SSHブログ

SSH活動日誌

生徒が物理チャレンジ2次試験に進みました

物理部2年生の新野太一君が、物理チャレンジ(物理オリンピックの国内予選)の国内2次試験に進みました。

1次試験はレポート課題(物体にはたらく力と加速度の関係を調べる)と筆記試験(物理の3年の内容まで含む、難易度の高い試験)
からなり、例年1000人以上の参加者が100人まで絞られます。

安積高校としては久しぶりの1次試験突破ですし、2年生での突破も快挙といえます。
本当におめでとう!

 

そして、8/17~19の間オンラインで行われる2次試験に、誇りをもって挑んでください!!

福島の復興と放射線についての授業2021

7/20,21に福島の復興と放射線についての授業を実施しました。本校では毎年実施しています。
今年は例年以上に一年生の参加が多く、熱心に授業に参加していました。

◎参加者
本校希望生徒55名
担当:本校物理教員

◎目的
放射線とは何か知り、福島県の現状について把握すること。そして放射線の知識を土台として、現在の福島県の課題(廃炉、除染と除染土の処理、風評被害・偏見)を科学的・社会学的に分析し、自分の意見を持てるようになること。

◎授業内容
<第1章>放射線の基礎 : 放射線の正体、単位と測定法、原発の原理
<第2章>放射線の実験 : はかるくんをもちいた実験(環境放射線量の測定、距離と遮へいによる減衰の確認など)
<第3章>福島の現状 : 放射線の生体への影響、現在の福島の線量や食品検査の結果、甲状腺検査の結果と課題、放射線以外の健康影響
<第4章>福島の課題 : 現在の原発の様子と課題、現在の福島県の人口などの状態、風評被害とその原因
終盤での議論:「モニタリングポストを撤去すべきか」
<第5章>福島の努力 : 避難指示解除地域の現在、福島の人の震災後の努力
終盤での議論:「東日本大震災の教訓は何か」

  

 

 

 

↓下の模造紙に貼られたポストイットは、 「東日本大震災の教訓は何か」について、赤:ポジティブ、青:ネガティブ、緑:これから自分がしたいこと をまとめたもの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◎生徒の感想

・中学校でも放射線のことについて詳しく学んだつもりでしたが、知らないことがたくさんありました。線量計を身に付けていたことや甲状腺検査についてなど、こうやって苦労していること、震災から10年が経つ今でもあの時を取り戻せていないことを、日本全国、世界中に知ってほしいと思いました。祖父母は農家で10年前苦労したはずなのに、私は何も知らない。今日それを改めて感じました。自分に関わることもそうでないことにもこれからは関心を持ち、今日のような機会を逃さないようにしたいと強く思いました。この授業のおかげで今までと見方が変わったところがたくさんあります。 (1年女子)

・今回福島県の努力を知ることができてよかったです。私は○○(旧避難指示区域)出身で、避難生活を送っていました。○○に戻ってからも、私たちの課題は、少子高齢化や人口減少に対して何ができるのか、復興のために私たちができることは何か、ということでした。震災と原発事故の影響など、マイナスなイメージのことばかり考えていました。しかし実際は、私が考えていたよりも人口は変化しておらず、放射線による被害もあまりないことが知れて本当によかったです。震災直後、そしてその後も流れてくる情報をそのまま受け止めていたから、本当のことを知らなかったのだと思います。これからは、自分で何が正しくて何が正しくないのか判断できるようにしたいです。そして、事実を知り、今私にできることは何なのか考えながら生活していきたいです。私は○○が、福島県が大好きです。震災後努力した人が多いから、若い女性でアンケートに「幸せを感じた」と答えた人が多いのだと思います。私も助けてもらった人に恩返ししていきたいです。将来、福島県に住んでいるかは自分でも分かりません。でも、福島県の復興のために、少しでも自分ができることをし続けていきたいです。私は福島県に生まれたことを誇りに思います。 (1年女子)

・授業を受けて、色々思い出しました。僕の親せきは当時第2原発で働いていて、原発事故のちょうど1週間前に遊びに行っていたこと。小さいころからの遊び場が震災直後避難所になったこと。海外で旅行に行ったときにWhere are you from?にFukushima,Japanと答えたらフロントの人がハッとして顔を見合わせていたこと。
大熊の小学校からの転校生、今でも仲がいい友達のこと。その友達が大熊から来たことは何も気にしていませんでした。しかし昨年の県内バス研修で行った中間貯蔵施設で、ゲートから敷地内に行く途中の誰もいない街並みのなかにあった小学校の名前を見たときに、僕は、どうしていいか分からなくなりました。彼が前にいた小学校の名前を僕は覚えていたからです。彼は「みんな『大変だったね』『つらかったでしょう』というけど、そんな簡単な話ではない」というような感じだったと思います。東日本大震災、そして原発事故。「大変だった」という言葉だけで片付けてはいけないことだと思います。今回の授業で、これらのことについて再び深く考えさせられました。 (2年男子)

・科学的に安全だとわかっていてもそれが安心につながらないことが多くあって、その不安を解消していくには、科学的なデータよりも福島の魅力を伝える方がわかりやすく、受け入れてもらいやすいのだと思いました。フランスの高校生への発表では、福島の「今」を伝えたいです。オリンピックの聖火リレーや試合を福島で行うことには大きな意義があるのだと思いました。また、福島県の関連人口が多いことに驚きました。多くの方が福島を応援したいと思ってくださっていることが分かり嬉しかったです。他県の人は福島県のことをよく思っていないんだという固定観念にとらわれることも逆差別であり、よくないと学びました。 (2年女子)

・私は震災直後、県外に避難をしていました。避難当時は毎日放射線量の測定値がニュースで報道されたり、放射線の危険性について親から教えられたりしていました。子どもながらにすごく怖いと感じたのを覚えています。現在でも正直放射線についてはかなりネガティブな印象を持っていました。もしかしたら自分も将来放射線による影響を被るかもしれないという不安も少なからずありました。でも、今日の講義を聞いて、直接的な影響の可能性は限りなく少ないことをしってかなり心が楽になりました。特に食品についての話は驚くことが多かったです。
しかし、今でも間違った情報や、情報不足で福島県の被ばくについて恐怖心を持つ人は多いと思います。以前、福島第一原発に訪問したいと母に話したところ、あまり良い顔はされなかったのも、その一例ではないかと思います。間違った情報ではなく正しい情報を伝えることが今後のメディアの課題だとも感じました。私は将来メディアに関する仕事をしたいと思っていますが、こういった、メディアと風評被害の関係についての知識を活かしていきたいと思うとともに、2011年についての正しい情報を後世に伝えなくてはいけないと感じました。"Discrimination comes from ignoranse and fear" (3年女子)

・自分は今日の講演で、福島県の課題をより真剣に受け止めることができたと思います。将来は地元で復興に献身しながら働きたいです。復興を自分の人生の課題にしたいです。 (3年男子)

・自分は住んでいる市内の○○でボランティアとして活動しており、その中で県内の様々な場所から来る方々と話をさせていただく機会がある。その中には、震災により大きな被害を受けた方もそうでない方もいるが、共通しているのは「福島を盛り上げよう」という想いを持っていることだと思う。そのような熱意ある人々との交流を通して、自分も福島に対する想いがより一層強くなったのは確かだ。しかし、今回の講義を受けて、自分が震災等についての知識をほぼ有していなかったということが分かった。「科学的な視点で」福島を見ていなかったのである。僕を含め、福島県内の多くの人々が復興についての想いや願いを持っているものの、「知識の土台の共有」ができていない状態が現状なのではないだろうか。事実を語り継いでいく僕たちの世代の基礎的な知識が不足していると、のちの世代に福島に起こった悲劇と復興のための人々の血のにじむような努力が伝わらなくなってしまう。あと2世代もあとになったとき、「原発事故?ああ、歴史の教科書に載っているあのカワイソウな災害ね。20..何年だっけ?」などといった認識が世間一般になっているということだけは絶対に避けたい。
そういった意味では、この機会に原発やそれに関連する基礎知識を学習することができたのは非常に幸運であった。しかし講義の最後にあったように、ここがスタートラインだと思う。ここから、講義を受けた僕たちが何を考え、どう行動するか。そこに福島のここからがかかっているのではないだろうか。1人の学生として、県民として、何を為すことができるのか。答えのない課題ではあるが、今後腰をすえてじっくりと考えていきたい。 (3年男子)

SSHクラス SSアカデミーⅡ 「プログラミング」の講義~第三、四回(最終回)~が行われました

7/8(木)7校時目と7/15(木)6、7校時目、SSHクラス2-7で、SSアカデミーⅡ「プログラミング」の講義が行われました。

第三回の7/3は、オンラインで講師の辻様と胡口様、MicroSoft福島県人会の皆さまから各班のプログラミングについてアドバイスをいただきました。


最終回では生徒たちが自分たちの考えたプログラミングについて発表を行いました。2人で一組です。
今回は、「社会問題」「身近な課題」をプログラミングで解決する、というテーマで各班がプログラミングを考えました。(もしくは各自が興味を持った内容についてプログラミング)
前日まで居残りで多くの生徒が自主的に作成し、プレゼンを考えていました。

 

 

 

 

 

 

0715_Sアカ2プログラミング発表.pdfの表のとおり、生徒たちはScratchを中心としたさまざまな言語でプログラミングを作成し堂々と発表しました。
生徒たちは、初めてやってみたけどプログラミングの楽しさに気づけたという意見や、ほかの人のすごさに刺激を受けたという意見が多かったです。

講師の先生方は、2か月近くの間、熱意ある講義とタブレットPCの貸し出し、さらにはMicrosoft Teamsで常に生徒たちの疑問に答えてくださいました。辻様、胡口様、MicroSoft福島県人会の皆さま、お忙しいところご協力本当にありがとうございました。

SSHクラス SSアカデミーⅡ 「プログラミング」の講義~第一、ニ回~が行われました

6/3(木)6、7校時目と6/17(木)6、7校時目、SSHクラス2-7で、SSアカデミーⅡ「プログラミング」の講義が行われました。講師は辻康博様(triart)と胡口敬郎様(Microsoft)です。
今回特別に、生徒一人一人にタブレットPCを貸し出していただきました。

プログラミングを学ぶ意義、Mincraftの紹介、Scratchによるプログラミングの基礎の講義、素因数分解するプログラムの実例とコーディングの解説 を講義していただきました。

全部で4回の予定で、最終回では生徒たちが自分たちの考えたプログラミングについて発表を行います。

 

6/3(木)

 

 

 

 

 

 

6/17(この日はオンラインで講義していただきました)

京大ポスターセッション2020

「京都大学ポスターセッション2020」の参加賞が届きました
 「京都大学ポスターセッション」とは京都大学で実施される、SSH校を中心に招待された高校が研究内容をポスター発表する大会です。例年、京都大学の百周年時計台記念館で行われています。しかし、昨年度はコロナの影響で動画投稿による閲覧、審査となりました。

 今回はSSHクラスのカンゾウ研究班が参加しました。入賞はできませんでしたが、他の学校に負けない研究発表でした。毎年、参加賞にオリジナルグッズが貰えます。今年は京大の高大連携・入試広報ポータルサイト「LEOPARD」のマスコットキャラクター「レオーメ」のクリアファイルでした。

 今年度もこのポスターセッションが実施されるのか、または招待されるかもわかりません。チャンスは常にあるわけではないのでその機会を逃さず挑戦して欲しいです。   

R3 全国SSH 安積高校代表選考会

 

5月26日(水)、毎年8月に行われる全国スーパーサイエンスハイスクール研究発表会に参加する、本校の代表選考会が行われました。エントリーは以下の8グループでした。

 

 

それぞれ、スクリーンに拡大投影されたポスターをもとに8分間の説明をして、その後5分程度の質疑応答を受けました。

質疑は生徒だけでなく先生方からも出されましたが、さすがに3年生だけあってどのグループも戸惑うことなく質問に答えていました。事前の練習が不十分なのか、8分の発表時間を十分に活かせないグループがあったのが残念です。

また、会場の2年生、3年生から活発な質問が寄せられましたが、新1年生からも質問がたくさん出され、今後の校内での発表会が楽しみになりました。

 

生徒の投票終了後、先生方による審査点も加えた結果、「衝突防止パラグライダーの開発」が学校代表に決定しました。代表の本大会での健闘を期待したいところです。

なお、次点は「ナッツによるチーズの開発」でした。

 

 

研究発表評価ルーブリック

 

下に示すように5月26日(水)に、毎年8月に行われる全国SSH研究発表会で発表する、本校代表の選考会を行います。

すでに3年生8グループがエントリーを予定しています。多くの生徒の見学を期待しています。

 

この選考会では、発表者の評価を、以下のルーブリック表を用いて評価することとしています。

研究の視点・目的、研究の深化度、発表技術・能力について、それぞれ4段階で評価し、数値が大きいほど高評価となります。

参考のために公開しますので、今後研究や発表を行う上での参考にしてください。

課題研究に取り組む生徒の皆さんが、より高い視点でより深い内容をしっかりした技術に基づいて、発表してくれることを期待しています。

 

フランス放射線防護高校生WEB会議参加・SSHドイツ・フランス海外交流説明会

 

5月20日(木)本校3年生が、フランスの高校生放射線防護WEB会議で発表を行いました。

これに合わせて、今年度の本校の海外交流について、担当教員による説明会を実施しました。

 

参加は2年7組を中心とする2年生、および次年度SSクラスへの参加を希望する新1年生、あわせて50名ほど。

時差の関係でWEB会議は19:00の開会のため、17:00から1時間半ほど、海外交流説明会を実施しました。

 

教頭先生の開会挨拶ののち、ドイツ研修、フランス研修を担当する先生方より今年度の計画について説明とQ&A。

その後、昨年度海外交流参加してきた生徒たちから、活動の紹介および作成したプレゼンの発表がありました。

 

そして、これまでフランスとの交流で通訳をお願いしてきたフィクサーの斎木茜さんから、震災後の福島を海外に発信することについてお話をいただきました。

 

 

休憩ののち、フランスとのWEB会議が開会。

 

開会のご挨拶の後、早速安積高校の3年生が「The Past and the Future of Fukushima」のタイトルで10分ほどのプレゼンテーションと5分ほどの質疑応答を行いました。

 

例年は3日間で約20校ほどの発表が行われる大規模な国際会議ですが、コロナ感染症防止の現状から今年はWEB開催となり、参加はモルドバの1校とフランスの2校、本校と合わせて4校のみの発表というちょっと寂しいものでした。

終了時間が遅くなることから、本校では19:00からのWEB会議の見学は任意参加としていましたが、ほとんどの生徒たちが20:00過ぎまで会場に残り、海外とやりとりする先輩の姿を直に見学していました。

 

海外交流参加生徒の募集は近々始まりますが、係では多くの生徒たちの参加を期待しています。

SSHクラス SSアカデミーⅡ 「統計学と検定」の講義~第二回~が行われました

5/20(木)6、7校時目、SSHクラス2-7で、SSアカデミーⅡ「統計学と検定」の第二回の講義が行われました。講師は福島大学の大橋弘範准教授です。

連続講義の最終回である今回は、標本集団、「検定」の意味、キーワード「①仮説検定、②帰無仮説、③対立仮説、④信頼水準」について学びました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大橋先生自身、「本来大学で半年かけて学ぶもの」とおっしゃっていたとおり、高校で学ぶ範囲を超えた難易度の高い凝縮された講義でした。生徒たちはくらいついていましたが、検定の初歩的概念や数学の有用性などは身をもって学べたのではと思います。

ひとまず、実際のデータ分析において、学んだことを活かしてみてください!

2学年探究Ⅱ 岡本尚也先生講演

5月12日(水)2年生の探究Ⅱにおいて、 探究の時間に使用している『課題研究メソッド』 の著者で一般社団法人glocal-academy 理事長の岡 本尚也先生をお招きし、「社会の変化と課題研究 ~探究活動の意義とその方法~」 という演題で講演を行っていただきました。

課題研究のテーマ設定についての考え方など、 生徒たちがこれから課題研究を進めていくうえで参考になる内容だ ったと思います。

経験談を交えながら生徒たちに質問する形式での講演で、岡本先生は生徒たちに答えさせた後、さらに、「なぜそう思うのか」突っ込んで質問することで、「問い」から「新たな問い」に発展させる手法を示してくださいました。生徒たちはスピード感のある掘り下げに引き込まれ、真剣に参加できていたように思います。

 

SSHクラス SSアカデミーⅡ 「統計学と検定」の講義が行われました

5/13(木)6、7校時目、SSHクラス2-7で、SSアカデミーⅡ「統計学と検定」の講義が行われました。
講師は福島大学の大橋弘範准教授です。

数学の時間に基礎を習う統計学ですが、実際の社会でどう使われているかや実験データの解析への応用は
高校では一般に教えられません。

SSHクラスだけが受けられる今回の講義では、統計学の応用例やヒストグラム作成(手作成とエクセル作成)を通して基本的な事項の確認をしました。
来週の講義ではいよいよ本格的に「検定」について学びます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 生徒たちに出された宿題

・「①仮説検定、②帰無仮説、③対立仮説、④信頼水準」の4つを調べてみる。説明をメモ用紙に書いてみる。
・数学Ⅰの統計の内容を、もう一度教科書読んでみる。

郡山市ふれあい科学館サイエンスフェスティバル 参加

5月1日、郡山市ふれあい科学館サイエンスフェスティバルに
2-7(SSクラス)の有志生徒10名が参加しました。

http://www.space-park.jp/cyber/learning/archives/202105/071000.html

スライム制作ブースでは洗濯ノリとホウ砂、絵の具で色付きスライムを作成しました。
花束班はコーヒーフィルターに紫キャベツのアントシアニンをつけ、レモン水や重曹を付けてpHを調節して色を変えるようにしました。
どちらも子どもたちが真剣に楽しんで工作していました。

生徒たちは一生懸命わかりやすく噛み砕いて説明し、工作や科学の楽しさを一緒に味わっていました。
新型コロナの影響が懸念されましたが、来客が多く常に盛況でした!

 

 

 

 

 

<生徒感想>

・小学生と話す機会は意外と少ないので、面白く貴重な経験になりました。教える側に回ることは中々あるものではないため、不慣れながらも成長していけたのかなと思います。また、失敗も多く、この失敗を実験に活かして行こうとも思いました。

・全体を通してとても楽しくできました。途中で材料が無くなったりした時買い足したりするなどその場での判断もしっかりできていてよかった。咄嗟の質問などにも的確に答えられた。

・最初は思うようにお客さんが来てくれませんでしたが、午後あたりから多くの方が来てくれたので安心しました。今回、何より自覚したのは、人にわかりやすく説明することの難しさと、初対面の人の前でもビビることのないコミュ力の大切さです。これからの発表等に生かしていきたいです。

・人に教える機会はなかなかないので、今日の経験はよかったです。クラスの人ともたくさん話せたのでそういう面でもよかったです。

・最初は興味本位で参加してみたのですが、思っていた以上に楽しかったです!!原理の説明も不安でしたが、来てくださったお客さんも熱心に聞いてくださるので気軽に会話でき、実際やってみると不安より楽しさのほうが勝ってました。作る度にどんどん上手くなっていったり、失敗する原因が分かってきたりして探究もしている気分でした。午前中から午後まで、長い時間でしたがかなり充実した時間になったと思います。今回、このような経験ができ大変良かったです。ありがとうございました。

物理チャレンジ勉強会

3年生が2年生に講義しています。まだ授業で習っていない、電磁気の分野です。

物理チャレンジ(物理オリンピックの国内選考会)は6月にレポート提出、7月に筆記試験があり、生徒たちは真剣に準備しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、別の日は2年生が1年生に物理で使う数学(三角関数)の講義をしていました。

論文作成研修

4月14日(水)のSS探究Ⅱの授業において、日本博物館教育研究所 小笠原喜康氏を講師に迎えて、3年生を対象に論文作成研修を実施しました。

2年次のSS探究Ⅱでは、「グローバル探究」としてSDGsについての課題研究を行ってきたため、今回は研究レポートや論文の作成についての講話だけでなく、SDGsや体験談なども併せてお話をしていただきました。そのなかで、論文では理系・文系にとらわれずに自分の思想を大切にすることや誰もが当たり前だと思うことへの疑問を持つことなどといった新たな視点を、生徒たちは持つことができたように思えます。今後の各グループでの論文作成に向けて参考になる内容であったと思います。

SSHクラス SSアカデミーⅡ開講式が開かれました

4/15(木)7校時目、SSHクラス2-7で、SSアカデミーⅡの授業の開講式が開かれました。

SSアカデミーⅡはこのクラスだけの特別授業で、プログラミング講座や統計・検定に関する講義、科学者との対談、サイエンスダイアログ(留学生とのAll English対談)などの先進的な取り組みをする授業です。

担当及び教頭からガイダンスがあり、これからの授業のイメージをつかみました。

SSアカデミーⅡ シラバス

SSアカデミーは、安積高校独自の学校設定科目で、2年次3年次のSSクラス(今年度は2年7組、3年8組)が履修します。本校のSSH活動により特化した学習内容となっており、理科、数学、情報、英語の発展的な内容や、課題研究の進め方や研究発表の仕方に関する内容を学習します。

また、大学の先生など外部講師を積極的に導入した授業となるため、基本的に隔週に2時間連続で行われます。

今年度の、2年生、3年生のシラバスを以下に示します。SSクラスへの参加に関心のある新1年生のため、以下に公開します。スーパーサイエンスハイスクールならではの安積高校での新しい学びに期待してください。

ドイツ ウルフスクーレとのオンライン発表会

  3月26日(金)安積高校がドイツ エッセン市のウルフスクーレと進めてきた、オンライン共同研究の発表会を実施しました。

 

 

 

 安積高校の参加者は、海外交流参加希望生徒及び英語研究部の1·2年生10名、ウルフスクーレはグリーンクラブの生徒13名。

来賓として 在デュッセルドルフ日本国総領事館 岩間公典総領事

      ドイツ連邦共和国大使館 東京 スザンネ・ヴェルター公使参事官

をお迎えしての発表会です。

 

 開会あいさつののち発表。はじめにそれぞれの学校ごとに発表がありました。

 ①Presentation of some projects by the Green Club(Wolfskuhle)

 ②Aiming for Better “Utsukushima”(Asaka High School)

 ③The past and the future of Fukushima(Asaka High School)

 

つづいて,2つの学校の生徒が混合で数名ずつグループとなり、SDGsの1つのテーマについて自分たちの意見をまとめ、発表しました。

  ①Goal17: Instagram Account about Sustainable Lifestyle

  ②Goal 2: Zero Hunger

  ③Goal 4: Raising attention to the situation of children in developing countries

  ④Goal 5: Gender Equality Power

  ⑤Goal 7: Affordable and Clean Energy

  ⑥Goal11: Sustainable Cities and Communities

  ⑦Goal13: Climate Action: Cellulose Straw

 

  12月15日(火)のキックオフミーティングののち、グループごとにおよそ月1回のミーティングを重ねてきました。もちろんオンラインのミーティングには不自由を感じる部分もありましたが、海外の新しい友人とインターネットを介した共同研究を楽しむことができました。

 さらに言語が英語であるため発表や発言では緊張はありましたが、その分達成感は大きく、自分の思いを英語で伝えられた喜びはひとしおです。

 

  次年度も交流は進めていきますが、ぜひ対面で実施できることを願っています。

  なおこの交流は、郡山市がエッセン市と教育と次世代の人材育成協力の合意書を交わしていることから実現しました。実施にあたり様々な準備にあたってくださった郡山市産業観光部産業創出課にはあらためて御礼申し上げます。

細野議員と対談しよう!の会が開かれました

3/28(日)、衆議院議員の細野豪志氏と社会学者の開沼博氏が安積高校にお越しになり、本校生と2時間対談しました。

生徒たちは細野議員に復興や廃炉に関する疑問をぶつけ、細野議員からはそれぞれにお答えいただきました。
とても盛り上がり、活発な議論が交わされました。貴重な機会となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<生徒感想> 全ての感想はこちらです→細野豪志元大臣・開沼博立命館大学准教授 Talk Session_HP公開用.pdf

(2年男子)
まず、お忙しい中私たちと対談する時間をとってくださった細野先生、開沼先生に心から感謝申し上げます。
細野さんが私たちの話に真剣に耳を傾けてくださったことで、事前に私たちが話し合ったときには出てこなかったようなアイデアが続出し、大変内容の濃い議論ができました。今回の討論では細野氏・開沼氏が共同執筆された「東電福島原発事故 自己調査報告」をもとに議論を行いました。議論を通して、率直に以下の4つのことを感じました。
①誰かを叩いたり、吊るし上げることにもはや意味はない。
②誰かが決めなければならない。(処理水の処分、除去土壌の受け入れ)
③マスメディアには自由だけでなく「責任」も存在する。
④専門家がある程度はっきり言うことが大切。(両論併記はかえって悪影響)

また、10年経ったからこそ見えてきた課題についても考えることができました。大きく報道されがちなのは処理水問題ですが、それはまだ序章に過ぎないと思います。処理水のことが解決されても、除去土壌、食品基準、甲状腺検査、専門家育成、双葉郡の再生といった前述の本にも記されているいくつもの課題が待ち受けています。そして廃炉が終わるころには、建屋の解体によって発生する放射性廃棄物、燃料デブリ、ALPSの吸着塔などの処理水や除去土壌とは比較にならないほどリスクの高いものを処分しなくてはなりません。

これらは、10年間様々な方が努力してきたからこそ見えてきた新たな壁であり、私たちの世代への宿題でもあります。だからこそ、今回のように若者が専門家と対話をしながら正しい知識を得つつ、地域の未来を考える機会がもっと必要だと思います。

2時間という限られた時間の中で、議論しつくせなかったところも多々あり、実際に私たちの中からも「もっと議論がしたい!」という声が多く上がっています。
ぜひ近いうちにまた、細野さんや開沼さんと議論ができることを強く望みます。
最後に、節目の10年目そして再スタートの10年目に今回のような貴重な機会をいただけたことをうれしく思います。本当にありがとうございました。

 

(2年女子)
現在福島県が抱える処理水、除染土壌、甲状腺検査、中間貯蔵施設のこれからなどについて、細野議員という政治的立場にある方と話し合えたことは、本当に意味あるものでした。環境大臣を退任なさった後も、この福島の地に思いを寄せて下さっていることをひしひしと感じ、とてもありがたいことだと思いました。
福島の未来は私たち福島県民が決めていきますが、その際に、よりたくさんの方の関心とご協力があれば、福島はもっとすてきな場所になれると確信しています。そのような意味で、今回の細野議員との対談では本当に大きな力を頂けたとともに、震災を覚えている最後の世代、そしてこれからを担う世代である私たちを鼓舞して下さったように感じました。
貴重な機会を頂けて本当に感謝しています。ありがとうございました。

 

(1年女子)
 私は、今回参加して、様々な意見を聞いて、自分の理解を深め福島の課題について多くの面から考えることができました。
 まずトリチウム水について。トリチウム水の放出が原発事故を全く知らない世代までかかれば、新たな誤解が生じると思います。また、放出に長い時間をかけることで、より長い間タンクを置いておかなければならず、管理も大変になり、費用も多くかかると感じました。
 次に中間貯蔵施設と再生可能な土についてです。中間貯蔵施設は放射線の研究所または、花などの人体に影響のないものの大規模栽培施設にしてはどうかと考えました。早くその利用法を決めることが復興につながると思います。そして土については、全国や世界規模で復興に貢献しようというプロジェクトを行うという意見に賛成です。

 甲状腺検査について、過剰診断による過剰治療の問題がありましたが、治療の必要がない場合は、治療前に医師からの十分な説明を受けたり、検査結果に治療が必要ないことをより理解しやすく記してもらえば、不要な治療による負担や不安を減らすことができると思います。

 最後に、食品の基準値については、厳しすぎる基準値は度を過ぎた想定により、必要ない不安とそれへの対応を必要として安心につながらないので、国際基準に合わせるべきだと考えます。ただ、基準を上げることで、なんとなく危ないと思っている人が全くかなわなくなることが心配されるので、不安や混乱が生じないように今の基準と新しい基準が安全であることを十分に説明してもらうことが必要だと感じました。また、食品についても基準値以下であることよりも、おいしいということを伝えるべきであると思いました。それによって値段が安いものに負けないようなブランド力が上がると思います。文化の保護のために挙げるという意見にはとても納得し、そのためなら食品によって基準値を変えるというのもよいのではないかと感じました。日本の基準値が厳しすぎることで外国へも影響が出ていることもわかったので、国際基準へと引き上げるべきだと考えます。

 今回細野元大臣のお話を聞いて、今までどうしてやってくれないの?と思っていたことにも理由があり、どの解決策にもメリットとデメリットがあり、実行が難しいことがわかりました。多くの考えを聞くことができたので、これからは様々な面を考慮してより具体的に自分の意見を持ちたいです。

 

(1年男子)
 今回の対談は、福島県をふるさととする人間として復興について考える大変良い機会となりました。
 自分は医療に興味があり、甲状腺検査について特にお話しさせていただきました。細野先生と開沼先生の貴著を読んだり友人や家族と話してみたりする過程で、自分がいかに今まで無知であったかを思い知らされましたし、知れば知るほど今まで受け継がれてきた沢山の人の復興への思いを感じ取ることができ、自分もふるさとのために何かできないかと少しずつ考えるようになりました。
 また、自分たちの身の回りの沢山の方々が私たちに学びの機会をくださっていることを改めて実感する機会にもなりました。これも福島に生まれた縁だと思います。今ある問題、新たにあらわになるであろう問題、それぞれについて当事者として考えて行きたいという思いが一層強まりました。ありがとうございました。

 

(1年男子)
当時、実際に政治に携わっていた方の意見は、現実味があってとても興味深かったです。いざ、何かアクションを起こそうと思っても、政治的なメリット、デメリットが絡んでくるというような話もあり、物事を思い描くように進めるのは難しいことなのだと、改めて感じました。また、今回、尻込みして質問できなかったことがあるので、もしまたこのような機会があったら、自分から積極的に質問、意見等できるようにもなりたいです。

はいろのいろはワークショップに参加しました

3/26(金)本校にて5名の生徒が、はいろのいろはワークショップに参加しました。
原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の主催するワークショップです。

社会学者の開沼博先生にオンラインでファシリテータをしていただき、
カードゲームで廃炉の全体像をつかんだのち、はいろのいろはカードを各自作成しました。

カードゲームでは、ミッションカードの達成を目標とした廃炉の実行のシミュレーションを行いました。
地元企業と行政、研究機関や海外などの協力関係がなくては廃炉が進行していかないことを身をもって実感しました。

はいろのいろはカードの作成では、5人それぞれに専門家の方がついていただき、
個別にレクチャーを受けつつ自分の疑問についてカードに整理しました。
最後にそれぞれの作ったいろはカードの発表を行い、開沼先生からアドバイスを受け取って終了しました。 

詳細になんでも質問できたことで、生徒たちの満足度は高かったようです。

 

 

 

 

 

 

<生徒感想> 

廃炉について易しく知ることができました。実際に様々な現場の第一線で働いている方々からお話を聞くことができ、
貴重な機会を頂けたことに本当に感謝しています。また、他の生徒の発表を聞いて新たな視点を発見でき、廃炉への
興味が一層高まりました。廃炉を取り巻く様々な問題は、ある程度の知識がなければ始まらないと聞きました。
故郷である福島県をよりすてきな場所にするために、これからを担う世代である私たちが知識をつけなければいけない
と感じました。本当に貴重な機会を頂き、ありがとうございました。(2年女子)

事前知識がかなり足りなかったので不安だった。しかし、最初のゲームで楽しく学べ、国などの機関ごとにやるべき
ことがあって、協力し合うことが大切なのだと理解できた。また、相談員の方とお話しする中で、私は廃炉作業が作業員さんにとっても周辺地域の人にとっても安全に進められるのかが不安だったのだと分かった。廃炉についてのお話しを聞いて、作業は思ったよりも安全に進んでいるのだと分かった。やはり、正しい知識を得ることは大切だと思った。
廃炉などのことをもっと知って、将来子どもたちに、福島のことを伝えたり、福島の復興に携わったりできたらいいなと思った。(1年女子)