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SSH活動日誌

つくばサイエンスツアーを実施しました

8月4日(金)、1年生のSSクラス希望者を中心とした40名で、つくばサイエンスツアーを実施しました。

見学施設は、筑波実験植物園・JAXA筑波宇宙センター・地質標本館・サイエンススクエアの4施設です。
最先端の科学技術に触れることで、科学技術への興味・関心を高め、幅広く科学の知識を習得し、研究に対する意識をより向上させることを目的とし、実施しました。
途中、筑波大学の広い構内をバスで一周し、充実したツアーになりました。

 

<生徒感想>

・(率直な感想は、時間が足りなかったです…少なくともあと2時間は欲しかったです。)
今回僕が1番行きたいと思っていたのは(両親が“宇宙兄弟"を読んでいたり母が宇宙,ロボットに興味があってずっと行きたいと言っていたのもあって)JAXAでした。もともとテレビで展示物を見たことはありましたが、実際に見てみるとまず人工衛星やロケットの大きさに驚きました。解説を聞きながら色々見て回ると、断熱材がテープでくっついていたり、エンジンのサイズや、ペンシルロケットというセンチメートル単位のロケットなど実際に見て驚いたことがたくさんありました。短時間でしたが宇宙はいいなと思いました。
今回は楽しめましたし、まだまだ知らないことがたくさんあるなと感じました。正直、高校の理系教科は中学より複雑な内容が多くなって難しいと感じるようになったのですが、反面今日のようにかなり楽しい部分もあったので、楽しんでやることは大事だなと感じました。

・実験植物園では、各温室によって生息地が異なる植物が植えられていて、見たことのないさまざまな世界が広がっていて感動しました。また、普段よく見る言葉が入った名前の植物がたくさんあり、楽しかったです。屋外では、さし木や接ぎ木によって残されたメンデルのブドウの木や、ニュートンのリンゴの木も見ることができて、面白かったです。
JAXA筑波宇宙センターでは、日本の宇宙進出の歴史や、科学技術の発展について学ぶことができ、宇宙の無重力空間の中での発見が地球で暮らす人々の生活に役立つということを改めて学び、感じることができました。
サイエンススクエアつくばでは、kgやmの定義であった物のレプリカを見ることができてよかったです。また、新たな素材の開発や、日常生活にありふれている問題を解決できるような技術について知ることができて、人間の発明はすごいと思いました。地質標本館では、今まで見たことのなかったたくさんの鉱石や化石を見ることができて、それぞれの鉱物の特徴を知ることができたのでとても興味深かったです。また、随所にあった日本と関係する大陸の活動についての展示や日本の地質図の展示によって、日本の火山の分布や地震の発生とプレートの関係について以前よりさらに知ることができてよかったです。

・実験植物園は温室の中の熱帯や乾燥帯の植物や池の眺め、JAXAはISSやロケットの模型、サイエンス・スクエアはバイノーラル音声とステレオ音声の違いや色彩の展示、地質標本館は鉱石やプレートについての説明が印象的でした。初めて見る物や知らなかったことが沢山あって楽しかったです。
植物園では、普段利用するものの元の姿や、珍しい形態や生態の植物を見ることができてよかった。特に、世界一小さい花をもつミジンコウキクサと世界一大きい花をもつショクダイコンニャクが同じ科の中で進化したというのが面白いと思った。宇宙センターでは、実物の人工衛星や宇宙服などを見て、人間の知恵と技術力の高さを感じた。筑波サイエンススクエアでは現在の最新の研究を知り、視野が広がった。地質標本館では地球の歴史や、現在の地形などについて知ることで地球の神秘を感じた。

・筑波実験植物園では、熱帯のなかでもサバナ気候と熱帯雨林気候で分かれて展示されていて、雰囲気が全くちがかったのがおもしろかった。食虫植物は初めて見た。日本の植物の1/4が絶滅種(か危惧種)に指定されていると知り驚いた。文字展示でおもしろかったのは、海岸に生えている植物は海にのって種子が広がるので分布が広い、つまり国が違っても海に生えている植物は同じものがあるということだ。世界旅行に行っていないのに世界の植物があって、その環境がそろえば植物は育つものなのだなあ、と感じた。
JAXA筑波宇宙センター展示館では、職員の方の解説を聞きながら展示物を見た。職員の方の、その宇宙開発産業への熱い思いや愛が伝わってきた。たくさん知識を持っていてそれを人に伝えることができていた。宇宙開発産業にはあまり関心はなく無知だったが、職員の方の説明のおかげで、ロケット開発がどう行われてきたのかや、JAXAの方たちの仕事の様子や、小惑星にはやぶさを送ったのはなぜかなどが分かった。子供たちがたくさんいて自由にのびのび見学していたのが印象的だった。
サイエンス・スクエアつくばでは、色々な技術に触れることができた。とくに脳波で難病の患者さんが伝えたいことがわかる装置はとても画期的だと思った。研究とその実用化にはとても時間がかかっただろうと思う。産総研は国立の研究所だと知った。
たくさん勉強になったので参加してよかった。

・生物、化学、物理、地学のそれぞれの分野を専門的に調査する場所に足を踏み入れ、とても良い経験になった。中でも「サイエンス・スクエアつくば」での一つの装置に興味を引かれた。
 手足に力を入れると電気が流れることを示してくれる装置である。電気が流れることを生かし、機械に繋ぎ、本能のままに動く義手を作ろうと考えているそうだ。
これは生まれつき障がいで手がない人、戦争などで手足を失った人など義手を必要とする人に生命活動によって生じる電気を使い、普通に生活できる手助けとなる画期的なアイテムであると感じた。
こういった何気ない理科が助けを求める人の手助けとして変わるかもしれないを改めて知ることができた。

国際英語プレゼンテーション大会(START2023)

 去る7月22日(土)に山形県立東桜学館中学校・高等学校を会場として行われた、国際英語プレゼンテーション大会(START2023)に参加しました。この大会は、学校在学中に行った個人やグループの探究・研究活動の内容を英語で発表及び質疑応答を行い、審査により研究テーマごとに分かれた5つの会場で1位と2位が表彰されます。

 本校では、3年武田・薄井ペアーが第5会場に参加し、「Fave and Study Motivation」というテーマで、お気に入りと勉強のモチベーションの関係 についてプレゼンしました。

<発表の様子>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第5会場では7校が発表し、その中で1位を受賞しました。

※全体の参加校は国内14校、海外から4校の計18校

 

<大会参加者集合写真>

 

 

物理オリンピック予選 2年生1名、3年生1名が突破

今年度、物理部2、3年生6名が物理チャレンジ(物理オリンピックの国内予選)の1次試験に挑みました。
見事2年生1名、3年生1名が国内2次試験に進みました!!

1次試験はレポート課題(振り子の周期の角度依存性の測定)と
筆記試験(物理の3年の内容まで含む、難易度の高い試験)からなり、
例年1000人以上の参加者が100人まで絞られます。

安積高校としては3年連続の1次試験突破であり、2年連続の2人突破となります。
2年生の生徒は2年連続の突破です。本当におめでとう!
3年生の生徒はラストチャンスを掴みました!物理に向き合っていた結果です。
そして、全員で協力してレポート作成しないとこの成果は現れなかったと思います。全員頑張りました!!

2名は2次試験に誇りをもって挑んでください!!全国レベルの参加者にもまれ、大きく成長すると思います。

 

 

<物理オリンピック1次試験突破者>
令和3年度 2年生1名
令和4年度 1年生1名、2年生1名
令和5年度 2年生1名、3年生1名

福島の復興と放射線についての授業2023

7/24,28に福島の復興と放射線についての授業を実施しました。
今年は他校からオンラインで参加がありました。

◎参加者
本校希望生徒50名、白河高校1名
担当:本校物理教員

◎目的
放射線とは何か知り、福島県の現状について把握すること。そして放射線の知識を土台として、現在の福島県の課題(廃炉、除染と除染土の処理、風評被害・偏見)を科学的・社会学的に分析し、自分の意見を持てるようになること。

◎授業内容
<第1章>放射線の基礎 : 放射線の正体、単位と測定法、原発の原理
<第2章>放射線の実験 : はかるくんをもちいた実験(環境放射線量の測定、距離と遮へいによる減衰の確認など)
<第3章>福島の現状 : 放射線の生体への影響、現在の福島の線量や食品検査の結果、甲状腺検査の結果と課題、放射線以外の健康影響
<第4章>福島の課題 : 現在の原発の様子と課題、現在の福島県の人口などの状態、風評被害とその原因、新型コロナウイルス感染症との類似性
終盤での議論:「モニタリングポストを撤去すべきか」
<第5章>福島の努力 : 避難指示解除地域の現在、福島の人の震災後の努力、復興のポジティブな側面
終盤での議論:「東日本大震災の教訓は何か」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎生徒の感想

・今回、この授業を受ける前は「汚染水」と「処理水」が同じものだと思っていたし、もう福島の放射線量は他県と同じかそれよりも低いことも何も知りませんでした。授業内でもあった通り、「何か分からないけど放射線って怖い。福島の向こうの地域はまだ危険だ」と思う立場の人でした。しかし、今回の授業を受けたことによって福島県民で震災を経験した立場のくせに何も知らな過ぎたと思い知らされました。私が3歳のことに起きたからこそ両親や祖父母が敏感になり、外出できなかったことも少し納得ができました。以前、祖母と処理水海洋放出について「何か怖い、いやだね」という会話をしました。今ではどこが安全で大丈夫かしっかり分かります。また祖母と話してみようと思いました。「無知ほど怖いものはない」心においてこれから生きていきたいです。  (1年女子)

・私は3歳のときに震災にあって、避難してきましたが、郡山の小中学校で放射線に関する差別を幸いにも受けたことはありません。ですが、子どものころから差別を受けて精神的にダメージを受けている人がいることを聞いて、とても悲しいし悔しいです。正しい知識がもっと広まってほしいと強く思ったし、自分もまだまだ知らないことがたくさんあるので、ちゃんと知ろうと思いました。私の祖父は○○に帰りたいそうですが、私の母は、私が学校に通っているし、郡山に住み慣れたから戻らないと言っていました。私も正直、記憶がしっかり残っているわけではないので、戻りたいとは思いません。でも、夜ノ森の桜は今も覚えているし、大好きです。桜祭りの日ににぎわっているのを見ると、とてもうれしいです。自分に何ができるか、具体的には分からないけど、話を聞いたり実際に見たりして、考えることから始めたいです。(1年女子)

・今回のお話しを聞いて、「安心」と「安全」の大きな違いを感じた。自分の中で「復興」という言葉はもう古いものなのではないかと授業前の時点で考えていた。しかし現在の福島の状況やいまだになくならない風評被害のお話しを聞き、復興がどれくらい進んでいるのか全然分からなくなってしまった。個人個人の立場で「復興」という言葉が違う意味を持つことなのかなということが知れた。授業では、放射線についてもいままで自分が知らなかったことも知ることができ、相双地区や原発に以前よりも興味が持てた。自分個人の心の中では復興は終わっていないと思う。復興というワードをいつまでも使い続けることがプラスになるかマイナスになるかは分からないが、復興に向けまずは自分から正しい情報を取捨選択していきたいと思った。 (2年男子)

・自分自身は避難を強いられた経験はないですが、最後に見た避難した生徒のリフレクションカードにあった「震災以上になるとは思えません」という言葉が印象に残りました。たしかに、震災によって避難した人がその地に戻ることは多くない気がします。改めて、復興とは難しいんだなあと思いました。
最初、私はこの授業に出るつもりはありませんでしたが、先生の熱意がすごそうだったのと、3月に受けた処理水の授業が面白かったので出ることにしました。正直、想像していた内容とは違いましたが、出てよかったと思います。特に、後半の福島の現状・課題・努力の話が印象的で、福島県民としてそのようなことを知れてよかったと思いました。原発事故による放射線の影響は少なくて安心したという事と、福島の復興は進んできたけど風評などの様々な問題があって大変だということです。これからもしかしたら何らかの形で復興に関わることがあるかもしれないので、そのときは頑張ります。本当に面白かったです。ありがとうございました。 (3年男子)

・安心を得るための食品検査が、不安を助長しているという話について、「危ないかも知れないから検査をしている」という検査のとらえ方もあると聞いて、驚いた。米の全袋検査が終わったのは大きな意味があると思った。
復興とは?再び安心して暮らせる状態にすること?震災以前より栄えた状態にすること?元の状態に戻すこと?今まで、復興とは何か言葉にして考えたことがなかった。聞かれてみると難しいと思った。友達とも話し合って、考えを深めたいと思った。
先生の授業を受けて、今までは科学的な知識を持たず新聞などの情報で不安に思うことが多かったが、正しい知識を持たず、漠然と不安に思う人も多いと思う。正しい知識を学ぶこと、そして伝えることの大切さを改めて実感した。NIMBY、Not In My BackYard (1年女子)

・私は当時5歳のときに大熊町から郡山市に逃げてきました。当時はよく分からない言葉が多く、ニュースをみても何を言っているのかさっぱりでしたが、当時ずっと聞こえてきたμSvや格納容器と言った言葉は今でも覚えています。そしてもう一つ忘れられないことがあります。それは放射能差別です。私自身は差別に会うことはありませんでしたが、正直めちゃくちゃ怖かったです。横浜市に避難した小学校の男の子が差別されたというニュースは今でも覚えているし、自殺者が出たという話も覚えています。学年が上がるにつれ事の重大さを自分なりに思い知りました。あの日ニュースを見て以降、私は出自を聞かれたときは必ず「郡山」と答えていました。△△とは絶対に応えませんでした。また、私の父が東電の関係企業に勤務している、ということも伝えませんでした。ですがこの時、自分といつも遊んでくれていた3人にだけ打ち明けました。そのときは「絶対このことは秘密にしてほしい」と言いました。いじめられるかも知れないと考えたからです。
ですが、こんな日々は中学2年生のときに変わりました。きっかけは福島駅伝の「大熊町チーム」としての出場です。当時私は陸上長距離の選手でしたが、大熊町の方から連絡が来て出場することになりました。私が出場する、という話はもちろん同級生、顧問にばれました。当時私はそれがたまらなく嫌でした。ですがクラスメイトは私のことをすごく応援してくれました。駅伝が終わって次の学校の日、私はクラスメイトから暖かい言葉をかけてもらいました。その瞬間、「自分は大熊町民だと名乗っていいんだな」と感じました。
そして去年、同級生から誘いがあり、浜通りの震災学習会に参加しました。ここまで浜通りをちゃんと回ったのは初めてのことでした。私はそこで初めて、「ふるさと大熊」に戻ってきたんだな、と感じました。
私は幸せ者です。放射線差別も東電差別も、私が危惧していたことは一切受けずにここまで来ました。当時5歳だったからこそ当時の記憶も両親のように何でもかんでも残っているわけではなく、断片的であったからこそ、原子力問題に積極的にかかわって行ったり、震災について気後れすることなく真正面から向き合っていけるのではないかと感じています。ですが、やはり幼かった私が暮らした大熊が、再開発のためとはいえ消えていってしまうことはものすごく寂しいし、悲しいことです。(現状もうすでに、私が大熊にいたことを示すものは大熊には残っていません)
だからこそ、このような悲しい思いを未来の世代にはさせない、次の16万人を絶対に許さない、どんな差別も許容しない、そして、あの日のことを今のことを、当時の記憶を持つ「最後の世代」として、自分の言葉で発信していくこと。これが私の人生のやるべきことだと考えます。今日はものすごく考えさせられました。 (3年男子)

【処理水学習会】原発事故からの復興を考えるために

[放射線防護ワークショップ]

 7月25日(火)の午後、原発事故の処理水についての学習会が開かれました。講師として経済産業省資源エネルギー庁参事官 廃炉・汚染水対策官の木野正登氏をお迎えし、原発事故後に増え続ける処理水について、関心のある生徒が参加しました。

 折しも処理水の海洋放出が国際的にも関心が高まっています。原発事故で発生した放射性物質が含まれた水からトリチウム水を除くことは現在のところ極めて困難です。またトリチウム水は原子力発電所からは必ず排水されるものです。しかし、”原発事故”で生み出されたことから注目され、漁業関係などへの風評が懸念されています。木野氏は処理水とは何か、保管や防護の仕組みについてジオラマ等を用いて説明してくださいました。また、科学的知見に基づいた安全性についての検証や、安全性を理解するために行っている広報活動について講義してくださいました。講義の後、生徒達は、処理水や原子力発電所についての疑問点や分かった事、周囲に知らせたい事、などの意見を出し合いました。最後に各班から質問を発表し、木野氏は1つ1つに丁寧に回答してくださいました。

 中でも「処理水は安全である、ということが科学的に分かっているのに諸外国から規制されているのは何故か」という生徒の問いに

 「日本の海産物を規制する動きがあるが、自国の産業を守るため、ということもある。我々は『安全である』ことを大前提に『常磐物は美味しい』『高品質である』ということを諸外国に理解してもらえるよう訴え続けなければいけない」という回答が言葉が印象的でした。

 処理水だけでなく、原子力発電所の廃炉に向けての課題はたくさんあります。生徒は「何が問題なのか」「これから何をすべきなのか」と真剣に考えてていました。

 最後に木野氏から「原発に限らず、知識を身につけることは自分の判断の材料となります。大いに学んでください。」と安積高校生へ激励の言葉がありました。

<生徒感想>

・福島県人であるにも関わらず、処理水問題や廃炉について知識が少なかったと感じた。

・処理水でヒラメやアワビを育てても安全性に問題はないことがわかった。

・今までALPS処理水について深く知る機会がなく、全く知識がありませんでした。今回の講演を聴いてその知識を深める必要があると知りました。自分自身も今回の経験を通して、周りに知識を広めていければと思います。

【2年7組SSクラス】第3回 全国バーチャル課題研究発表会に参加しました

 2年7組(SSクラス)は第3回全国バーチャル課題研究発表会(幹事校:兵庫県立加古川東高等学校)に参加しました。これは各班が探究活動の中間発表をすることで、研究のブラッシュアップを目指すものです。SSH指定校10校がオンラインで参加しました。本校からは2年SSクラスの14班がそれぞれの研究活動を発表しました。生徒はweb上の「クラス」で宮城県や兵庫県、香川県の高校生と質問や意見を交換しました。空き時間にはオンラインを利用して他校生と自己紹介をしたり、研究の悩みを話したりと交流を深めました。

SS探究Ⅱ(2年普通クラス)仮説設定発表会

7月12日(水)2年生普通クラスの探究活動は仮説設定発表会でした。

 これは、2年生が取り組む探究テーマについて、ゼミ内で発表しあうものです。目的は「テーマ設定に無理がないか」「仮説と研究手法に矛盾がないか」「検証が可能か」などを、客観的に検証することです。

 発表会では、各班の発表について生徒、シニアサポーター、担当教員から活発な質問やアドバイスがあり、発表者が回答しました。

 この発表会をもとに、各班はテーマや研究手法を必要に応じて修正し、探究活動を進めていきます。今年度初めて実施しましたが、生徒達はテーマ設定がどれだけ大切かを実感していました。

<生徒感想>

・他の班も参考になり、シニアサポーターの方からのアドバイスを元により良い仮説設定ができるようになった。

・他班の発表から参考になる点が多く得られた。次回以降、今回は仮説発表会ということで軽く扱った内容をさらに掘り下げようと思う。

・研究手法についていくつか質問や指摘をしていただいて、もっと具体的に考えていかなければいけないと思いました。

 

 

 

郡山市ふれあい科学館夏休みサイエンスフェスティバルに参加しました

7月17日(月)、郡山市ふれあい科学館( http://www.space-park.jp/ )夏休みサイエンスフェスティバルに物理部有志生徒6名、地学部有志生徒8名が参加しました。

 物理部は「雲をつくろう!」というテーマで、ペットボトルの中に水と線香の煙を入れて炭酸キャップで雲をつくる実験を行いました。ポン!という音とともに雲ができる様子を、子どもたちは喜んでいました。

 地学部は「鉱石で小瓶」というテーマで、小瓶に鉱石、液状ノリ、ラメを入れてきれいなストラップを作りました。きらきらと光る鉱物入りの瓶をもらい、嬉しそうな様子が見られました。

 三連休の最終日でとても盛況でした。生徒達は、子ども達に分かりやすく原理を説明し、楽しい時間を過ごしていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<生徒感想>

 ・子供の反応が大きかったので参加してよかった
・人によって反応が違って、その度に工夫して説明できてよかった。どれくらいの説明がちょうどいいのかがわかった。
・子供達を飽きさせない工夫は難しかったが、やりがいがあって楽しかった。
・色々な人に説明する機会がなかったので新鮮だった
・普段はする機会が無い、物を提供する側を体験出来て楽しかったです。
・思った以上に人が来て、材料が足りなかなってしまったので、次回からは十分に予備を用意しておこうと思った。
忙しかったけど、楽しかった。
・忙しく、途中でハプニングもあったが働いて食べる昼食は美味しかった

【伝承館研修】福島県の災害と復興を次の世代につなぐ

 7月16日(日)に1,2年生の希望者が東日本大震災・原子力災害伝承館 へ研修に行きました。この研修会は、高校教育課が主催する「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部事業」により実施されました。

 伝承館に到着後すぐ、館長の高村昇先生からの専門研修がありました。高村先生は長崎大学医学部卒業の医師です。現在、長崎大学原爆後障害医療研究所教授、福島大学環境放射能研究所副所長でもある、とても多忙な方です。先生は原発の事故後、いち早く福島県に入り、避難した人々や県民に放射線について、健康について、説明会に関わった方です。原発事故と県民の間に立ち、放射線に対する私たちの不安を解消しようと活動なさいました。今回の研修は、長崎からのリモートの予定でしたが、安積高校生が来館する、ということで前日に福島入りをし、直接生徒と対話してくださいました。先生は「放射線被ばくと健康影響について」生徒に分かりやすく説明してくださいました。

 その後、NPO法人 富岡町3・11を語る会 の語り部、青木淑子氏の講話がありました。原発事故で避難した人たちのようす、避難者を支援する自分達の活動を紹介されました。住み慣れた地域に「すぐ帰れると思っていた」が、10年以上戻れない。そういう人たちの経験を「自分だったらどうしよう」と「自分ごと」として考えて欲しいと訴えかけられました。

 

  

 昼食後は館内展示の見学でした。津波で流されたぬいぐるみ、地震の後そのまま学校に置かれたランドセル、津波でゆがんだガードレール、原発作業員が着る防護服など、本物が持つ迫力が生徒に訴えかけました。館内見学はスケジュールの都合で1時間しか取れませんでした。生徒達は後ろ髪引かれる思いでバスに乗り、フィールドワークに出発しました。

 バスの車窓から見上げた櫓には、津波の到達した目印がありました(16.5メートル)。その高さに震撼した私たちは大平山霊園でバスを降りました。ここは請戸小の先生と児童が津波を逃れた場所です。請戸小は一階全てが津波に襲われました。しかし、地震後の避難では、先生方の素早い誘導と児童の機転で犠牲者が一人も出しませんでした。ガイドの方からその時の様子を聞き、我々の立っている場所のすぐ下まで津波が来たことを想像しました。また、災害において、マニュアルに頼るべき所とマニュアルでは対応できない事もある事を学びました。これは将来起こるであろう災害や事故にとっさに対応しなければいけない時の参考になると思われます。

 

  

 

 双葉町は暑かったですが、熱い思いを生徒は講師や語り部、ガイドの方から受け取りました。

<生徒感想>

・中通りに住んでいては絶対に分かりえなかった被災者の方々のリアルを知って、共感することができました。テレビなどで原発事故の特集番組を見る時、以前より感じ方が具体的になりそうです。

・原発の近くに住んでいた人への偏見や家に帰った時の話が特に衝撃でした。言葉によって伝えられることがあるんだと実感しました。見学では、最初の原発が素晴らしいものだと考えられていたころの展示がとても印象的で、少しぞっとしました。時間が足りなくて、いつかまた来たいと思いました。

・福島県の現状とこれからの大きな課題について知ることができたから、このことをたくさんの人に伝え、風評被害を少しでも少なくしていきたいと思いました。また放射線についてもっと詳しく知り、「正しく」恐れたいと思いました。

・来て良かったと思いました。東日本大震災や原発事故、放射線の影響について詳しく知ることが出来たので、災害や放射線を「正しく怖がる」ようにしたいです。また、原発によって変えられてしまったものがあることを忘れないようにしたいです。

・語り部の方が、私たちに当時について教えてくださる姿を見て、自分も震災を知る最後の世代として、何か出来ることがあれば福島のために貢献したいなと思いました。

震災後の福島について高校生と語る~東京大学 開沼博先生講演会~

7月7日(金)の放課後、東京大学准教授 開沼博先生の講演会がありました。

 この講演会は、高校教育課が主催する「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部事業」により実施されています。

 開沼先生は先週、本校の2年生と保護者を対象に「なぜ、と疑問を持つことが人生において大切である」ということを、先生の研究を例として話してくださいました。今回はさらにその内容を深めての講演・ワークショップでした。

 講演では、福島の復興について、「福島学カレッジ」で中・高校生が大人顔負けに震災をテーマに調査・発表したことや、風評被害について、チェルノブイリと福島の原発事故の違い、処理水と国際社会について、など、分かりやすく説明してくださいました。生徒は講演をもとに話し合い、班ごとに意見を発表し、ディスカッションの結果を壁に掲示しました。

開沼先生の講演が終わってからも、生徒は先生に質問しようと長い列を作りました。

今の高校生は「震災の記憶が失われつつある世代」です。それでも福島で生きているということは、3・11と原発事故で「何が起こったか」「何が問題か」そして「何をすべきか」は目の前にある課題です。開沼先生は穏やかに、しかし鋭く生徒にそれらについて問いかけました。

 この講演会を通して、生徒は福島の現状について、そして自分の中の「「なぜ」について、考えられたと思います。

開沼先生は、磐城高校出身の社会学者です。原子力発電所と地域の関わりを論じた東大での修士論文「フクシマ論」を出版直後に3・11が起き、一躍有名になりました。以後、積極的に震災後の福島を調査し、「はじめての福島学」「福島第一原発廃炉図鑑」など、多数の著書があります。

 

 

郡山市ふれあい科学館サイエンスフェスティバル実験動画

5月5日(金)、6日(土)、郡山市ふれあい科学館( http://www.space-park.jp/ )GWサイエンスフェスティバルに2年7組(SSクラス)が参加しました。

https://asaka-h.fcs.ed.jp/blogs/blog_entries/view/145/69dac61de41a94144c5e6b80fb165ec5?frame_id=455

その際の実験動画です。

協力:新聞委員会

 

チリメンモンスターⓇ をさがせ 
https://youtu.be/Wo6vv-Z8CLw

光の万華鏡
https://youtu.be/o2u1vxVIdEk

 

興味をもたれましたら是非ともご家庭で実験してください

なお、チリメンモンスターはちりめんじゃこの中に隠れています。

光の万華鏡は「グレーチングシート」を入手できれば制作できます。

7/6(木)「地域・大学・学類の将来を考えるための[レクチャー&ディスカッション]」講師

7月6日(木)に、本校教務部探究班長(SSH主任)が福島大学行政政策学類の主催する「地域・大学・学類の将来を考えるための[レクチャー&ディスカッション]」に講師として招かれ、行政政策学類をはじめとする先生方に「安積高校SSHの地域連携の取り組み」などについて紹介しました。

本校では特に1年次に福島大学と連携した取り組みを多く行っており、その中でも「SS探究Ⅰ」ではヒアリング調査やフィールドワーク先として福島大学を選ぶ生徒も多くいます。今回は、本校の1年次が取り組む「地域創生探究」の各班のテーマを大学の先生方と共有し、ディスカッションの時間には、先生方からもご質問やご助言をいただくことができました。

これまで本校SSHは、共生システム理工学類をはじめいくつかの学類と連携をとっていましたが、今回は行政政策学類ということで、大変貴重な機会となりました。今後も様々な部分で結びつきを強められればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

SSアカデミーⅡ 2年 プログラミング授業実施 第2回

 6月29日の2年生のSSアカデミーⅡは,Pythonの第2回の授業でした。
 
 SSアカデミーⅡは,2・3年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の授業です。
 
 2年生は,6月からプログラミング言語Python(パイソン)の学習を始めています。
ビッグデータが簡単に入手できる時代を迎えてデータ解析の重要性が言われており,Pythonによるデータ解析の基本について学んでいます。
  講師は クエストアカデミア代表取締役社長 石川祐也さんです。石川さんは東北大学在学中にIT教育事業を行う会社を立ち上げた青年社長です。
 
 第1回 講師紹介・データ分析講座・重力加速度データ解析
 第2回 Numpy,Pandasを用いたデータの加工・重力加速度データによる解析の実例
 第3回 Matplotlibを用いたデータの可視化(予定)
 
 第3回は9月になりますが,教えていただいた解析手法をもとに自分達の課題研究を深め,成果につなげていく計画 です。

第1回「少人数ゼミi」

6/20(火)に、未来の科学技術を担う人材育成のための少人数ゼミi(アイ)を開催しました。「少人数ゼミ」は昨年度から実施していましたが、今年度はより国際性の高いゼミにiをつけ、独立させました。

第1回の講師には、インドの大学でヨガ科学を専攻してきたラクシュミ=ラモラ先生をお呼びし、生徒・教員およそ20名がヨガ科学についての英語での講義を受け、ヨガの実技指導を受けました。参加者の感想を見ると、「呼吸法について実践してみたい」「講座終了後心地よい疲労感だった」などがあり、中間考査で凝り固まった?心と体をほぐす時間となったようです。

今回は郡山市国際交流協会さんの協力もいただきながらの企画となりましたが、今後とも同協会と連携しながら様々な取り組みを行う予定です。

  

【SS探究Ⅱ】シニアサポートネットワーク2期始動しました

6月22日(木)から2,3年生のSS探究Ⅱにシニアサポーターが参加してくださっています。

『シニアサポートネットワーク』は、本校OB・OGに探究活動を支援してもらおうという取組みです。昨年度参加を募り、22名のOB・OGが、シニアサポーターとして2年生普通クラスの探究活動を指導してくださいました。

令和5年度は、まずは昨年度のサポーターの方々に継続指導をお願いしました。ありがたいことに、15名のサポーターが参加を継続してくださいました。

今年度のサポート内容は

(1)2年生の探究活動を、テーマを立てるところから指導していただく

(2)昨年指導した2年生ゼミを継続して3年生での論文作成を指導していただく

と、2本立てでお願いしました。

サポーターの方々は3年生の教室では「久しぶり!」、2年生の教室では「初めまして!」と、生徒の間を忙しく立ち回り、熱く指導をしてくださいました。

『シニアサポートネットワーク』は全国的にも例の少ない活動で、新聞の取材や他県の高校からも視察に訪れるなど、注目されています。

しかし何よりも、様々な経験を積んだOB・OGと交流することは、生徒にとって探究活動が深まるでけでなく、様々な職業の方々の体験を聞けるという貴重な場であると思います。

 

2年生 SSアカデミーⅡ Python特別授業 実施

  2年生のSSアカデミーⅡでプログラミングの授業が始まりました。

 SSアカデミーⅡは,2・3年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の授業です。

 2年生は6月8日の6、7校時に、プログラミング言語Python(パイソン)の学習(第1回)を行いました。
 近年ビッグデータが簡単に入手できる時代を迎えデータ解析の重要性が言われており,その基本について学びます。

 講師は クエストアカデミア代表取締役社長 石川祐也さんです。石川さんは東北大学在学中にIT教育事業を行う会社を立ち上げた青年社長です。さらに今年は現役の大学生でありながらITの学びを支援する会社を立ち上げた 株式会社inf.代表取締役 石川達也さん も講師としてお出でいただけることになりました。

 第1回は、お二人の自己紹介ならびにPythonに親しむ内容でした。次回は6月末になりますが、今年はPythonを3回の授業で学ぶ予定です。

令和5年度全国SSH研究発表会  安積高校代表選考会

 5月18日(木)、毎年8月に行われる全国スーパーサイエンスハイスクール研究発表会に参加する、本校の代表選考会が行われました。エントリーは以下の9グループでした。


それぞれ、スクリーンに拡大投影されたポスターをもとに8分間以内の説明、その後5分程度の質疑応答を受けました。会場の2年生、3年生から活発な質問が寄せられましたが、新1年生からも質問がたくさん出され、今後の校内での発表会が楽しみになりました。質疑は生徒だけでなく先生方からも出されましたが、さすがに3年生だけあってどのグループも戸惑うことなく質問に答えていました。

先生方による審査点も加えた結果、「オリジナル麹菌の活用」が学校代表に決定しました。代表の本大会での健闘を期待したいところです。

郡山市ふれあい科学館サイエンスフェスティバルに参加しました

5月5日(金)、6日(土)にに郡山市ふれあい科学館( http://www.space-park.jp/ )GWサイエンスフェスティバルに2年7組(SSクラス)の有志生徒16名が参加しました。希望者が多く、2日に分けての参加でした。

 チリモン班では、「チリモンを探せ」として、子ども達にチリメンジャコに混ざっている小さな生物(タコやカニ、エビなどの子ども”チリメンモンスター” )を探して仲間分けに挑戦してもらいました。Ⓡきしわだ自然友の会

 万華鏡班では、回折格子(グレーティングシート)とトイレットペーパーの芯で、光を覗くと虹が見える万華鏡を作成しました。

 生徒達は、子ども達に原理を説明し、科学を伝えることの難しさや楽しさを感じていました。新型コロナの制限が解除され、来客も多く、盛況でした!

 

<生徒感想>

・思ったよりも子ども達の集中力が続いていて驚いた。観察力もあり、一度違いを言っただけでその後は自分で判断できるようになっていた。子ども主体を意識して行ったため新たな発見もあり、お互い楽しむことができたと思う。

・準備の段階から、クラスメイトとたくさんコミニュケーションをとって仲良くなることができてよかったです。科学のお姉さんになって、子どもと関わる経験をするのは大切だと思いました。見聞も広がったし、充実した時間を過ごすことができました。来年度のSSクラスの生徒もぜひ参加してほしいです!

・準備段階ではイメージがつかず数を準備するのも大変でしたが、当日たくさんの子供が工作を楽しんでくれたのが嬉しかったです。万華鏡を覗いて「虹が見えた~!!」と言ってくれた時のキラキラした目に充実感を覚えました。

・自分自身もチリモンについての知識や関心を高めることができましたし、誰かを楽しませることができたというのはとても嬉しいことでした。ただ、中にはチリモンについて疑問を持つ人もいたので、もっと詳しく説明できたら良かったと思いました。

 

第Ⅱ期目五年次のはじまりにあたって

本校SSH第Ⅱ期目の指定も、いよいよ最終年度となりました。今年度も引き続きSSH事業への積極的な取り組み・発信に努めていきます。本校主催の発表会の日程など、詳細が決まりましたらご連絡いたします。どうぞよろしくお願いいたします。また、SSHについての内容や視察の希望等のお問い合わせにつきましては、本校教務部探究班までお電話かメールにてお願いいたします。

ジュニア農芸化学会2023に参加しました

 令和5年3月14日(火)、生物部/SSクラス(生物分野) ではジュニア農芸化学会(オンライン)に参加しました。これは「動物・植物・微生物の生命現象を化学的な捉え方に基づいて研究する」農芸化学会の高校生発表部門です。本校から3テーマ申請し、全て採択され、発表に臨みました。大会では、予め発表動画を提出しておき、大会中にその動画を見たり、関心のある聴衆からの質問に答える形で進みます。生徒達は高校生だけでなく大学生、大学教員からの質問に答え、アドバイスを受け、今後の実験の進め方の参考にしていました。また、自分が興味あるテーマも聴講し、他校の発表者と交流を深めていました。生物部では、この発表会が学年最後の大会と位置づけて発表準備をしてきました。この経験は、次年度の研究方針やプレゼンテーションに生かせると思います。

 ここ数年、この大会はコロナの影響でリモートで行われています。大会は主催大学が遠方であると参加が難しいです(今年度は広島、昨年度は京都)。しかし、リモートであれば、気軽ば参加できます。今年度も北海道から沖縄までの学校が83テーも参加しています。生徒達は自分の学校に居ながら全国の高校生や研究者と交流できるのです。直接発表、質疑応答が一番いいと思いますが、このような形式も新しい大会参加の形になっています。

令和4年度 安積高校SSH生徒研究発表会が行われました

 令和5年2月25日(土)に校内のSSH研究発表会が行われました。本校の1年間のSSH活動の集大成です。

 午前中はポスター発表です。メインは2年生の探究Ⅱの発表の場です。探究Ⅱでは「SDGsを踏まえた身近な課題」をテーマに班を作り、1年間、探究活動に取り組みました。また、1年生が探究Ⅰで「地域創生」をテーマに探究活動を行っており、クラス代表班が発表しました。理科系部活動の発表もあり、総勢90テーマの発表となりました。各班は持ち時間の中で、自分達の研究成果を発表し、聴衆の質問に答えていました。今年は本校OB,OGからなるシニアサポーターも参加し、厳しくも暖かい質問やアドバイスがありました。

 午後は本校の活動についてスライドによる口頭発表がありました。海外(ドイツ)研修や処理水と風評払拭について、全国大会に出場した英語弁論大会やSDGs甲子園の発表、SSH全国大会の発表などです。聴衆は体育館や教室のリモートで発表を観覧しました。

 閉会式では、シニアサポーターが指導した2年普通科のうち、サポーターの審査で優れた探究活動の班に『シニアサポーター賞』が選出されました。最後に東北大学大学院の酒井聡樹准教授と福島イノベーション・コーストの飯田喜之課長から講評をいただきました。

 コロナ感染防止の観点から探究活動が制限されたり、発表会も来場者を制限しなければなりませんでしたが、生徒は可能な範囲で探究活動に取り組みました。その自信が発表に現れていたと思います。

<生徒感想>

・大規模なSSの研究発表を聞く機会は久しぶりでとても楽しかったし、様々な研究結果を聞くことや、OBの方の質問などから自分自身もいろいろなことを学ぶことができた。今度は自分が発表する立場になると思うので頑張りたいと思います。

・全体的にとても簡潔にまとめられていて、理解しやすかった。研究結果もわかりやすく整理されていて、素晴らしかった。

・スライドが見やすくまとめられており、発表もわかりやすかった。今まで考えたことがあったテーマでも、今回の発表を聞いて新しい考え方を知ることができた。

 

2022年度新潟薬科大学研究系部活動支援事業報告会に参加しました

生物部/SSクラス の甘草(カンゾウ)の研究は

新潟薬科大学応用生命科学部から活動支援を受けています。

3月5日(日)に新潟薬科大学で活動支援を受けた学校の報告会がありました。

本校は安積歴史博物館からリモートで参加しました。

支援対象校は12校で、各高校の発表には、それぞれ質問や新潟薬科大学の先生方からの講評がありました。

リモートで不慣れな部分もありましたが、生徒は堂々と発表し、質問に答えていました。他校の発表も素晴らしく、今後の活動の参考になりました。

 

 

 

令和4年度東北地方サイエンスコミュニティ研究校発表会

令和4年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会が、本校及び郡山市郡山公会堂において1月20日(金)、21日(土)に開催されました。新型コロナウィルスの影響もあり人数を絞っての開催となりましたが、それでも合計180名程度が本校・郡山公会堂に集い、対面での発表・交流をすることができました。本校SSHにとって、他校をお呼びして開催するこの規模での発表会は初めてで、貴重な機会となりました。

初日、基調講演では、探検家・医師・武蔵野美術大学名誉教授の関野吉晴先生におこしいただき、「これからを生きる君たちへ~半世紀にわたる探検活動を振り返り、今何を伝えたいのか」というテーマで講演いただきました。関野先生が実際に体験してきたことから導き出される深い洞察に富んだお話が心に残りました。その後のアピールタイムでは、短時間でしたが各校の雰囲気がわかる良い時間となりました。

2日目は、15校29班が3分科会に分かれ、口頭発表に挑みました。今回は福島大学や東北大学、福島イノベーション・コーストの先生方合計10名に指導助言をお願いしました。先生方や他校の参加者からの鋭い質問に、質疑応答5分の制限時間が中々終わらないように感じ脂汗をかいた班もあったかと思います。それでも高いレベルでの質疑応答を経験することは、研究の質を高め、これからの人生に役立つことと思います。そんな緊張のあとの交流の時間だったからか、交流会では心からの笑顔で参加者同士楽しんでいる様子が見られました。

主催校としていたらない点も多々あったかと思いますが、参加者アンケートを見ていると「来年もぜひ参加したい」とか「もっと長い時間交流がしたかった」など、好意的な意見が多く、開催できてよかったと心から思いました。関野先生やアドバイザーの先生方、視察などでお越しいただいた皆様、そして参加校の生徒の皆さん、先生方本当にありがとうございました。

研修交流実施 東京学芸大学附属国際中等教育学校・京都大学・京都女子中学校高等学校

「震災と復興を未来につむぐ高校生語り部事業」により、東京学芸大学附属国際中等教育学校、京都大学、京都女子中学校・高等学校を訪問し研修と交流を行いました。

 「震災と復興を未来につむぐ高校生語り部事業」は高校教育課が進めている事業で、震災と復興に関する地域課題探究学習を通して、福島における震災、復興、そして未来について、自分の考えを持ち、自分の言葉で語ることのできる高校生(「高校生語り部」)を育成することを目的としています。訪問した生徒は、国際高校生放射線防護ワークショップに参加し、福島の復興などについて学んできた生徒たちです。
 
 1月5日(木)は、東京学芸大学附属国際中等教育学校を訪問しました。
まず安積高校から学校紹介と、放射線防護ワークショップを通しての生徒の学習活動を簡単に紹介。その後安積高校の生徒たちが、学んできたことを2つのスライドで発表し質疑応答を行いました。
 続いて、東京学芸大学附属国際中等教育学校の中学生たちが作成したワークショップを体験し意見交換を行いました。ワークショップの内容は、「学校の校庭が高レベル放射性廃棄物の最終処分場になりそう」という状況に対して校長・生徒・保護者などになってロールプレイをするというもの。多様な意見が出て、大変面白い活動になりました。

 

 

 その後京都へ移動。翌日の1月6日(金)は午前中京都大学の角山裕一先生を訪ね、安積高校の発表についてアドバイスをいただいたのち、角山先生と堀江正信先生の案内で、放射性同位元素総合センターを見学しました。センター内には、放射性元素を用いた実験を行うためのさまざまな測定装置があり、世界にも数台という小動物用のPET、MRIなどを見せて頂きました。放射性物質を扱う実験室は、汚染や漏出を防いで実験が行えるよう、さまざまな設備が設置されており、厳密な管理のもとで安全に利用されている様子でした。

 

 

 午後は、京都女子中学校・高等学校を訪問、前日同様簡単な自己紹介の後、準備したスライドを用いて発表をご覧いただき、質疑と応答を行いました。最後に短い時間ではありましたが「原子力発電所の再稼働」についての意見の交換。京都女子校の生徒たちからは「福島の高校生から、再稼働についての意見を聞きたい」と質問がありました。安全対策の充実など「条件付きならば」との意見、高レベル放射性物質の蓄積とCO2削減との対比、エネルギー価格の高騰など様々な意見が出されました。全員が迷いながらも様々な視点に基づいて幅広く考え、そんな中で再稼働にも一定の理解を示す姿に、多少の驚きを持って見てくれたようでした。

 

 

 今回予算が認められたのが年末で,また冬休み中に活動したいという生徒たちの希望もあり,新年早々の交流実施となりました。訪問先の先生方・生徒さんには,充実した研修となりましたこと,紙面を借りて御礼申し上げます。

 

 

東北大学 研究室訪問実施

12月19日には,1年生40名が,「国内先進地域研修」で東北大学を訪ねました。
「国内先進地域研修」は,2年次にSSHクラスを希望者する生徒のための研究会です。


 ここ数年は,コロナ感染症対策のために,各大学がオープンキャンパスの実施を控えており,生徒が大学を見学する機会が減っています。本校では少しでも科学研究の場としての大学を見学させたいと,少人数での見学などを条件に見学をお願いしました。
 まず,生命科学研究科渡辺正夫先生には,東北大学開学の地である片平キャンパスを案内いただきながら,敷地内の植物を観察し,開学の頃の大学のようすや植物の研究で大切にすることなどについてお話しいただきました。工学部安藤・高橋研究室では核融合や,イオンエンジンなどの実験装置を前に大学院生から説明を伺い,農学部伊藤幸博先生の研究室ではお米の研究について話をお聞きした。


 コロナの影響により今年の参加者は,東北大ばかりか大学の見学は全員が初めてです。先生や学生から研究について詳しく聞き,科学研究の場の魅力を強く感じることができました。
 32名を10名ほどずつに分けての見学でしたので,それぞれの先生方・大学院生さんには,同じお話を何度もお願いすることになりましたが,快く受け入れていただきました。ありがとうございました。

 

福島県高等学校総合文化祭活動優秀校公演に参加しました

12/18(日)第41回福島県高等学校総合文化祭活動優秀校公演にSSクラス・生物部の甘草(カンゾウ)班が参加しました。この公演は、今年の高等学校総合文化祭で優秀な成績だった団体が集い、発表するものです。今年は3年ぶりの開催でした。

 自然科学専門部では、ポスター部門から優秀な成績を収めた2校が招待されました。本校の「水耕栽培によるカンゾウの発根実験」が招待され、いわき芸術文化交流館アリオスで研究の成果を発表しました。

 自然科学専門部のポスター部門は、現在、予め録画した発表動画での審査です。生徒は、直接、聴衆がいる場でのポスター発表は初めてでした。生徒は緊張しながらも、日頃の研究の成果をプレゼンし、質問に答えていました。

<生徒感想>

・聴衆がいる時の目線の位置が難しかった。即興で、人の質問に答えることの難しさを感じた。

・質疑応答に対応するにはまず、自分でもなるべく多くの疑問を持つことが必要だと感じた。

・分かりやすいポスター発表とは何か、考えさせられた。

奈良女子大学サイエンスコロキウムに参加しました

12/17(土)、奈良女子大学サイエンスコロキウムに、SSクラスと生物部の酵母班の生徒が参加しました。これは奈良女子大が高校の理系女子を中心とした研究をブラッシュアップしていこうと開催しているものです。全国から36チームが参加し、自分達の研究を発表し、研究の悩みや方向性について、奈良女子大のコメンテーターや他校生と話し合いました。リモートだったので、安積高校に居ながら全国の高校生や大学教授と意見を交わし合う、貴重な場でした。

参加した生徒は、自分達の視点とは違う方向からの意見に、目からうろこだったようです。

<生徒感想>

・同じ高校生で知識の豊富な人がいて、見習いたいと思った。

・発表は録画したものを見たが、ライブで発表するのとは違う工夫が必要だと感じた。

・研究テーマが幅広く、様々な研究があって興味深かった。

 

仙台第三高等学校のSSH中間報告会 見学

12月15日(土)、仙台第三高等学校のSSH中間報告会・授業づくりプロジェクトフォーラムに,本校1年生が出席し,授業参観や中間発表およびポスター発表を見学しました。

この見学は,本校が次年度SSHクラス参加希望の1年生に対する研修会「国内先進地域研修」の一環として行いました。
 


 

 学校を8時頃出発し,10時過ぎに仙台三高に到着。すぐに3校時目が始まり1・2年生の授業の見学を行いました。上左の写真は1年生の物理基礎の授業で,内容は浮力と力のつりあい。実験を見ながら何が起こるか話し合います。先生の「風船を膨らませてくれる人?」の問いかけに応えたのは,なんと安積の生徒でした。4校時目は,SSHクラスの生徒が台湾の高校生相手に英語で研究の中間発表をする様子を見学しました。

 午後はSSHクラスの2年生が,本校生徒のためにポスター発表をしてくれました。1年生は他校のポスター発表を見るのははじめて。自分達の研究について熱心に説明する姿は,本校1年生のとても素晴らしいお手本になりました。

 この日三高は午前中で放課にもかかわらす,SSHクラスの生徒さんは午後も残って本校1年生に活動の発表や,紹介をおこなってくれました。ありがとうございました。

 

令和4年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会

令和5年1月20日(金)午後~21日(土)の日程で、令和4年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会(令和4年度東北地区SSH指定校課題研究発表会) を本校主幹で開催いたします。視察などの希望がございましたら、下記PDFファイルをご覧の上、お申し込みいただければ幸いです。

R4東北SC開催要項(視察用).pdf

SSHドイツ海外研修(エッセン交流事項)について

2022年12月10日(土)~12月15日(金)の日程で、本校代表生徒12名と教員3名が、ドイツ連邦共和国エッセン市を訪れました。

郡山市との連携により3年前から始まった交流事業でしたが、新型コロナウィルス感染症蔓延により、Zoomを用いた交流しかできない状況が続いていました。今年度も、当初は渡航をしての交流は難しそうな社会情勢でしたが、水際対策が少しずつ緩和される中、郡山市をはじめ、本校PTA、桑野会、桜桑会のご支援もあり、事業の実施までこぎ着けました。

今回はエッセン市のGymnasium am der Wolfskuhle(ウルフスクーレ学校)に受け入れていただき、文化交流や合同学習会、ホームスティやクリスマスマーケットでのフィールドワークなど、色々な面でお世話になりました。Paus校長先生をはじめ、多くの先生方と生徒の皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいです。

最終日のお別れでは、帰りの飛行機の時間が迫る中、男女ともに涙を流しながら別れを惜しむ姿が見られ、何物にも代えがたい貴重な経験ができたことと思います。また、コロナ禍にあっても、予定通りのスケジュールで行程を終えることができたのは、本当に幸運なことでした。関係者の皆様に心から御礼申し上げます。

こむこむ館 サイエンスフェスティバル

 12月10日(土)は、福島市の児童文化施設こむこむ館で開催された「サイエンスフェスティバル」に参加しました。
 「サイエンスフェスティバル」はこむこむ館と福島高校が主催する、子どもたちのための工作実験体験の催しで、2012年に始まり今年は11回目を数えます。今回は15ブース+実験教室2つでの開催となり、コロナによる中断後3年ぶりにようやく以前の規模に近づいての開催となりました。
 
 安積高校からは物理部・生物部、化学部、地学部が参加し、「ライデン瓶でビリビリ」「化学であそぼう」「液状化現象と鉱石びんをつくろう」の3つのブースを出展しました。
 コロナの現状や、中断の影響が心配されましたが、1日で1000人を超える集客となり、工作実験体験の人気の根強さを見る思いでした。

 

起業家精神講義 3年SSアカデミーⅡ

 12月2日の3年生のSSアカデミーⅡの授業内容は、「アントレプレナーシップ(起業家精神)講義」。
本校OBで、岩谷技研代表取締役社長 岩谷圭介さんをお招きした講義でした。

 

 岩谷さんは、幼少から宇宙ロケットを打ち上げたいと夢み、子どもの頃は映画「Back to the Future」でタイムマシンを作った科学者ドクの姿に憧れてきたとのこと。しかし、ちょうど安積高校生の頃、「10万点を超える部品からなる宇宙ロケットを一人で作り打ち上げられるはずがない」と自分の夢に望みを失い、やる気も無くして成績も急降下、親や担任を心配させた。

 それでも、ロケットエンジンの研究ができるかもしれないと北海道大学工学部に入学。宇宙への期待と失望を繰り返したのち、4年次にバルーンで宇宙に行く可能性に気づき、以来一貫してバルーンでの宇宙旅行を目指して研究開発を続けてきました。最近「数年以内に実現できる見通しができた」とのことで、さまざまなメディアにも取り上げられています。
 一方で在学中に企業した会社は現在、社員60名資産価値25億円にもなり、1000億円の会社を目指して、社員一丸で頑張っているとのことでした。
 
 岩谷さんは前半で、どのように起業しどうやって会社を大きくしてきたかについてのお話をされましたが、難しい経済用語が並び理解の追いつかない生徒の姿を見て講義を休憩。後半は一転して学生時代をどう過ごしたかのお話をされました。さまざまな経験をされて曲折もありながら、一貫して宇宙にこだわって一歩ずつ歩みを重ねる姿からは、宇宙へ強烈な情熱と、強い精神力を感じるお話でした。
 
 講演後に多数寄せられた生徒の質問は、全てが起業に関することであり、起業にこれほどの関心を寄せているのだと、改めて生徒の思いに気付かされた授業になりました。次年度のカリキュラム作成の参考にします。

放射線影響研究所訪問(137期)

12月5日、137期の修学旅行2日目に

2年SSクラスは広島の放射線影響研究所を訪問しました。

 この研究所は、日本への原爆投下後の広島・長崎での放射線被ばくの影響について

調査している機関で、その研究成果は世界的な放射線防護基準とされています。

研究所の方々から研究所の概要や疫学的研究の手法を聞き、生徒たちからは

多くの質問が出されました。短い時間の中で活発な議論がなされ、充実した時間を過ごしました。

【生徒感想】

・今まで教科書で表面的にしか学んでいなかったことを、研究員の方々からより深く教わることができる貴重な経験だった。(R.T)

・この研究所は被爆者のために尽力している施設だと実感しました。放射線の人体への被害について科学的に追及しながら、被爆者の心に寄り添う姿勢に感銘を受けました。世界の国々が参考とする資料を作成し、放射線による影響を次の世代にまで調べ尽くそうとしていることに驚きました。(R.M)

・原爆の問題は依然として日米双方のセンシティブな話題ではありますが、科学的に正しい知識を学ぶことで、その歴史についての誠実な捉え方をすることができると思います。今回は、こうした問題に対して私たち学生が真摯に向き合うための貴重な機会となりました。講義してくださった放影研の方々に感謝申し上げます。(K.N)

 

 

 

 

福島県高校生徒理科研究発表大会2022に参加 受賞

生物部・化学部・物理部・地学部・二年生SSクラス生徒が生徒理科研究発表会に参加しました。県南大会は10月1日(土)安積黎明、県大会は11月19日(土)20日(日)原町高校にて開かれました。

 

 

 

 

 

 

 

 本校からは合計14班が出場し、それぞれが日頃の研究の成果を発表しました。

  

生物部
・「朝河桜」から単離した天然酵母の製パン適性 (生物部門優秀賞、県3位)
・オリジナル麹菌の活用 (同5位相当)
・水耕栽培によるカンゾウの発根実験 (ポスター部門5位相当)

 物理部
・自分の声のセルフ診断を可能に (物理部門優秀賞、県3位)
・衝突防止パラグライダーの開発II (同4位)
・重力加速度の測定に関する研究 (同5位)

 を受賞しました。

 

他校の生徒とも研究を通して交流し、実りある研究発表会となりました。
受賞した諸君はおめでとう!
一年生は来年ぜひよりよい成果を残してください!

SSHクラス SSアカデミーⅡ 「微分方程式」

10月5・19日(水)の2日間,3年7組(SSクラス)に対し、数学の特別授業が行われました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


微分方程式と微分積分を用いて生物・物理の本質を理解する目的で開かれ、本校の数学教師が授業を行いました。

物理の「単振動の式」「ケプラーの法則」「原子核の放射性崩壊」「ポアソンの公式」、
生物の「ロジスティック方程式」「マルサスの法則」「ロトカ・ヴォルテラの方程式」
を取り上げました。

本校ではこのように、教科融合の内容を通して生徒の科学的な力を育んでいます。

実験観察特別授業(2年SSアカデミーⅡ 物理)

 10月27日の2年生のSSアカデミーⅡの授業で,実験観察特別授業が行われました。
 
SSアカデミーⅡは,2・3年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の授業です。
 
 実験観察授業は,4校時連続で実施される授業で,じっくりと時間かけて実験観察をするというもので,1コマではできない内容の実験や観察を行うものです。
 
 このうち物理選択者は,スマートカートを用いた力学実験に取り組みました。

 スマートカートは,力・位置・速度・加速度センサを内蔵した力学台車です。センサーで取得したデータはリアルタイムでタブレットに送信され,タブレットのアプリ上で直ちにグラフ化して表示できるというものです。

 
 
島津理化のHP(https://www.shimadzu-rika.co.jp/products/ict/measurement/wireless_sensor/101_350.html)より
 
 今回の授業では,班ごとに自由に実験内容を決めることとし,
  4校時(装置の説明・使用法確認),5校時(装置に慣れ実験の決定),6校時(データ取得と発表準備),7校時(発表),というタイムテーブルで実施しました。
各班のテーマは次のとおりです。
 ①問題集の装置をもちいた動摩擦係数の測定
 ②衝突における作用反作用の法則の検証
 ③斜面を用いたどう摩擦力の測定
 ④衝突における運動量保存の法則の検証
 ⑤生徒実験台の傾斜角の測定
 ⑥運動の法則・運動量保存の法則の検証
 ⑦両側にばねがある減衰振動
 
 それぞれ自分で必要な機材をセットして実験に取り組みましたが,班によっては思い通りの動きを作り出せず,データの取得に苦労する班も現れました。しかしどの班も時間内にまとめ上げ,その後発表を行いました。
 
 


 下のグラフは発表の一例で,生徒実験台の傾斜角の測定のデータです。
 生徒によると,得られた加速度の平均値から求めた傾斜角は0.5度ということでした。
 
 9回繰り返された実験のグラフはどれも加速度が振動しており,なぜこのようなグラフになったのか,興味深い。この振動が机面によるものか,それとも測定によるものなのか知りたいところです。
 
 また,v-tグラフの傾きも一様ではなく段々と緩やかになっており,これが机の傾きの変化よるものならば,場所を変えて実験するとどうなるのか,結果を見たいところでした。
 物理実験では,測定値の代表値として平均値を求めることが多いのですが,データをグラフ化することで色々な情報を読み取ることができます。
 これまでの実験ではデータを取得してグラフ化することに,殆どの授業時間を費やしてしまいましたが,スマートカートのような測定装置を使用することによって,測定値からさまざまな情報を読み取る力を高める授業が展開できるのではないか,との教師の期待も高まりました。

(以上)

情報技術研修Ⅰ(1年生SSクラス希望者対象)実施

 10月22・23日(土・日)の2日間,1年生の2年次SSプログラミングやデータ処理に関する特別授業が行われました。
 
 本校では2年次にSSクラスが編成され,課題研究はじめSSアカデミーⅡなどを通して,科学研究の進め方や発表手法などについて学習を深めています。今年からは1年生のSSクラス希望者にも,少しずつSSHらしい学びの場を提供する取り組みを始めています。
 
 研修の講師は,辻康博さん(本校OB,元Microsoft, 現Azutech),胡口敬郎さん(磐城高校OB,Microsoft)のお二人。2020年よりSSアカデミーの授業で講師をお願いしてきましたが,今回「プログラミング的思考を身につける」ことを目標に,1年生37名に2日間計14コマの研修が行われました。

 東京多摩市にお住まいの辻さんは,2012年から休日に子どもたちにプログラミングを教える活動をされています。本校がSSHに指定されたのを機に,生徒に「プログラミング的思考」を獲得することの大切さを伝えたいと,当時同僚でMicrosoft福島県人会に所属する胡口さんといっしょにボランティアとして高校生の支援をしたいと連絡をいただき,この研修につながりました。
 
 今回の内容は,
①コンピュータプログラミングの基本を学ぶ
②Scratchを入門としてアプリケーション開発をしてみる
③Micro:Bit2をもちいてIoT (Internet of Things) を実装してみる
④2人1組チームで社会問題解決をプログラミングで実装してみる
⑤全員で課題について発表する
というものです。
 
 
 
 
 1日目は,①〜③についてとりくみ,④の課題についての説明と,グループごとに課題の打ち合わせを行いました。また,社会課題以外にも,胡口さんから,2つの数の最大公約数と,最小公倍数を求めるプログラムをScratchで作成する,という課題も出されました。
 2日目は,初日の復習の後,グループごとに課題に取り組み,午後からグループ発表を行いました。
 
 課題は以下の(1)(2)のいずれかで,発表形式は次のとおりでした。
(1)身の回りの課題・社会問題の解決など、自ら設定した課題の解決策をプログラミング的に考え、プログラムを開発する
(2)2つの数字の最大公約数と最小公倍数を計算するプログラム
 
 発表の一部をタイトルのみ紹介すると,
①数学の本に出てくる不等式の誤植の有無を確認するプログラム
②一緒に遊ぶ友達同士の予定のマッチングアプリ
③毎朝の服を選ぶ時間の節約アプリ
④イナゴと米と殺虫剤のシミュレーション
⑤現品在庫確認管理アプリ
⑥戸締まり確認装置
⑦勉強の計画を立てるアプリ
⑧ゴミの分別アプリ
⑨購買や自販機の在庫の状況の把握
⑩一人でアウトプット勉強がしたい
⑪趣味共有アプリ
などがありました。
 
 2日間合わせて14時間の授業でしたが,全員が集中を切らさず最後までよく頑張り,内容的にもとても良く,講師の先生からもたくさんのお褒めの言葉をいただいた,課題発表となりました。
 
(以下生徒の感想です)
○プログラミングを学べた。予想以上に難しく、もっと挑戦してみようと思った


○目標向かって、計画を順序立てられる思考を学んだ


○スクラッチなどのプログラミングの大事さがわかってよかった。


○Scratchなど、今まで自分が知らなかったプログラミングについて詳しく知ることができた。また、今回を通してプログラミングに興味を持つことが出来た。


○はじめてプログラミングをしたけれど、少しだけどわかって楽しかった。


○なにげに自分で簡単にやっている動作が、プログラミングで起こすと、難しいと思った。思考の可視化を日頃していきたいと思った。


○今までこのようなプログラミングのプロセスは自分に無縁だと思っていたけれど、研究や問題解決に大いに役立つことが分かり、積極的に取り組んでいきたいと思いました


○今まで数学などで学んできた内容を応用して、様々なプログラミングをすることが出来ることに感動した。


○先生や講義を受けた同級生からさまざまな自分にはなかった発想を知ることができた。


○今まで触れてこなかったプログラミング的思考にふれ、最大公倍数や最小公倍数などの簡単なことでも細分化するのは難しいことがわかった


○プログラミングの重要性は以前から知っていたが、一度も勉強をしたことがなく、今回の授業を通してプログラミングに触れることができてよかった。また、スクラッチを用いて数学の問題を考えることができ、面白かった


○スクラッチを使ったことはあったが、計算にも用いれると聞いて興味深かった。将来、ビックデータの活用ができないと波に乗り遅れてしまうと思うので、今から勉強していきたい。また、Unityでゲームも作りたい。


○プログラミング的思考を学んで課題を細分化することで解決しやすくなることを学んだ。scratchに初めてちゃんと触れて様々な指示があることに驚いた


○プログラムを学べば、改善したい問題をほぼ全て解決できると実感しました。今回はscratchやMicro bitなどの比較的簡単なプログラミングソフトで学びましたが、プログラマーが使っているような本格的なプログラミング言語も学びたいです。


○プログラミングといっても、一概に文字を打ち込むものだけじゃないのだと気づいた。


○いわば筋道立てて考えるという考え方について、改めて目視することができた。自分は0→1を考えるのが結構好きだということに改めて気づいた。


○プログラミングというと難しいというイメージがあり手を出しづらいと思っていたが、Scratchやマイクロビットのようなもので手軽に始められることに気づくことができた。プログラミング的思考についても上手く活用すれば問題解決に繋がることが分かった。


○プログラミングの方法やプログラミング的思考などについて知ることができた。これからの生活やテストの問題などに活用していきたい


○簡単なプログラミングでもさまざまなことができることが分かりました。AtCoderに参加してみたいと思いました。


○プログラミングと数学がかなり近いということがわかった。また、今まではプログラミングはセンスが大事だと思っていたが、基礎知識があれば誰でもできるという言葉が印象的だった。


○問題を細分化すること。統計データの扱い方


○自分の頭の中の処理をプログラムに起こすのは難しいことがわかった。これを参考に、自分の考えをまとめることを意識して生活していきたいと思った。


○スクラッチで計算するという考え方にとても感銘を受けました。スクラッチはやったことがあったのですが、計算するということを考えたことはありませんでした。とても面白かったです。


○scratchとMicro:bitの使い方を学ぶことできた。また、1つの課題で考えてみてもアルゴリズムは複数あって、様々な視点から考えることができた。


○プログラミングの重要性,プログラミングの身近さ,データ解析の方法。


○プログラミングのスキルは今後、世界でかなり重要なスキルなって行くことが分かりました。なにかを作るためには、常日頃から課題を意識して探したり解決方法を見つけていかなければならないと思いました。


○そもそものプログラミングの知識がなかったので、授業で話されたこと全てが新鮮なものでした。scratchやmicro bitなどでプログラミングの基礎的な部分を知ることができました。


○ソフトウェアの開発には、予期せぬトラブルや失敗もあるし、仕様変更を迫られることもあり、一筋縄では行かない大変な仕事だと思った。問題を解決するために、1つ1つ工程を分解して考えることが大切だと学んだ。


○私は以前中学校の技術の授業で少しいじっただけだったので今回scratchやマイクロビットを使ってみてプログラミングの難しさを知ることができた。また、解法のアルゴリズムを考えるのが難しかった。


○自分の頭の中ではわかっていても、それをプログラミングするのはとても難しいことだとわかりました。課題を考えて、さらに課題が生まれたのでもっと深く突き詰めていきたいと思いました。Excelの使い方など興味深い話を聞けたので、今後の課題研究に生かしたいと思いました


○プログラミングでの効率は普段効率のために省いて考えない過程をよく考えることで突き詰めることができるのかなとおもった。普段とは違う視点で考えないといけなくて大変だった。また、わたしたちの班は課題を見つけるのに手間取ったので普段から身の回りの改善したいこととかを意識していきたいなと思った。
(以上)

科学地理オリンピック出場に向けた合同学習会

本校SSHでは国際科学技術コンテスト参加への取り組みを強化していますが、今年度は科学地理オリンピックに関して新たな取り組みを始めました。

科学地理オリンピックは、世界大会に派遣する選手4名の選抜を兼ねて行う日本における「地理力」選手権となります。今回の事業は、この日本選手権の上位進出に向け、本校や他校の受験生と切磋琢磨しながら学習を進め、入賞や世界大会への出場を目指すための合同学習会を実施するというものです。

地方では情報が入りにくい部分があったり近くに取り組んでいる学校が少なかったり、まなびあう環境が中々ありませんでしたが、オンラインを用いて県外のSSH指定校を中心としたネットワークをつくりながら、科学地理オリンピックへの取り組みを広げて行こうと考えています。

その第1回の合同学習会を10/24(月)に開催しました。今年度は北から緯度順に、山形県立鶴岡南高等学校、山形県立東桜学館中学校・高等学校、本校、富山県立富山中部高等学校の4校が参加しています。今回は生徒・教員合計20名程度が参加し、地理的な自己紹介や先輩メダリストの話をふまえての質疑応答など、充実した時間を過ごしました。第2回目は11/14(月)に予定しています。12/10(土)の第1次選抜に向けて、切磋琢磨しながらまなびを進めていきます。

 

研究倫理の授業(3年 SSアカデミーⅡ)

 10月14日の3年生のSSアカデミーⅡでは,外部講師をお招きして研究倫理についての特別授業が行われました。
 
SSアカデミーⅡは,2・3年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の授業です。
 
 講師はリバネスの伊達山泉さん。ご自身も生物学博士でいらっしゃいますが,学生の研究活動を支援する事業所のリバネスにご勤務され,現在は人材開発事業部の所属です。研究倫理の授業は,課題研究を終えた3年生向けの授業として,昨年度より実施しています。
 
 授業のタイトルは,「サイエンスの力を活用できる人になるために」
 ワークショップ形式で和気藹々と進められました。

 今年はTAとして福島大学大学院1年の菅野諒さんも駆けつけてくれました。
 
 講義は課題研究の振り返りから始まり,まず研究で楽しかったことなどを振り返りました。その後「こんな時どうする?」のテーマで,3つの具体的な状況の下での自分の行動について,友人たちと意見の交換や発表を行いました。
 
 研究で最もやってはいけないこととして「捏造・改ざん・盗用」の3つを挙げられましたが,皆で声に出して繰り返す楽しそうな姿が印象的でした。
 
 
 
 
 
 


(以下生徒へのアンケートの一部です)
①ワークをしてみてわかったこと、気になったことはなんですか?
②ワークショップに参加して研究や研究者に対する考え方はかわりましたか?新しく気づいたことを教えて下さい。
③ワークショップを通しての感想や、質問などあればご記入ください。
 
①まだ全然研究をしていないので、倫理を学ぶ段階にないなと思った。
②いい結果を出すために結果を隠蔽することも認可されないことだとわかった。
③とてもためになるお話でした。
 
①研究を進めていく上で注意すべきことは沢山ある。多角的な視点でどのような可能性があるかを考えるのが大切だと思った。
②多くの人に研究を知ってもらうことも大切なのだとわかった。
③とても面白い講義でした。グループワーク中心だったので話しやすく、良い雰囲気だったと思いました。
 
①データの選別と発信方法
②データの重み
③研究倫理についてもう一度見直す機会になってよかった
 
①研究の公開に関するマナーについて
②変わりはしなかった
 
①研究倫理②研究って楽しそう
③とてもお話が上手で気づいたら時間が経っていました。
 
①他の人の研究に対しての配慮が必要だと思った。
②改めて常に客観的な視点が必要だと思った
③大変良い経験になりました。ありがとうございました。(*´﹀`*)
 
①On the shoulder of giant みたいな言葉は確かに研究をする際に大切な言葉だと思います。研究のみでなくどんなことでも自分1人で全てをこなしていくのは無理です。物事全般に通じるものを学ぶのが1番大切だと思います。そういう意味でも今回のものは有意義だったと思います。
②みんなで積み重ねているんだなと思いました。やはり積み重ねは大切です。
③今日の話は聞いておかなくては間違えてやってしまう可能性が十分にありました。ぼくも大学で研究するときには気をつけてやるべきだと思いました。
また、何より、楽しくできてよかったです。
 
①焦っている時ほど、研究者として気をつけなければならないことがたくさんあるということを学べました。
②色々な考えを聞いて、研究の危険性と可能性について考えを深めることができました。
③今まで考えたこともなかったことを考える機会になって、良い経験になったと思います。これからも大学で研究をする際に参考にしたいです。
 
①自分の思いを犠牲にして、研究倫理に反しては行けないこと。
③貴重な経験をさせて頂きました。ありがとうございました!
 
①捏造盗用改竄はダメ。いろいろな視点を持つことが大事
②研究者は自分の研究分野だけを気にしているのではいけない
③楽しかったです
 
①研究成果を発表する際にはSNSでの発信(告知)も時には有効なものになると分かった。
②研究の原理など他の論文から取って来てそのまま引用することは駄目だということが分かった。分かりやすいと思った説明も参考にする程度で自分の中で噛み砕いて書いていかなければならないのだと気づいた。
③お忙しい中講演をしてくださりありがとうございました。正直、今までは将来仕事に就く際には大学や高校でやった研究はその時だけは楽しくても意味がないものになってしまうと思っていたので学生の研究の支援をする仕事があるというだけでも驚きでした。苦労を乗り越えたときの達成感は特に研究では論文などに起こして目に見えて分かる形が多いので本当に楽しいと思います。研究のおもしろさ、大切な事等を改めて楽しく学ぶことができてとても良かったです。ありがとうございました。
 
①色々な場合の研究の結果の報告などのトラブルの対応の仕方が少しわかった
②講演内容は当たり前のことだと考えていたので考えは特に変わらなかった
③研究倫理についてさらに深めることができてよかった
 
①研究をやってきた自分にとって、とても悩ましい問題だとすごく共感できました。
②研究を行うにあたって生じてくる様々な問題に、面倒くさがらずに一つ一つ考えていくことで、より良い研究になると改めて考えることができました。

(以上)

2年 SSアカデミーⅡ Python特別授業 実施

  今年度のSSアカデミーⅡの報告が遅くなりました。
SSアカデミーⅡは,2・3年生のSSクラスの生徒が履修している学校設定科目で,理科・数学・情報・英語などの内容が盛り込まれた安積高校独自の授業です。
 
 2年生は,6月からプログラミング言語Python(パイソン)の学習を実施してきました。
 その前の5月に,統計についての特別授業が行われましたが,それに続く内容としてPythonによる統計解析の手法について学びました。ビッグデータが簡単に入手できる時代を迎えてデータ解析の重要性が言われており,その基本について学びました。
 講師は クエストアカデミア代表取締役社長 石川祐也さんです。石川さんは東北大学在学中にIT教育事業を行う会社を立ち上げた青年社長です。

 講義の内容は以下の通りです。
 6月  9日(木)6,7校時 講師紹介・データ分析講座・重力加速度データ解析
 6月 30日(木)6,7校時 Numpy,Pandasを用いたデータの加工
 7月 14日(木)6,7校時 Matplotlibを用いたデータの可視化
 
 さらに夏休み後は,
 9月 29日(木)6,7校時 データ解析手法の復習と実習
 10月 6日(木)6,7校時 データ解析手法の復習・具体的相談


という内容で進めていただき,以前の復習に加えて,休み中に自分の実験を進めて取得したデータをもとに,それぞれがそのデータを具体的にどう解析するかについてもヒントをいただきました。
 今後は,教えていただいた解析手法をもとに自分達の課題研究を深め,成果につなげる予定です。

【生物部/SSクラス】 県南生徒理科研究発表会[[生物分科会]に参加しました

10月1日(土)安積黎明高校で行われた県南理科研究発表会の生物分科会に、生物部やSSクラスで生物分野の探究活動をしている生徒10名が参加しました。県南大会は県大会へ向けての中間発表会に位置づけされています。生徒は今までの研究成果だけでなく、これからの実験計画についても発表しました。聴衆との質疑応答もあり、生徒は様々な質問に冷静に回答していました。県大会までにさらに実験を積み重ね、発表を練習して県大会に臨みます。

[テーマ]

・ナッツによるテーズの開発(Ⅲ)

・水耕栽培によるカンゾウの発根実験

・オリジナル麹菌の活用

・「朝河桜」から単離した天然工房の製パン適性

 

【探究Ⅱ】シニアサポートネットワーク始動しました

9月28日(水)の2年生の探究活動からシニアサポーターが参加してくださいました。

『シニアサポートネットワーク』とは、本校OB・OGに2年生の探究活動を支援してもらおうという取り組みです。これまでも進路指導やSSHの講演会などで卒業生が本校で活動してくださいましたが、OB・OGの豊富な経験とキャリアを頼みに、探究活動を直接サポートしていただこう、というのは今年度初めての試みです。全国的にも例の少ない活動です。

 夏に、同窓会誌とともに「2年生の探究活動を支援するボランティア(シニアサポーター)を募集しています」とシニアサポートネットワークの説明会の案内を同封しました。説明会を経て、今年度は22名の先輩方が名乗りをあげてくださり、シニアサポーターとして委嘱されました。シニアサポーターは全てボランティアで生徒の活動を支援してくださいます。

 シニアサポートネットワーク初年度、初回の本日は、17名の方が参加してくださいました。サポーターは探究活動の概要説明を受けた後、担当教員と打ち合わせをし、各ゼミで生徒を指導してくださいました。

 各ゼミでは、生徒達はシニアサポーターへ自分達の探究テーマについて説明しながら、探究活動の方向性や新たな知見の指導を受け、活動をより深く進めていました。

 2月末のSSH生徒研究発表会に向けて、心強いサポーターが生徒に伴走してくださいます。

 

米国環境保護局リーガン長官との面談,銀座ミツバチプロジェクト見学

 9月2日(金)安積高校の生徒が,来日中の,米国環境保護局長官と面談しました。

 

 国際会議の日程に合わせて来日された米国環境保護局リーガン長官が,福島の高校生に会いたい意向である,と環境省から連絡があり,環境省でリーガン長官と面談する機会をいただきました。お会いしたいのは国際高校生放射線防護ワークショップに参加した2・3年生で,紫旗祭初日ではありましたが,ワークショップの活動についてお話をする機会を頂きました。長官からは「高度な科学的知識を学び,その知見に基づいて福島復興のために貢献しています」と,お褒めの言葉をいただきました。
 
 午後からは,NPO法人ドリームサポート福島の紹介で,銀座ミツバチプロジェクトの見学を行いました。ニホンミツバチを増やし,東京の都市緑化を生かすために,銀座のビルの屋上で養蜂を行う活動です。この団体は,東日本大震災の被災地で増える耕作放棄地を活用するために,福島で同じような活動に取り組んでいます。
 東京銀座で養蜂を行い,年間トン単位で蜂蜜を出荷しているとのことで,お話は驚きの連続する内容でした。理事長の田中さんは「社会貢献活動を継続的な活動にしていくことが大切」と話されました。地域貢献と環境再生をビジネスと結びつける方法があると知ったことは,生徒たちにとても大きな学びになりました。

アカデミックインターンシップ ノボノルディスクファーマコース

令和4年度アカデミックインターンシップ
ノボノルディスクファーマコース

①令和4年8月18日(木)9:00~15:00(2名)

 製品検査について見学と工程の実験体験

②令和4年8月22日(月)9:00~15:00(8名)

 インスリン製造過程の見学と製造過程の削減エクササイズ

 

インスリン薬製造世界の50%を占める製薬会社の製造工場を見学させていただきました。見学だけでなく、どのように製品の品質を保持するか、ということや製造過程をどのように効率よく行えるか、という事について体験させていただきました。

<生徒感想>

・糖尿病治療薬の、自分の知らないことをたくさん学ぶことが出来た。

・お客様のニーズを聞き改善することでより良いデザインを作ることができると知った。

・化学や生物に関する知識だけでなく、工場などで効率を高める方法を学ぶことができ、これからの生活にも役立つであろう経験も得ることができた。

アカデミックインターンシップ ジョンソンエンドジョンソンコース

令和4年度アカデミックインターンシップ
ジョンソンエンドジョンソンコース
令和4年8月19日(金)13:00~16:40

  

世界的に医療機器開発・販売を行っているジョンソンエンドジョンソン様に研修をしていただきました。

 ①ジョンソンエンドジョンソンの紹介、須賀川事業所の紹介

②安全ガイダンス

③プラントツアー

④Johnson&Johnson Institute見学+模擬手術体験

⑤若手社員との座談会

 

 

 

 

 

 

社員様たちは終始明るく親切に対応してくださいました。会社のことのみならず、はたらくことの意義なども生徒たちに真剣に語っていただきました。

衛生用品の管理を丁寧に行う様子、実際の手術体験を通し、生徒たちは実際に働く現場や自分の将来について考えを深めることができました。

 

<生徒感想>

・工場内を見学して、医療従事者以外でも間接的に医療の役に立てると知り、進路の幅が広がりました。また、社員の方々の具体的な進路の話が聞けて、文系理系問わずさまざまな道があるのだと知ることができました。これから進路を考える時に参考にしたいと思います。
大学入試が近づくにつれて進路で悩むことも増えたので、今回のインターンシップはとても勉強になりました。 また、手術体験が楽しかったです!

・普段使っている、もしくは使ったことがあるような製品や医療機器についての知識を得た。進路選択の仕方、過去に社員さんがどのように今の会社を決めたかを聞けた。
腹腔内手術体験が非常に面白かった。願わくば最後の縫合をきっちり終えたかった。あんな難しいことを人体でできるようになるには相当の時間がかかるのだろうなと思った。

・オペ体験がとても印象に残りました

アカデミックインターンシップ ゼノアックコース

令和4年度アカデミックインターンシップ
ゼノアック(日本全薬工業)コース
令和4年8月10日(水)10:00~16:00

 

2年SSクラスの生徒5名が参加しました。

 ゼノアックは郡山が本社で動物医薬品の開発、製造、販売を一環して行っている企業です。ペットを飼っている方はノミ、ダニ駆除薬「フロントライン」販売の企業、というとご存じかもしれません。また、福島県市町村対抗駅伝の中継地点としてご存じの方もいるでしょう。

 参加した5名は、家畜の感染検査の模擬ウイルスを用いてのPCR検査体験や、ラット模型を用いた採血検査を体験しました。また、ランチタイムではスタッフから仕事の実際を伺う懇談の時間も設けていただきました。懇談では逆に安積高校やSSH校についての質問をされ、答えたりもしていました。生徒は企業での仕事について知るだけでなく、プレゼンテーションの力もついたようです。

 「薬剤師」は薬局に居る、「獣医師」は動物病院を開業している、といったイメージがありますが、こちらでは「薬剤師」や「獣医師」、「研究員」「法律家」といった専門職の人たちが協力しあって苦労の末、新しい薬を生み出し、その評価、製造、販売を行っている、ということがわかりました。参加した生徒は、PCRや模擬採血など、普段できない貴重な体験ができただけでなく、職業選択の視野が広がりました。

 

 

アカデミックインターンシップ ふくしま医療機器開発支援センターコース

令和4年度アカデミックインターンシップ
ふくしま医療機器開発支援センターコース
令和4年8月10日(水)9:00~16:00

 

 

 当日は、『医療のしごと体験デー』という訪問先主催の行事に乗る形で、会津高校、安積黎明高校、日大東北高校の生徒さんとともに、参加しました。
 福島県には、医療機器の販売額が世界20位にランクインする企業が複数あり、国内では都道府県別で第1位であるなど、医療機器先進県であることを知りました。

 

①医療機器の操作体験、介護ロボットの装着体験
  
②安全な医療機器をつくるための試験室の見学
 患者の健康や命に係わるため他の機器とは異なり、製品不良率をゼロにしなければなりません。そのために、あらゆる観点から繰り返し試験・検査をする様子を見学し、生徒は感心するとともに、信頼できる製品に対して安心した様子でした。

 

 

 

③企業及び製品紹介

 上述の県内企業が設置したブースで、製品の説明をしていただきました。

 

アカデミックインターンシップ(ふくしま情報処理センター)

去る8月5日(金)に福島情報処理センターにて、2年SSクラス4名の生徒がインターンシップに参加しました。

午前中は、zoomを利用したディスカッション形式で、担当の大久保様から会社説明、IT業界についての説明、ITテクノロジー紹介がありました。

その後、データセンターにて施設を見学させていただきました。施設ではデータを守るための様々な仕掛けがあり、生徒にとって貴重な体験となりました。

 

午後は、業務アプリ構築クラウドサービスkintoneを利用したアプリ開発の演習がありました。事前に示された開発要件に従って、生徒は悪戦苦闘しながら成績管理システムアプリを開発しました。

最後に自分が作ったアプリについてプレゼンを行いました。