SSHブログ

SSH活動日誌

SSアカデミーⅡ プログラミングⅡ 第1回・第2回

   10月8日からのSSアカデミーⅡの授業では,新しいプログラミング言語として最近注目されているPython(パイソン)の学習が始まりました。

 

Fukushima Asaka High School

 

  SSアカデミーⅡは,2年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の内容です。

  この授業では,すでに6・7月にプログラミングⅠとして,初心者向けの内容を学んでいますが,今回のプログラミングⅡでは,本格的なプログラミング言語の学習に挑戦します。

 

  講師は,株式会社アクシスウェア(Axisware, Inc)IT事業本部 石川祐也 さんです。

  今春東北大学を卒業して入社されたばかりの若手ですが,大学ではPythonを用いて原子物理学のデータ解析を研究された新進気鋭のプログラマーです。

  去る10月8日および22日(木)6•7校時に,第1回,第2回の授業が行われました。

   第1回は,出力・変数・値のグループ化・条件分岐と繰り返しなど,Pythonの基礎基本について学びました。第2回は,Numpy・Pandasについて学び,実際に自分データをcsvファイルとして読み込み,加工まで行いました。

   授業は,石川さんが作成されたGoogle Colaboratoryを用いたテキストで進めています。テキストは,プログラムが途中で止まるように作られており,どうすれば正しいプログラムになるか自分でネット検索をして調べ完成させるなど,楽しく学べるように工夫されています。

   第2回の22日には,放課後何人かの生徒が石川さんを訪ね,SSH校での学び方や大学進学についての心構え,将来プログラマーを目指すには今後どんなことを意識していけば良いのかなど,相談に乗っていただきました。ご自身も,福島高校在学中にはSSHの学習活動に参加されていたとのこと。生徒たちは年齢の近い経験豊かな先輩から,長時間にわたってたくさんのアドバイスを頂きました。

 

Fukushima Prefectural Asaka High School

 

  Python学習は11月半ばまでの全4回続きます。

 

(以下は生徒の感想です。)

感想1  この度は遠くから石川先生にお越しいただき、プログラミングを教えていただきました。わかりやすい教材をご用意頂き皆で楽しく学習しています。あと2回の授業ではデータを扱うので、もっと高度な技術を身につけつつ楽しく学びたいと思います!

 感想2 現代の科学にとって、プログラミングは必要不可欠な存在である。そして、今後社会の中で科学に携わる者として、プログラミングに関する技能は是非とも身につけたいものであることは言うまでもない。その中で、今回のPython講座は非常に価値あるものだった。
私が最初に今回参加しようと考えたのはこのような理由があったからである。しかし、実際に参加してみると、そういった実用的な部分よりもプログラミング自体の楽しさが参加したいと思う大きな理由となった。
 私は以前scratchの学習をしたことがある。その際には手本の見様見真似でコードを書いたり、オブジェクトを動かしたりといったことをするだけに終わり、自分がプログラムを作っているという感覚が薄かった。対して今回の講座では、自分で1からコードを入力しプログラムを作ったため、自らの手で作り上げた実感を感じられた。また、様々なことに苦心しながらプログラムを書くことを通して大きな達成感を得られた。
 この講座で得た技術や経験を活かして実験のデータ処理などを効率的に行うことができれば、真の意味でプログラミングを身につけられたことになるだろう。また、プログラミングを利用した作品制作もしたいと思っている。これらを目標にしてこれからのPython講座も力を入れて頑張りたい。

 

SSH「探究Ⅱ」中間発表会

10月7日(水)6,7校時に、SSH探究Ⅱの中間発表会が行われました。今回は感染症拡大防止のため、探究の分野ごとに第一体育館、第二体育館、安歴博の三会場に分かれて現在までの進捗と今後の展望を発表しました。時間のない中質疑応答も活発に行われ、これからの探究活動の更なる深化が期待されます。

 

SSアカデミーⅡ生物校外学習

 9月30日(水)4校時~7校時に、郡山ホタル愛光会の講師2名とともに、SSアカデミーⅡの校外学習を実施しました。SSクラスの生物選択者9名が、郡山西田町の天神川と郡山市内の南川(上流・中流・下流)を巡り、ホタルの生態系を通して環境保全や生態系の仕組みを学ぶことができました。

  

 

探究講話「SDGs」

 9月25日(金)6~7校時に、一般社団法人SDDソリューションズ理事 小針丈幸様を講師に迎え、一年生を対象に「SDGs講演会」開催しました。このSDGsについての学習を通じて、現在の「地域創生探究」を、二年次の「グローバル探究」に継続発展させていきます。

 SDGsに関する講義の後、カードゲーム「2030SDGs」のワークショップが行われました。与えられたお金と時間の中で、1班4名のグループが目標に向かって様々なプロジェクトを行います。前半では各班バラバラに活動した結果、「経済」「社会」「環境」の価値観のうち、「経済」だけが突出し、バランスの悪い世界になってしまいます。しかし、後半はグループ間で「協力」や「取引」を行いながらプロジェクトを行うようにした結果、偏りを修正し、目標を達成することができました。

 7クラス280名はゲームの限界に近い参加人数でしたが、体育館に4つのパラレルワールドが展開したのは圧巻で、まさに「地球を共有する感覚の疑似体験」と言える内容でした。ファシリテーターの軽快な進行によってゲーム自体が盛り上がり、また、振り返りを通じて、SDGsについての理解を深めることができました。

     

摩擦についての講義 ~摩擦・摩耗・潤滑の仕組みを学ぼう~ を実施しました

9月29日(火)に東京理科大学理工学部機械工学科野口昭治教授をお招きして模擬講義を行っていただきました。
本校生徒は25名参加しました。

日常意識していない摩擦がどうして起こるかの理論的な背景、そして最先端の研究はどのように行っているかを講義していただき、その面白さを味わいました。高校の範疇を超えて深い内容まで教えていただきました。また、実験も行っていただき、精密に作られたベアリングがいかに摩擦かないかを身をもって体験したことで生徒たちはとても興味をひかれていました。

最後に15分質疑応答の時間を取ったが、活発に質問が出ました。また、講義終了後も50分程度生徒からの質問や物理部の指導をしていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<生徒感想>

・私は物理部に所属しており、現在黒板について研究しています。その研究の中でトライボロジーの知識が必要になり、今回の講演会を楽しみにしておりました。わたしは事前にインターネット等でトライボロジーについて調べていましたが、内容が難しくなかなか理解することができませんでした。そのため、今回の講演の内容も難しく私では理解することができないのではないかと不安でしたが、野口教授のお話はとても分かりやすくトライボロジーへの理解も深めることができました。今回得た知識を物理部の活動に生かして頑張りたいです。今回、講演をしていただいた野口教授に誠に感謝申し上げます。

・私は物理部で黒板の研究をしており、今まで摩擦や摩耗については、ネットで調べられる限りでの論文をいくつか読んでいました。しかし、どの論文を読んでも、きちんと内容を納得して読むことができずにいました。今回の講演を通して、初めて摩擦や摩耗についてしっかりと体系的に理解することができました。摩擦や摩耗は、私たちの生活にも非常に密着している分野です。黒板も、摩耗を利用して書いています。しかも、知れば知るほど面白い分野だと思います。しかし、あまり知れ渡っておらず、私自身も研究するまで知らなかった人の一人です。とても面白い分野なので、もっと多くの人にとって著名な分野になってほしいと、お聞きしていて思いました。今回の講義を通して私たちの知識をより深めることができたので、自分たちの研究をいっそうより良いものにしていきたいです。野口様、誠にありがとうございました。