国総合文化祭の自然科学部門、物理分野にて発表してきました。「スマホはなぜ画面を下にして落ちるのか」のタイトルで、立ちスマホで持つ高さからスマホを落とすと画面が下になりやすいという実験結果とその力学的メカニズムの考察を話しました。
そして、文化庁長官賞(2位相当)を見事受賞しました!
当日のプレゼンと質問対応、論文、そして独自性と考察量が評価されたのではと思います。おめでとう!
新聞記事はこちら(20240806物理部新聞.pdf)です。
生徒感想
・これまで参加したことのない全国大会であり、最初の学校の発表を聞いてレベルの高さを身にしみて感じたが、これまでの研究成果を胸に、サポートしてくださった方々への感謝とともに、後悔のない最高の発表をすることができた。今回の貴重な経験や様々な出会いを大切にして、学問に真摯に向き合っていきたい。
・全国大会なだけあって発表のレベルが全体的に高く圧倒されたが、自分達も負けていられないと感じ、これまでの研究の成果や練習を信じて本番に臨むことができた。今回の受賞が今後の研究・勉強のうえで自信につながると思うので、ここで部活も引退し一区切りにはなるが、引き続き自己研鑽を続けていきたい。
NIE全国大会京都大会(京女中×安高)~福島の高校生と京都の中学生による共同宣言~
8月1,2日に京都でNIE全国大会京都大会が開催され、本校生2名が京都女子中学校3年生の公開授業にファシリテーターとして参加しました。
京都女子中学校はNIE実践校として新聞を活用しています。3年生の探究活動では、福島の震災と原発事故について福島民報と他紙を比較する活動をしていました。さらに修学旅行先として福島を選択し、東日本大震災・原子力災害伝承館や中間貯蔵施設等を見学しています。本校へも訪問し、安高生との交流から、福島の高校生の意見も取り入れて学びを深くしていました。
公開授業は「原子力災害の今・自分事として考えるということ~福島の高校生と京都の中学生による共同宣言~」というテーマで、それまでの学びをもとに中学生が原発事故への”思い”を班ごとに発表し、共同宣言に盛り込みたい言葉をプレゼンしました。そこに安高生の”思い”も載せて共同宣言としました。
教育関係者、新聞関係者ら100名以上が見学する中、京女生と安高生で完成させた共同宣言がスライドに映され、全員で読み上げ、授業の終了となりました。
この様子は京都の新聞だけでなく、福島の新聞にも掲載されました。
<生徒感想>
・今回の活動で改めて震災の事、原発事故の事を発信し続けることの重要性を、その効果を身をもって実感できた。実際、京女の皆さんも今回の探究活動をする前は何となく福島に対して不安があったらしいが、この交流、探究を通し、福島は”安全”だと理解し、”安心”だと思ってくれるようになっていた。この経験は今後の人生において、大きな糧になると思う。あの場で共同宣言を作り上げることができたのは、自分の今後の探究活動の自信につながると思う。本当に参加できて良かった。
・福島の原発事故についてもう一度考える良い機会となった。福島から遠く離れた京都でこんなにも福島県のことについて知ろうとしてくれていたことを知れてとても嬉しかった。私個人の中で、教える側の経験は今までほとんどなかった。自分の経験値をまたひとつ上げられた気がする。今後もこのような活動に積極的に参加していきたい。
【福島復興WS】中間貯蔵施設見学
7月31日(水)生徒15名、教員4名で大熊町の中間貯蔵施設を見学しました。
中間貯蔵工事情報センターで説明を受けた後、福島県内の除去土壌や廃棄物が処理、保管されている広大な貯蔵施設に降り立ちました。酷い雨でしたが、生徒は誰一人バスに残る者はおらず、バスから出て放射線量を測定し、安全性を確認しました。また、施設敷地内にある特別養護老人ホーム「サンライトおおくま」(閉鎖)にも立ちました。駐車場には原発事故以来放置された自動車が残り、かつて芝生だったところにも木々が生えていて、13年の月日が感じられました。この高台からは原子力発電所の作業クレーンと、手前には、もとは地元の方々の農地だったところが土壌貯蔵施設に変えられている工事の様子が見えました。案内の方から、自分の土地に県内の地域から土壌が運び込まれている事について、住民の方々の思いを聞きました。
お昼は大熊町交流ゾーンですごしました。新しい大熊町役場や店舗、食堂に復興のエネルギーを感じました。帰路のバスでは生徒がお互いに意見を発表しあい、ディスカッションをしました。
情報センターには様々な団体の視察の記録がありました。夏休みということで大学生が多いようですが、遠く京都の中学校からの視察もありました。世間の関心がまだ高いことに安堵しましたが、これからは風評だけでなく風化とも対峙しなければいけないと思いました。
<生徒ディスカッションより>
○見学を通して,再生土壌の安全性は十分にアピールされていると思いますか?
・直接測定し、安全であることが確認できるため、安全性は十分にアピールされていると思います。
・科学的な数値に基づいた説明がされていて良かったと思います。ベクレルとシーベルトについての説明はプリントだけではなく、もう少し口頭での説明を入れた方がわかりやすいと思いました。
・数値的には安全とおもわれるが、アピールの浸透度はというと、低いと言わざるを得ない。
○土壌の最終処分の受け入れ先についてどう考えますか
・再生利用にしても、根本の安全性の理解が進まないと、受け入れは進まないと思う。また、それでもなお、うちでなくてもいいよねという、NIMBY問題が発生し、中々上手くはいかないと思う。
・(県外処分ということだが)どこか一つでも受け入れ先がないと厳しいと思います。また、県外に運び出す様々なコストもかかると予想され、残り二十年で終わるのは難しいと思います。
・昨今の道路開発において、国土交通省が再生利用を引き受ければイメージアップにも繋がり、他からの除去土壌受け入れの協力的な姿勢が取りやすくなると考えられる。
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