SSH活動日誌
HIGH SCHOOL ACADEMY2019 報告会に参加しました
10/14にJヴィレッジにて行われた、NPO法人ハッピーロードネット様主催の「HIGH SCHOOL ACADEMY2019報告会」に19名の生徒が参加しました。安積高校の1名の生徒は発表者として、残りの18名の生徒は当日バスで向かって発表を聞きました。
生徒たちのアンケートをまとめたものはこちら(201910Jビレッジツアー アンケートまとめ_HPアップ版.pdf)になります。
発表者は幅広い視点を大切にしつつ自分の意見を堂々と述べました。当日向かった生徒は浜通りの高校生たちのこれからの福島を深く考えた発表におおいに刺激を受け、視野を広げることができたようでした。
報告会の終了後には、スタッフの方からJヴィレッジの復興についての話を伺いました。
○生徒感想の例
・学べたこと:
リーダーには先を見通す力が必要で、例えば、パンクしないタイヤを作ろうとするのではなく、タイヤがパンクしてもすぐに直せる力があるということが重要だということ。教えてもらうことがすべてではなく、学んだことから新しい視点が生まれることが大切。原子力教育を小さい頃から行うという考えイギリスでの廃炉のイメージはクリーンなもの
・原発事故被災地域の方々の生の現状、原発事故や廃炉に対しての思考の違い、自ら考え、意見を持ち、伝え行動することの大切さ、原発に対する国外の考え方などを学べた。
・廃炉作業はどうしても専門の技術者の方たちが取り組む課題というイメージを持っていましたが、実は原発周辺の地域全体で関わることが大事だということを学びました。セラフィールド社では9000人もの作業員がその地域に住み、同僚を家族のように大事に思っているし、自分たちの仕事をとても誇りに思っているというお話がありました。原発周辺に住む方々が原発の現状や廃炉の進め方などを正しく理解することは、その後の廃炉作業をスムーズに繋げることに大きく貢献できると思いました。
・私は今回の報告会では、他の高校生の発表を聞くだけで、とても受動的になってしまい、自分の意見をしっかり持つことは難しかったです。学ぶことばかりで、自分から疑問が出るまでに至りませんでした。
しかし、発表をしていた人たちは、基盤こそ同じだけれどそれぞれが独自の考えで意見を交わしていて、とてもかっこよかったです。
大学と企業との連携を増やしたほうがいいという意見は、まさにその通りだと思いました。
私自身、将来の夢が決まっていなくて、その原因のひとつに大学に入ったからといって職業がきっかり決まるわけでもなく、最終的に決まるのは自分の就職活動次第なのではないかと思ってしまうというのがあります。大学と企業が密接に連携して、大学の在学中から職業訓練ができる体制があれば、私たち高校生が進路を決める助けにもなると思います。そのひとつに原子力関係の企業と大学が提携を結べば、より良い人材育成が早い段階で可能になるのではと思いました。
私は探究のテーマに、復興とは何かというのを設定しています。被災した状態からゼロに戻すのではなく、被災当時よりも発展した状態にするのが復興なのではと班で話していたのですが、そのために必要な地域の教育、環境整備、経済、雇用にはどんな目標があればいいのか、今回の報告会で少し見えた気がします。今日は本当に来てよかったと思いました。
・今まで、原発事故や復興に関しては、〇〇省とか〇〇庁のような行政機関や、発言力があったり、グローバルにつながっていたりしている人しか力になることはできないと思っていました。しかし、今回の報告会を聴いて、高校生の自分たちでもできることはいくらでもあることがわかりました。
何より、「気持ち」の面では簡単に高校生でも関わることができるのではないかと感じました。地元のつながりを作るのも、原発や震災に対してネガティブに考えてしまうのも、逆にポジティブに捉えることができるのも、全ては一人ひとりの心の問題であり、それによって風評被害が起こってしまうのも、仕事に誇りが持てるのも変わってきてしまうのだなと、改めて複雑さは感じたものの、自分たちが周囲の人に、今回得た知識、考え方を少しでもいいから伝えることで、良い同調の輪・理解の輪を広げていけると感じました。
微力かもしれませんが、自分にできることに少しずつ取り組んで、復興に貢献できるような人になりたいです。
・イギリスの高校生たちの発表を聞けたのはとても有意義だったと感じた。
パネルディスカッションで、何人かの意見を聞くことの重要さを感じた。
ハッピーロードネットの西本さんはすごい方だなと感じました。
・8月の研修で自分がぶつかった壁と同じ、情報発信の壁に、今日の発表者もぶつかっていた。しかし、まだ決定的な解決策は見つかっていないように感じる。情報社会の今だからこそ、情報発信の問題は、これからの福島の鍵になると思うし、まだまだ話し合っていく必要があると思う。
最も印象に残っているのは、廃炉をもっとポジティブに考えることが必要だと言う意見だった。福島で原発事故が起こったからこそ、原子力専門の大学の建設や、こうした会を通して新たに学べることがあるし、実際に最新技術も開発されている。
福島の財産は、福島のために力を貸してくださる方々、高校生、こうした福島についての学び話深められる機会、そして、それを作ってくれる方々だと思う。今日初めて西本さんにお会いした。これからもついていきたい、関わっていきたいそう思った。何故か。本気でいらっしゃるからだと思う。福島のために。子供たちのために。本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。私は、震災前まで大人になったら、なんとなく福島を出たいと思っていた。しかし、震災後、こうした福島で頑張っている大人を見ると特に、自分も、福島で働こう、関わっていこうと強く思う。
福島の力に、また西本さんに恩返しができる大人に、成長したい。ありがとうございました。
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10/14(月)7:20~15:50 (HIGH SCHOOL ACADEMY2019報告会は10:00~13:30)
主催:特定非営利法人ハッピーロードネット
場所:Jヴィレッジ
本報告会は浜通りの高校2年生20名がイギリス研修会(今年8月6日~16日)にて原子力関連施設セラフィールドの視察をしてきた他、帰国後も東京電力第2原発の視察や地域の課題と向き合い、イギリス研修の成果と合わせて「廃炉」「産業」「地域」をキーワードに学んできた結果の報告会。
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