SSHブログ

Connect 2019 in Koriyama, with UDC(ハッカソン)に参加しました。

2019年12月23日 16時55分

2019年12月21日(土)~22日(日)に郡山青少年会館で行われた、Connect 2019 in Koriyamaに本校生徒3名が参加しました。
社会人チームに交じって、1泊2日で町おこしのためのアプリ開発に取り組みました。

2年生の生徒の感想を載せます。

・率直にかなり勉強になりました。行って大変でしたが、行かなきゃよかったとは思っていないです。プログラムで何かを開発しているのを間近で見ることができたことは今後の大きな糧になると思います。ちょっと雰囲気もつかめましたし、開発の難しさも味わえました。
 正直超ド素人が急に専門でやっている人の中に入れられたので、何もわからず周りの皆さんが手を加えないで放置してもとりあえずいいようなバグをgoogle駆使して探したり、できる限り、自分でもできそうなことはしていましたが、やはり何もできないのは悔しさもあります。いずれああいう風に開発ができるようになりたい、ならなければならない、そのイメージはできたかなと思います。

・周りの社会人の方々もかなり親切にいろいろ教えてくださり、Pythonの開発環境も構築できたので、時間があるかはわかりませんが今後もどこかで勉強をしていきたいと思います。
 プログラミング技能はもちろん発想、デザイン、プレゼン、コミュニケーション能力等々多方面の力が鍛えられるイベントだと感じました。

・プログラミング自体に参加するという事が出来ず悔しい思いもありましたが、アプリ製作などのプログラミングを作成することにおいて、チームの人々との協力がもっとも大事であることを一番に感じることができ、参加して良かったと思いました。来年度にはssクラスの人々とチーム安積を作ってpythonを用いたアプリ製作をするべきだと思いました。

国内課題先進地域研修(北海道)報告

2019年12月21日 14時10分

12月11日(水)~13日(金)国内先進地域研修(北海道)を実施しました。

生徒6名が参加し、非常に実りある研修となりました。
11日(水)公立千歳科学技術大学
○オラフ・カートハウス教授の模擬授業及び実験
○川辺、小田、長谷川各研究室見学。
12日(木)立命館慶祥高等学校
○SSdayⅢ見学。科学チャレンジ参加。
13日(金)北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
○内海俊介准教授の講話・演習・研究室見学。
 同日  ㈱雪印種苗
○企業における研究の講義及び研究室見学。

   

   

   

【参加者の感想】

A: 科技大での人工いくらの作成実験、身近な機器に応用される最新研究、身近なきっかけから深層に迫ってゆく立命館慶祥高校の先輩方の研究、毎日の食生活に欠かせない農畜産業の最先端である雪印種苗さんの研究……数えきれない「発見」。 立命館慶祥高校のSSコースの先輩方と一からのホバークラフト制作、研究について教えていただきながら、研究手法についてペアで考えた北大研修……難しかったが頭をフル回転させて考えた「挑戦」。 研修は、発見の新鮮さと挑戦の面白さとに絶え間なく出会うことのできた3日間だったように思える。 僕自身、今年度のこれからの課題研究に行き詰まっていた上、来年度からの新しい課題は何にすればよいのかかなり迷っていた部分があり、正直心が重くなってしまっていた。しかし、研修を終えて、これから進めていく上での道筋が見えてきたように思え、嬉しくなった。このまま研究につなげていきたいと思う。 課題研究の話とは少しずれてしまうが、研修の中で、「どこから来たの?」と聞かれることが何度かあった。そのときに、一分の躊躇もなく、胸を張って、「福島から来ました」と堂々と言うことができた。現地の方々にも優しく接していただき、震災以降の誤解が解けてきているのを実感できたことも大変嬉しかった。 この3日間で得たたくさんの貴重な経験を、今後の課題研究のみならず、将来の人生をより良く生きてゆくための糧にしていきたい。

B: 今回の北海道研修で最も印象に残ったのは、3日目の北海道大学北方生物圏フィールド科学センターでの研修である。そこでは、探究活動における問題設定・仮説を立てること・その仮説を検証することの重要さを学ぶことが出来た。しかし、その研修の中では、私は内海俊介准教授にいただいた言葉が最も印象に残っている。私は内海准教授に世の中の利益になるから研究をしているのかという質問をした。その時内海准教授は確かにそれもあると答えられた上で、「最初は自分が好きなものだから研究をして、その先に人々のためになればいいなと思っていた。研究は最初はそれがどんな利益に繋がるか分からないから面白いんだよ」とおっしゃった。私は将来深海の謎や深海海洋資源について研究したいと考えている。理由は単純に深海が好きなのと深海にはロマンがあると考えているからだ。だから私は人々の利益のために研究をするという理由にどうしても納得できなかった所があった。内海准教授にそう言われたことで、自分の中にあったモヤモヤが解消できた気がした。この言葉や経験を胸に、これからも夢に向かって努力をしようと考えている。

C: この3日間は非常に充実していました。1日目の千歳科学技術大学では物理、化学、生物といった多くの分野の研究を見ることができました。2日目はSSH先進校である立命館慶祥高校の先輩方の探究発表や、一緒に取り組ませていただいた科学チャレンジを通して、身近なことに目を向け、興味関心を持つことも研究の第一歩になることや、一から自分たちの力で何かを生み出すための柔軟な発想力の必要性を改めて感じました。3日目の北海道大学、雪印種苗では、生物の進化であったり、私たちがよく耳にする乳酸菌のサイレージ利用について学ぶことができました。
この3日間の研修は新しい学びと、驚きの連続でした。常日頃から自分の視野を広げ、また、学んだことを生かし、今後の探究活動や自分自身の進路に生かしていきたいと思います。このような機会を与えていただき、本当にありがとうございました。

D: 今回のSSH国内研修研修では、科学的思考力という観点でたくさんのものを得ることができました。初日に見学した千歳科学技術大学では、自分の専門外の分野を学ぶことの楽しさを感じました。僕は生物が専門ですが、今回は化学のアルギン酸ナトリウムに関する模擬講義をしていただいただきました。アルギン酸ナトリウムは掴める水や人工いくらを作るときに使われる高分子の1つです。模擬講義をしてくださったオラフ教授がユニークな方で、コーヒー味の人口いくらや掴める水を作る実験で僕たちを楽しませてくれました。模擬講義の他に、研究室もいくつか見学させていただきました。さまざまな分野の研究室を回ったことで、大学のラボの雰囲気を少し感じることができました。

また、SSH重点校であり、SGH(スーパーグローバルハイスクール)にも指定されている立命館慶祥高校の生徒との交流も有意義なものになりました。特に、2日目の午前に見学した立命館の生徒さんの探究テーマが興味深かったです。僕たちは探究テーマというと、どうしても「自分たちの地方・地域に貢献しよう。」と考えてしまい、現実味が湧かないことが多々あります。しかし、立命館の生徒さんたちは「身近なところで皆が困っていることを解決しよう。」という考えに基づいたテーマで探究活動に取り組んでいました。貢献する相手が地域全体や日本全体のような大きな集団でなく、困っている友達や同世代の人といった小さな集団の方が探究に取り組みやすいことがわかりました。午後に行われた立命館慶祥高校の3年生との交流では、6つの班に分かれてホバークラフトをつくりました。しかし、限られた材料で作らなくてはならず、作業するメンバーも初めて会った人たちだったので、最終的に機体が動くか不安でした。しかし、最後の競走では機体が動いたのでチームのメンバーと笑って終わることができました。立命館慶祥高校との交流を通して得た新たな発見を、今後の探究活動にも反映していきたいです。

3日目は北海道大学と雪印種苗に行きました。北大では研究の進め方に関する講義をしていただきました。仮説を立てるの大切さや対立仮説の存在について学ぶことができました。成果を発表することまでが研究なので、発表のスキルも着実に高めていきたいと思います。
そして、雪印種苗は最後にして最高の研修場所でした。雪印種苗には、牛舎やサイレージの乳酸発酵や園芸植物のクローンに関する研究を行なっている研究室がありました。僕自身、部活で発酵に関する研究を行っているので、乳酸菌の研究の話のときには心の底から「楽しい!」と思いました。たくさん質問もさせていただき、とても楽しかったです。また、普通の見学者は絶対に入れないという研究室にも特別に入れていただきました。高校の研究室の何倍、何十倍も設備が充実しており、なかには1台約3000万円もする高額な検査機器もありました。「将来こんなところで研究することができたら…」と考えると胸が躍りました。

進路のことに関しては国家資格をとるか、研究職を目指すか、これを書いている今も迷っています。ですが、最後は自分が楽しいと思える道を切り拓きたいと思います。来年は、SSクラスでの探究や部活での酵母の研究で忙しくなると思います。しかし、今やっていることは高校を出ても絶対にムダにはならないと思います。今は将来自分のやりたいことをするために必要な力を、根気強く身につけていきたいです。

E: 今回の研修旅行を一言で表すのなら、「新たな刺激」です。今回の研修では、今まで見たことのなかった世界をたくさん経験することができ、様々な面で私に刺激を与えてくれまし
た。一番印象に残っているのは、立命館慶祥高校での研修です。午前中は2・3年生の SS探求のポスター発表の様子を見学させて頂きました。研究テーマは本当に人それぞれで、理系分野のものから文系分野のものまで、また、実際に実験器具を使うようなものから心理学的なものまでありました。ポスター発表後、アドバイザーとしていらっしゃっていた北海道大学の先生が「テーマを決めるのが一番むずかしいことだ。テーマによっては、ただ調べて終わりになってしまう。本当に自分にとって身近な疑問をテーマとするのが良いのだ。」とおっしゃっていました。私は、本当にその通りだと思いました。今現在、私たちも探求を進めていますがなかなか先が見えず答えを出すことができるのか不安な状況です。テーマを決める際「なんとなく」興味があるからという、「なんとなく」でテーマを決めてしまったことではっきりと先を見据えることができていませんでした。その面で、今回は自分の行っている探究について考えさせられました。午後は3年生の SS クラスの探究の時間に参加させて頂きました。そこでは、本来プロペラやモーター、乾電池を使って造るホバークラフトという乗り物を風船・発泡スチロールをはじめとした日頃使うような材料で、自分たちで一から考えて造りました。どうすれば前に進ませることができるか全くヒントがない状況で、班員の発想力を振り絞ってお互いに協力しながら造りました。このような座学ではなく、実際に手を動かすといったものは今までやったことのない活動で、とても新鮮でした。近年必要だと言われるようになった発想力やお互いに話し合って考えを深めるような力が鍛えられるような授業でした。その他、、研修では探求の進め方の講義や本格的な大学の研究所の見学など普段はできないような貴重な経験をさせていただきました。今回、私たちのためにお時間を割いて下さった方々に感謝するとともに、今回の研修をこれからの学校生活に生かしていきたいと思います。

F: 今回の研修を通して、私は物の色々な見方を学ぶことができました。中でも私が最も印象に残っているのは、2日目の立命館慶祥高校さんのSSDaysIIIに参加し色々な発表を聞いたことです。SSDaysIIIでは、自分が疑問に思ったことを研究テーマとし、研究過程や結果を英語のポスターを作り先生や生徒に発表するというものでした。研究テーマには、おにぎりの保温性や睡眠とカフェインの関係についてなど、身の回りの小さな疑問をテーマとしている班が沢山ありました。また、ポスターは見出しや配置、色などで見やすさが変わるということがわかりました。
この研修旅行で学んだたくさんのことを、安積高校で学年のみんなに伝え、安積高校のSSHというものをより良いものにできればいいなと思います。

 

SSH生徒研究発表会の開催について

2019年12月13日 18時57分

 本校は本年度文部科学省から「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」につきまして13年ぶり2期目の指定を受け、「新しい社会を拓く創造性とレジリエンスを身につけた科学技術系リーダーの育成」を目標に、様々な取組を行っております。その活動の一環として生徒研究発表会を下記のとおり開催いたします。

1 日時  令和2年3月18日(水) 9:40~12:10

2 会場  福島県立安積高等学校 第1体育館

3 内容  SS探究Ⅰポスター発表、自然科学系部活動発表、SSアカデミーⅠ英語プレゼンテーション、他

 

詳細につきましては、案内文書および開催要項をご覧ください。

生徒研究発表会 案内文書.pdf

SSH生徒研究発表会開催要項.pdf

生徒研究発表会 参加申込書.docx

SS探究Ⅰ「ディベート研修」

2019年12月13日 11時30分

12月3日(火)に1年生全員を対象に「ディベート研修」を行いました。講師に東京大学英語ディベート部から福山和甫氏、張奕沖氏の2名を招き、パ-ラメンタリ-ディベートの手法についてご指導いただきました。特に、反論するときの要点として、相手の主張のチェインを切ることが重要であることを学びました。講話の後で、短時間ではありましたが、実践演習も行いました。

12月10日(火)には、前週の研修を受けて、各クラスで、肯定側、否定側、ジャッジ班に分かれ実際にディベートを行いました。全員が真剣に取り組んでおり、白熱した議論が繰り広げられる場面も見受けられました。

<生徒の感想から>

・問題に対して客観的に考えることはとても難しいと感じた。また、自分と逆の意見を受け入れることも大事ではないのかと思った。多面的な考え方を身に付けたい。
・ディベート大会を行ってみると、肯定側にも否定側にもちゃんとした意見があってジャッジすることが難しかった。

「SS探究Ⅰ」レポート・プレゼン研修

2019年11月20日 11時40分

11月16日(土)に東北大学生命科学研究科准教授の酒井聡樹先生を講師に迎えて、レポート・プレゼン研修を行いました。主に「研究とは何か」「研究の方法について」「わかりやすいスライド・ポスターをつくるための工夫」これらの3点についてご指導いただきました。具体的な例を元に、大変わかりやすくご指導いただきました。3月の発表に向けて大いに参考になる内容でした。

 

<生徒の感想から>

・今日の講演会では、研究とは何か、また、プレゼンテーションをする時のポイントについて学びました。研究とは、明確であることを確かめたり、ただ興味のあることを調べるだけでは意味がなく、まだ未解決のことを、たとえ失敗したとしても、何か意義を持って解決しようとすることが研究なのだと知りました。これからは、このことを常に心に留めて探究活動を行っていきたいと思います。また、2月の活動の発表においてプレゼンテーションする時に、スライドの作り方に注意しながら、今日学んだことを生かしていきたいです。
・研究とは何かについての詳しい説明を聞いて、自分達が行っている事は、本当に探究活動になっているか疑問に思い、見直してみようと思った。他者が興味を持ったものを発表しないと意味がないと聞いて納得した。他者が興味を持った発表には、研究の内容だけでなく、文章の書き方やポスターの書き方、色を適切に使うなど、様々な重要な点があわさってできるものだとわかった。だからこそ、自分達の発表も他者が興味をもってもらえるように、より工夫して臨みたいと思う。

放射線計測実験を実施しました

2019年11月19日 14時39分

11月2日(土)に多田順一郎先生(放射線安全フォーラム)をお迎えして,放射線の計測実験を行いました。参加者は1年生5名,2年生3名の8名。ガイガーカウンターを使って生徒自ら計測し,放射線の基礎的性質を体験的に学びました。

 

 

 

 

 

 

まずはじめに多田先生から,30分ほど放射線について講義を受けました。その後早速実験開始。計測器はSafecastからお借りしたガイガーカウンター,線源は原子力安全協会からお借りしました。

 

 

 

 

 

 

まずは距離による減衰。カウントと線源からの距離をグラフにして曲線が現れましたが,縦軸にカウント,横軸に(距離)^−2を取ると今度は直線が現れ,カウントが距離の二乗に反比例することがわかります。2年生は同じデータを両対数のグラフにプロットして傾きがほぼ-1/2であることを確認しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

午後は銅板による放射線の遮蔽を実験的に確認。
厚さ2ミリの銅板を1枚ずつガイガーカウンターに貼り付けて繰り返し計測します。8枚ほど貼り付けてグラフを描き,カウントが半減する銅板の厚さを求めました。結果は,銅板の減弱係数から算出した11mmにほぼ一致しました。

 

 

 

 

 

 

多田先生のご指導により,生徒たちは減衰や遮蔽という放射線の性質を体験的に学び,実感することができ,数学で学ぶ対数関数の便利さも感じ取ることができました。

科学の甲子園福島県大会に出場しました

2019年11月10日 18時45分

11月10日、科学の甲子園福島県大会に28名の生徒(4チーム)が参加しました。メンバーは科学系部活動だけではなく文系の生徒も参加し、この日に向けて準備と勉強をしてきました。

午前が物化生地情報数学の筆記試験、午後がクリップモーターカーレースと糖の同定実験でした。
惜しくも安積高校のチームの入賞はなりませんでしたが、チームごとに協力しあって一生懸命実験し、問題を解いていました。一年生はここまで引っ張ってくれた二年生の悔しい想いを引き継ぎ、一年後ぜひリベンジして下さい。

レベルの高い福島県大会を勝ち抜けるように、期待しています!!

SDGs講演会を開催しました

2019年10月25日 13時50分

9月24日(火)5~7校時に安積歴史博物館にて、一般社団法人SDDソリューションズ理事 小針丈幸様を講師に迎えて「SDGs講演会」開催しました。 前半は、「SDGsとは」「SDGsに関する取組みの現状」などについてご講演をいただきました。後半のワークショップではカードゲーム「2030SDGs」を生徒全員が参加して行いました。このゲームはSDGsの17の目標を達成するために、現在から2030年までの道のりを体験するものです。ゲームの進め方は、与えられたお金と時間の中で、さまざまプロジェクトを行い、目標の達成を目指します。各グループが行うプロジェクトによって、「経済」「社会」「環境」の世界の状況が変化します。ゲームの開始当初は各グループが思い思いにプロジェクトを行ったために、「バランスの悪い世界」になってしまいました。この状況を改善するために、ゲームの後半では、グループ間で協力や取引を行いつつプロジェクトを行うようにした結果、無事に目標を達成することができました。このゲームを通して、SDGsの目標を達成するためには、「世界全体を考える」「価値観の違いを理解する」「国家や組織間の協力」などが重要であることを、生徒たちが学んだようでした。今回の講演を通して、生徒たちが「SDGs」に対する理解がより深まり、以前よりも「世界」の問題を「自分」の問題としてとらえられるようになってきたのではないかと思います。

 

<生徒の感想から>

・「世界はつながっている、私たちもその起点」であるので、何か行動を起こすときは、それが世界にそんな影響を及ぼすかを意識していきたい。

・まずは身近な家族などに話をして、より多くの人にSDGsについて知ってもらえるようにしようと思った。

・経済力がなければ、社会や環境の問題に対処していくことは難しい。ただ、どれだけの人がその問題を重視するかによって、価値観は変化していき、対処ができる方向に進んでいくと思った。

・SDGsの17の目標のすべてで、自分にもできることがあることに驚いた。また、目標を定めること、現状を知ることは、自分の普段の学習や部活動に生かせるのではないかと率直に感じた。

一年生が「SS探究Ⅰ 県内研修」を実施しました

2019年10月24日 17時45分

10/24に一年生の全クラスが全9コース、バス10台で各研修先に向かい一日学習してきました。

各自治体、企業様のご協力により、充実した一日になったようでした。

「SS探究Ⅰ(地域創生探究)」の各自の研究を進めるにあたり、諸テーマに関連する施設を訪れ、専門の方からのお話を聞くことでそれぞれの考えを深める目的で行いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

各コースの生徒の感想を載せます。

 

1 浪江町 飯館村

・浪江町ではとても興味深い話が聞けた。沿岸部での見学は被害の実態をより深く知れるものだった。高台から見ると辺り一帯がまっさらな土地になっていて、元は田んぼや住宅街が広がっているとは思えず、悲しい気持ちになった。

飯館村では、最初に震災から現在までの復興の様子をビデオにまとめてあるものを見た。村民の方へのインタビューの様子も移されていて、実際の気持ちを聞くことができた。しかし何より、副村長の方の話を聞くととても明るい気持ちになった。それは副村長がとても復興に対して前向きだからだ。「なぜ復興に対して怖く感じるのかを考えるべき」という言葉が印象に残った。

全体を通して、壊れたものを直すだけでなく新しいものを創造することも大事だと思った。

 

2 会津観光ビューロー 福島県立博物館 

・会津観光ビューローの方のお話を聞いて、郡山市以外の観光の現状や、観光客数を増やすためにどのような取り組みをしているのかを知ることができた。会津若松市では近辺の都市との連携を大事にしていて、観光PRの動画をYOUTUBEに投稿したり、会津若松市のファンクラブを無料で開設したりして、リピーターを増やす活動をしていた。会津若松市の魅力を発信するときに、不特定多数の人々へ発信するよりも会津若松市に魅力を感じ、気に留めてくれそうな人々へ発信する方がよいと考え、ファンクラブを開設したそうだ。確かにこの方が効率的で、観光客数の増加が見込めそうだと思った。ただ、まだ疑問に思って質問したいことが残った。

 

3 南相馬ソーラー・アグリパーク

・今日は再生可能エネルギーだけではなく「人づくり」の復興を学んだ。また、高校生が復興のために創刊している雑誌のことを知ることができ、このような企画に参加したいと思った。今回、このように復興の現場に携わっている方々と意見を交換することができ、とてもよい経験になった。

・被災地である南相馬の広大な土地を有効に活用し、再生可能エネルギー事業に取り組んでいることにとても感動した。また、県内の高校生の活動に感動した。

 

4 東京電力猪苗代第二水力発電所 (株)エフオン大信発電所

・特にバイオマス発電については、どのような方法で発電しているのか分からなかったので、今回発電所を見学できてよかった。水力発電も前から気になっていた疑問を質問することができたため有意義な時間になったと思う。一般的に”発電”はCO2をたくさん排出するので、低炭素社会実現には発電方法を考えるのがとても大切なのだが、今回見学に行った発電所はどちらもCO2を排出させない・増やさない、自然環境を壊さない、とてもクリーンな発電所だった。今回の見学を参考にこれからの探究活動を進めていこうと思った。

・自分の目で現場を見て学べたことはとても良い経験となった。話をしてくださった方は普段からあまり電気を利用していないと聞いた。それは、電気を作ることが苦労することだと理解しているからなのだろうと思った。私も無駄遣いしないようにしたい。

 

5 五色沼 磐梯山噴火記念館 猪苗代水環境センター

・会津の地形だけでなく、火山の噴火に関することや、猪苗代湖の誕生から安積疎水のことまで学べてよかった。特に、安積疎水の誕生をさかのぼると、5万年前の磐梯山の噴火にあたるという話は驚いた。僕たちの探究班のテーマは「郡山市の流通と交通網の発展」であるので、会津の地形について今回学んだことをいかして、郡山市の標高の面に注目して、前回までの資料や航空写真を見ながら、より良い交通手段がないか再度考えたいと思った。また、災害に強い交通網・流通網も考えていきたい。

 

6 南相馬市立総合病院 南相馬市役所長寿福祉課介護保険係

・午前中にお話しいただいた上先生には、私たちがこれから社会に出るために必要なことを教えていただきました。それは「いろんな文化を知る」ことです。自分の地域以外のことを知らなければ大学の選択肢は少なくなってしまいますし、何事も自分から首を突っ込んでみることで新たな可能性が広がり、自分の夢に近づけるかも知れません。私もいろんな地域について学んでいけたらと思います。

介護保険係の方には南相馬市の介護の現状について教えていただきました。やはり人手不足が一番の課題ですが、南相馬市では震災の影響がまだ続いています。経済的負担も考慮しながら地域全体で介護サービスに取り組んでらっしゃることを知れました。

私は今日の講話を通して、自分で知らずに偏見によって物事を考えていたことに気づくことができました。これからはもっと自分のことや地域のこと、他の地域のことまで自ら調べて学んでいきたいです。また、その知識を生かして活動していきたいと思います。

 

7 福島県介護実習・普及センター 福島県立医科大学

・午前の講話では、今まで持っていた介護に対する考え方が変わりました。「人生の大先輩と話すことができる」といういい点を見つけたり、沢山の介護用品を体験させていただき道具を使うことで楽に介護できるということを知ったりすることができました。午後は大学の1年生向けの授業に参加させていただき、大変興味深かったです。印象に残ったのは、医師数は西高東低、福島の医療と震災は深くかかわっているということです。福島県は全国的に見て医療の充実度が低く、それゆえに助からない命もあると思います。私たち若い世代がこれから直面していく問題を解決していかなくてはならない、と強く思いました。

・県立医大では、本当に知らないことばかりの授業であったので、訳が分からなくなるのではないかと思ったのですが、とても分かりやすく、高校生でも入り込みやすいように授業をしてくださったので、楽しい時間でした。

 

8 アクアマリンふくしま 小名浜魚市場 JA福島さくら

・アクアマリンふくしまの震災当時の状況は壊滅的で、お話を聞く限りだと閉館してもおかしくないほどであった。それが今では問題なく運営できている裏では、現地の人々の努力や他の県・施設からの協力があったことが分かった。この出来事から、僕は震災の復興には地域の人々の努力に加えて他の地域の理解や協力が必要だと思った。

・JAさくらでは研修前に考えていたよりだいぶ多くのことを学べました。夏のフィールドワークで聞いたことと今回のことを考えると、福島県は海産物・農産物を厳しく検査して、安全が十分に確認されてから消費者の手に渡るようにしているのだな、と思いました。また、いわきではトマトやキノコ類などとてもおいしい農産物を生産しているため、他県の人々にも一度食べてもらって、その良さを知ってもらいたいと思いました。

 

9 日本貿易振興機構福島貿易情報センター(JETRO福島) JICA(二本松青年海外協力隊訓練所)

・両方の場所に行って、日本と世界のつながりをより深く知ることができました。JETROの方のお話では、海外進出の大変さやそこでどのようにやっていけばよいのかなど今まで考えようともしなかったことを考えさせられました。簡単に「海外進出だ!」と言っても、どの国に進出するのか、利益はちゃんと出るのかなどの多くの問題をクリアしたうえで進出するので、そこまでの費用などもたくさんかかるのではないかなあと思いました。

JICAでのお話は主に青年海外協力隊についてでした。私は青年海外協力隊という言葉を聞いたことはあったものの、主な活動はあまり知りませんでした。しかし今日お話を聞いて、発展(開発)途上国の支援をし、現地の人とともに国の発達を促す大切な仕事であることが分かりました。

今日一日を通して、私は「もっと世界について知りたい」と思いました。また、青年海外協力隊で活動をしてみたいなと思いました。

HIGH SCHOOL ACADEMY2019 報告会に参加しました

2019年10月14日 16時40分

10/14にJヴィレッジにて行われた、NPO法人ハッピーロードネット様主催の「HIGH SCHOOL ACADEMY2019報告会」に19名の生徒が参加しました。安積高校の1名の生徒は発表者として、残りの18名の生徒は当日バスで向かって発表を聞きました。
生徒たちのアンケートをまとめたものはこちら(201910Jビレッジツアー アンケートまとめ_HPアップ版.pdf)になります。

発表者は幅広い視点を大切にしつつ自分の意見を堂々と述べました。当日向かった生徒は浜通りの高校生たちのこれからの福島を深く考えた発表におおいに刺激を受け、視野を広げることができたようでした。

報告会の終了後には、スタッフの方からJヴィレッジの復興についての話を伺いました。


 

 

 

 

 

 

○生徒感想の例
・学べたこと:
リーダーには先を見通す力が必要で、例えば、パンクしないタイヤを作ろうとするのではなく、タイヤがパンクしてもすぐに直せる力があるということが重要だということ。教えてもらうことがすべてではなく、学んだことから新しい視点が生まれることが大切。原子力教育を小さい頃から行うという考えイギリスでの廃炉のイメージはクリーンなもの

・原発事故被災地域の方々の生の現状、原発事故や廃炉に対しての思考の違い、自ら考え、意見を持ち、伝え行動することの大切さ、原発に対する国外の考え方などを学べた。

・廃炉作業はどうしても専門の技術者の方たちが取り組む課題というイメージを持っていましたが、実は原発周辺の地域全体で関わることが大事だということを学びました。セラフィールド社では9000人もの作業員がその地域に住み、同僚を家族のように大事に思っているし、自分たちの仕事をとても誇りに思っているというお話がありました。原発周辺に住む方々が原発の現状や廃炉の進め方などを正しく理解することは、その後の廃炉作業をスムーズに繋げることに大きく貢献できると思いました。

・私は今回の報告会では、他の高校生の発表を聞くだけで、とても受動的になってしまい、自分の意見をしっかり持つことは難しかったです。学ぶことばかりで、自分から疑問が出るまでに至りませんでした。
しかし、発表をしていた人たちは、基盤こそ同じだけれどそれぞれが独自の考えで意見を交わしていて、とてもかっこよかったです。
大学と企業との連携を増やしたほうがいいという意見は、まさにその通りだと思いました。
私自身、将来の夢が決まっていなくて、その原因のひとつに大学に入ったからといって職業がきっかり決まるわけでもなく、最終的に決まるのは自分の就職活動次第なのではないかと思ってしまうというのがあります。大学と企業が密接に連携して、大学の在学中から職業訓練ができる体制があれば、私たち高校生が進路を決める助けにもなると思います。そのひとつに原子力関係の企業と大学が提携を結べば、より良い人材育成が早い段階で可能になるのではと思いました。
私は探究のテーマに、復興とは何かというのを設定しています。被災した状態からゼロに戻すのではなく、被災当時よりも発展した状態にするのが復興なのではと班で話していたのですが、そのために必要な地域の教育、環境整備、経済、雇用にはどんな目標があればいいのか、今回の報告会で少し見えた気がします。今日は本当に来てよかったと思いました。

・今まで、原発事故や復興に関しては、〇〇省とか〇〇庁のような行政機関や、発言力があったり、グローバルにつながっていたりしている人しか力になることはできないと思っていました。しかし、今回の報告会を聴いて、高校生の自分たちでもできることはいくらでもあることがわかりました。
 何より、「気持ち」の面では簡単に高校生でも関わることができるのではないかと感じました。地元のつながりを作るのも、原発や震災に対してネガティブに考えてしまうのも、逆にポジティブに捉えることができるのも、全ては一人ひとりの心の問題であり、それによって風評被害が起こってしまうのも、仕事に誇りが持てるのも変わってきてしまうのだなと、改めて複雑さは感じたものの、自分たちが周囲の人に、今回得た知識、考え方を少しでもいいから伝えることで、良い同調の輪・理解の輪を広げていけると感じました。
 微力かもしれませんが、自分にできることに少しずつ取り組んで、復興に貢献できるような人になりたいです。

・イギリスの高校生たちの発表を聞けたのはとても有意義だったと感じた。
パネルディスカッションで、何人かの意見を聞くことの重要さを感じた。
ハッピーロードネットの西本さんはすごい方だなと感じました。

・8月の研修で自分がぶつかった壁と同じ、情報発信の壁に、今日の発表者もぶつかっていた。しかし、まだ決定的な解決策は見つかっていないように感じる。情報社会の今だからこそ、情報発信の問題は、これからの福島の鍵になると思うし、まだまだ話し合っていく必要があると思う。
 最も印象に残っているのは、廃炉をもっとポジティブに考えることが必要だと言う意見だった。福島で原発事故が起こったからこそ、原子力専門の大学の建設や、こうした会を通して新たに学べることがあるし、実際に最新技術も開発されている。
 福島の財産は、福島のために力を貸してくださる方々、高校生、こうした福島についての学び話深められる機会、そして、それを作ってくれる方々だと思う。今日初めて西本さんにお会いした。これからもついていきたい、関わっていきたいそう思った。何故か。本気でいらっしゃるからだと思う。福島のために。子供たちのために。本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。私は、震災前まで大人になったら、なんとなく福島を出たいと思っていた。しかし、震災後、こうした福島で頑張っている大人を見ると特に、自分も、福島で働こう、関わっていこうと強く思う。
福島の力に、また西本さんに恩返しができる大人に、成長したい。ありがとうございました。

 

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10/14(月)7:20~15:50 (HIGH SCHOOL ACADEMY2019報告会は10:00~13:30)
主催:特定非営利法人ハッピーロードネット
場所:Jヴィレッジ
本報告会は浜通りの高校2年生20名がイギリス研修会(今年8月6日~16日)にて原子力関連施設セラフィールドの視察をしてきた他、帰国後も東京電力第2原発の視察や地域の課題と向き合い、イギリス研修の成果と合わせて「廃炉」「産業」「地域」をキーワードに学んできた結果の報告会。